【美容家・神崎 恵さん】美しさの秘訣とは？ 愛用コスメやメイクテクなど、神崎さんの最新美容を総まとめ

神崎さんの経験と知識を生かし、メイクやスキンケア、ヘルスケアなど「美容」をテーマにトレンドを発信。今回新たに、神崎さんがずっと温めてきた変身企画がスタート！

今期も心底惚れ惚れするようなコスメが数多く誕生した。艶とロングラスティングの両立に加え、シートマスクと並ぶほどの濃密なスキンケア効果まで加わったベースメイクから、マスクの中でも艶と潤いをキープし続けるルージュ。時代にぴたりと並走しながら、私たちの心に寄り添い、美しさを楽しませてくれる。私たちの心が病めるときも、健やかなるときも、コスメというものは裏切らず、こうも幸せをくれるものかと実感する。

いつにも増してコスメが豊作だった今期、どれかひとつを選ぶなんてとてつもなく難しい話なので、自分でもうひとつテーマを立ててみた。「誰もがはっとするほど美しい人になるベスコス」……ベタなお題ではあるけれど、でも、「これこそメイクの醍醐味では？」と思い、いくつかの神コスメを選出した。

ひとつめは、ランコムのアイカラーパレット。その美しさに一目惚れし、まぶたに纏い、さらに惚れ込むという、衝撃的に恋に落とされたアイカラー。まず、この色の並び、ピンクからブラウンまで、まるで一つのラブストーリーのように流れていく。ふわりと淡いピンクも、ほのかな苦味が混ざるピンクブラウンも。どの色も恋するムードが混じり合い、眼差しに潤むような温もりをにじませる。多幸感にこだわり続けるランコムだから生み出せた色たち。毎日のようにまぶたに広げているのに、全く飽きず、この絶妙な美しさへの愛は増すばかり。

続いて、ディオールのルージュ。佇まいそのものがエレガント。スルスルと唇を滑り広がり、深く鮮やかな色が唇の存在感を増す。ふっくらとやわらかな立体感と美しい輪郭をいとも簡単に完成させる力量には唸るばかり。そしてなんといっても、この二つの組み合わせ。メイクの醍醐味は、そのひとつひとつのコスメの楽しみとその後、無限に広がる組み合わせにある。

とにかく、このコンビ、先に掲げたテーマ、「誰もがはっとするほど美しい人になる」組み合わせ。深まる季節の中で、このメイクはますます美しさを濃くしていくこと間違いなし。ぜひ、試してもらいたい♡

a ほんのり上気したような血色が宿る、捨て色なしのアイパレット。5色とも質感が異なり、目元の奥行き感やメイクのバリエーションが存分に楽しめる。ランコム イプノ パレット 18 ￥8250　b 心地良いケア効果と色移りしづらい高密着を叶えた、革新的なマスクプルーフ処方を採用。ディオール ルージュ ディオール フォーエヴァー スティック 400 ￥5500／パルファン・クリスチャン・ディオール（ディオール 公式オンライン ブティック限定色）

アイホールにベージュ、キワはブラウンで締める王道メイクながら、ローズニュアンスが潜んでいるから美人印象に。下まぶたのピンクラメの質感も秀逸。さらに、マットな深み色のリップを合わせれば、より品よくまとまる。

ダウンスタイルにすると色っぽくなりすぎるので、ツイストアレンジを加えたまとめ髪に。ふんわりやわらかなアップヘアではなく、タイトにキリッとまとめるのが神崎流のこだわり。

メイクに色がある分、ファッションは優しいグレージュトーンのワンピをセレクト。腕の部分は透けて、ボディ部分は体に沿ってしなやかさを感じさせるニット素材が女っぽい。

2022年上半期、今期も心ときめくコスメが続々誕生。スキンケアはもはや肌が生まれ変わる？と思わせてくれるものがずらりと並び、ベースメイクの進化も目を見張るほど。トーンアップは当たり前、スキンケア効果まで兼ね備えた日焼け止めではもう驚かないし、粉なしファンデーションが登場するのだから、化粧品の可能性はどこまでいくのか。

