健康意識の高まりとともに、空前の筋肉ブームはますますヒートアップ。さらに筋肉は美肌にも小顔見えにも効果があるとなれば、「美容筋」を鍛えない手はない! まずは「美容筋」の基本をマスターしよう。

小顔と美肌をつくる5つの美容筋とは? ボディワーカー森 拓郎さんがレクチャー_1

愛でて鍛えて育んで。筋肉は美の源
筋肉のしくみを知って
美肌も! 小顔も!

筋肉が小顔と関係するって本当?

教えてくれたのは
森 拓郎さん

ボディワーカー

森 拓郎さん

「rinato」、「ルポルテ」オーナー。『森拓郎式 美脚スティック』(ワニブックス)など著書発行部数は累計100万部以上!

小顔を阻む要因は「顎関節」と「姿勢」。
「顔で一番大きく動く顎関節の筋肉が緊張していると、耳下腺から鎖骨にかけて血流やリンパが圧迫されて老廃物が回収されず、ぼんやりしたフェイスラインに。猫背で首の前が詰まればリンパの流れも滞り、むくみで丸顔や二重あごになります」(森さん、以下同)
筋肉が緊張してこわばってしまう理由は、日頃のクセで正しく使えていないから。
「顔の筋肉は薄いので、鍛えるというより正しく使うことで緊張を緩め、こわばりからくる張りを落とすことが大切。トレーニングで動きのクセを改善し、筋肉が正しくスムーズに使われることで水分も滞りなく流れるのでフェイスラインがすっきり引き締まります。本来使われるべき筋肉を目覚めさせるためにも、まずは2週間続けてみてください」

小顔と美肌をつくる美容筋1

小顔と美肌をつくる5つの美容筋

内側翼突筋
(ないそくよくとつきん)
あごの下から口の中を通り、上あごにかけてついている筋肉。あごを下から支える働きがある。食べ物を咀嚼したり、開いたあごを閉じるときに使われる。


咬筋(こうきん)
頬骨からあごにかけて縦についている筋肉で、表層と深部の両方にある。固いものを咀嚼するときに使われる。食いしばりや歯ぎしりなどによって強く張る。


胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)
耳下から鎖骨にかけて斜めに走る筋肉で、首を曲げたり回したりする働きがある。ここが凝るとリンパ液の流れが悪くなり、老廃物がたまってむくむ原因に。


大胸筋(だいきょうきん)
腕の付け根から胸にかけて扇状に広がっている筋肉。大胸筋がこわばると鎖骨や肋骨の動きにも影響が出て、呼吸も浅くなる。肩こりや猫背解消に必須の筋肉。

小顔と美肌をつくる美容筋2

下後鋸筋(かこうきょきん)
肋骨の間を埋めるようについている筋肉。息を吸うときに肋骨を横に開き、深い呼吸を可能にする。ここを整えることでアンダーバストが細くなる効果も。

なんと筋肉には美肌効果も!!

教えてくれたのは
錦織 秀さん

ポーラ化成工業

錦織 秀さん

フロンティアリサーチセンター研究員。シミに関連する遺伝子研究から、筋肉とシミの関連性を発見。

ポーラ化成工業の研究によると、全身に占める筋肉の割合が多い人ほど、シミやシワが少ないという事実が明らかに!
「筋肉で作られるホルモン様物質の一種『マイオネクチン』がメラニン生成を抑制することが判明しました。また、ヒアルロン酸生成を促進したり、皮膚の炎症抑制などに関与する『アディポネクチン』も筋肉から分泌されることが分かっています」(錦織さん、以下同)
それらのホルモンを分泌させるコツは運動による筋肉への刺激。特に、筋肉の約7割を占める下半身を刺激するとより効率的。
「運動といっても無理なくできるもので十分。毎日20分程度の体操でシミやシワの数が減ったというデータもあります。継続することで筋肉量の減少も防げるので、ぜひ軽い運動を習慣にしてください」

筋肉が多い人と少ない人のシワの比較

筋肉が多い人(上段)と少ない人(下段)では、グリーンで示されたシワの量は一目瞭然! また、筋肉が多い人は肌の炎症や色ムラ、目立つ毛穴の数なども少ないことが明らかに。

MAQUIA10月号
撮影/岩谷優一〈vale.〉 ヘア&メイク/榛沢麻衣 スタイリスト/福永いずみ モデル/大塚まゆか 取材・文/国分美由紀 企画/火箱奈央(MAQUIA)

MAQUIA書影

MAQUIA2024年4月22日発売号

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