そして、毎回新作が生まれるごとに感心するのが、カラーコスメ。まだまだ新しい色、新しい質感が生まれてくる驚異。自分の記憶を辿っても、もうかれこれ四十数年ありとあらゆるコスメを見てきて、いいかげん、新しいものなんてないのでは？と思うほどなのに、そんな懸念をものともせず、斬新な色や煌めき、質感でまたもときめかせてくれるから、ドキドキは通り越し、「もうわたしは一生コスメを買い続けていくのね」と腹をくくるしかなくなる。

そんな優秀なのは当たり前のコスメの中、さらにこちらの心を奪うコスメの存在がある……言葉にすると「ベストコスメ」と言われるものがそれだ。年齢やライフスタイル、媒体に合わせてベストを選出することも多いけれど、今回は、全く私的なベスコス3つをご紹介したい。

テーマは透明感。渓谷のひんやりと冷たく、サラサラと流れる水のような、そんな涼やかさをもった透明感を楽しめる色たち。夏のパワーを色に落とし込んだ鮮明な色も楽しいけれど、この夏はなぜかこんな静かながらも確かな存在感のある穏やかな色に惹かれた。なんと言ってもこのカーキ。白を含み、角をなくしたまろやかなグリーンが、目元になんとも言えない涼やかな透明感をくれる。そこに合わせたのは、同じく白を溶け込ませたチークとリップ。色そのものもかわいいけれど、それ以上に質感に惚れ惚れ。肌と溶け合うように色づくチークは広めにのせ、唇の形そのものを美しく塗り替えるグロスははみ出すくらいにたっぷりと。すんと澄み渡る透明感が醸し出す存在感。

ひとつひとつの個性や魅力はもちろんだけれど、この3つを合わせた時のこのムード、誰をも透明感で包む組み合わせが秀逸なのだ。この夏、いちばん作るであろう顔は間違いなくこれ！

a 暑苦しさのない抜け感カーキ。濡れたような質感で、まぶたに上品なきらめきとツヤを宿す。RMK リクイドアイズ 03 ￥3850／RMK Division  b 肌にすっとなじんで一体化するマットテクスチャー。ブラシでふんわり重ねて。アディクション ザ ブラッシュ マット 008M ￥3300／アディクション ビューティ　c 唇は立体感を引き出すように、バームグロスをたっぷりと。白みピンクでも存在感を十分発揮。ローラ メルシエ リップグラッセ ハイドレーティング バームグロス 150 ￥3300／ローラ メルシエ ジャパン

aのアイカラーは二重幅よりも広めに塗り、同系色のライナー＆黒マスカラで引き締めを。bのチークは頬中央に広範囲になじませ、柔らかな肌印象に。cのリップは塗り重ねて、唇のふっくら感を強調して。

クロシェのボヘミアンテイストを意識して、髪型にも遊びのエッセンスを。ボリュームが出るように髪全体をランダムに巻いて、トップに細三つ編みを3本プラス。このアクセントが夏らしい余韻を感じさせる。

神崎さんがプライベートでも購入しているという、フランス語でかぎ針編みを意味するクロシェ。レースよりも甘くならず、涼しげな印象もあるので初夏に向けて活躍するアイテム。

この日は白い小物に合わせて、青いボッテガ・ヴェネタをコーデ。

メイク直しは小技がキモ。肌、目、唇など部位別ケアアイテムが欠かせません。たとえばコンシーラーは3個持ち歩き、目の下なら&be（A）、ニキビやシミはカバーマーク（B）、広い面ならNARS（C）と使い分けをします。お話しする機会が多いので、エッセンチアのプロポリススプレー（D）を使って喉のケアも頻繁に。

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