「MAQUIA」5月号では、普段はあまり意識することがない「内臓」について特集。今回は、健康だけでなく実は美容にも関係のある臓器“腎臓”について、ドクターが詳しく解説します。

トイレの回数が少ない、塩分多めの食事…気になる人はチェック! 美と健康のための内臓美容「腎臓」編_1

健康こそが最高の美容法♡

内臓美容100BOOK

教えてくれたのは…
内田啓子先生

腎臓専門医

内田啓子先生

東京女子医科大学医学部腎臓内科教授。女性に多い疾患や妊娠と腎臓を専門とし、患者を診ながら腎臓学の進歩と知識の普及に取り組む。

血液をキレイにし体液を調整する:腎臓

血液をキレイにし
体液を調整する

 腎臓 
体中の臓器がいい状態で働けるよう微妙なバランスを整える腎臓。 "沈黙の臓器"だからこそ目を向けて。

24時間365日働いて
体内バランスを調節
「尿を作っているのは膀胱ではなく腎臓。1日に約150ℓの血液をろ過し、その時の体の状態を反映しながら体液を調整し、最終的に不要なものを尿として膀胱へ」

腎臓
縁の下の力もち
的な臓器
「腎臓は様々な臓器がいい状態で働けるように、電解質や酸性、アルカリ性など微妙なバランスを整えながら少しずつ尿を作っています。黙々と働き、よほど悪くならない限り自覚症状もありません。ですが、機能を失った時に初めてその大事さに気付くのです」

サプリメント
飲み過ぎは腎臓の負担
「肝臓と腎臓が担当を分け合い、薬などの代謝を行います。生理痛や頭痛で鎮痛剤を飲む女性は多いですが、その代謝を腎臓が行うため、飲み過ぎは腎臓の負担に」

妊娠中は腎臓に最大約1.5倍の負荷がかかる

妊娠中は腎臓に
最大約1.5倍の負荷がかかる
「お腹の中の赤ちゃんはおしっこをしないので、老廃物は臍帯(さいたい)を通じてお母さんの血管に流れてきます。その分、お母さんの腎臓は最大で約1.5倍働くことに。腎機能が落ちていると早産などの原因になります。将来子どもを産む選択肢を残しておくために、腎臓にも意識を」

機能が正常なら腎臓
メンタルの影響を受けない
「腎臓の毒素を排泄する機能は基本的に自律神経の影響を受けないため腎機能はメンタルには左右されません。ただ、腎機能が3割を切るとストレスからメンタルに影響することも」

痩せ志向
腎臓に負担をかける
「痩せたいと思うことで食べる量や水分の摂取量がどうしても少なくなります。すると必要な時に適切な栄養素や水分が補充できないため、他の臓器と同様に腎臓にも負担が」

水分をたくさん摂っても
体はむくまない
「腎臓の機能が正常なら余分な水分は尿として出るため、水分をたくさん摂っても体がむくむことはありません。食事以外に毎日1.5ℓ程度の水は飲むようにしましょう」

腎機能を調べるには血液検査
尿検査ではたんぱく尿血尿
「腎機能は血液中のクレアチンの値を測定することで知ることができます。尿検査は生理時は避けること。目では血液が見えなくても検査では反応が出ることがよくあります」

たんぱく質の摂り過ぎ
腎臓の負担
「一般的な食生活でたんぱく質過多にはなりません。しかし、食事以外にサプリメントとしてのプロテイン(アミノ酸含む)の摂り過ぎは、代謝を担当する腎臓に負担が」

指や足のむくみは塩分の摂り過ぎかも

指や足のむくみ
塩分の摂り過ぎかも
「腎臓は塩分を排泄できる唯一の臓器。スナック菓子などをたくさん食べると塩分を排出しようとして水分を摂りますが、それでも排出しきれなかった塩分はむくみになります」

膀胱炎を繰り返すと将来、
腎機能が落ちることも
「膀胱炎を何度も繰り返すと、細菌が尿管からさかのぼり、感染が腎臓に達して炎症を起こしてしまうこともあります。膀胱炎は再発しやすいのでしっかり完治させること」

尿が濃くなる
肌トラブルの原因に
「トイレを気にして水分を控える人がいますが、その分、血液に含まれる分泌物が増えて濃くなります。すると吹き出ものが出たり、水分不足によって乾燥したりすることも」

尿の色
健康のバロメーター
「朝一番に出る尿が1日で一番濃く、茶色に近い黄色。その後は水分を摂ることで色が薄くなるものですが、違う場合は注意。毎回、尿の色をきちんと見てチェックを」

頻尿の原因
腎臓ではなく膀胱
「緊張するとトイレに行きたくなるのは自律神経が影響を受け、膀胱の筋肉が収縮するから。腎臓は尿を作る臓器で、尿をためてそのサインを脳に送るのは膀胱の役目です」

一度悪くなる
よくなることはない
「腎臓は機能が落ちて構造が破壊されると、元に戻すことはできません。腎臓の機能が10%をきると透析などの何らかの代替治療が必要になります。自覚症状が出にくい臓器ですから定期的に健康診断などを受ける習慣を」

運動した後
十分な水分補給が必要
「運動時は汗で水分と電解質が失われているので、水よりスポーツ飲料で補給を。たくさん飲んでも尿の色が濃ければまだ飲み足りていません。夏の熱中症対策も同じです」

腰周りを温めて腎臓を守る
「腎臓は背中に近い臓器で、外側は筋肉だけ。骨盤にも胸郭にも守られていません。また、血液が豊富な臓器なので薄着だと冷えます。女性は筋肉が少ないので腰周りを温めておくとよいでしょう」

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1日に7~9回排尿が基本
「食事以外でも、水分補給できるように水筒やペットボトルを持ち歩く習慣を。当然、飲んだ分、トイレの回数は増えるのが当たり前です。1日10回未満なら頻尿ではありません」


MAQUIA 5月号
撮影/彦坂栄治〈まきうらオフィス〉 ヘア&メイク/木部明美〈PEACE MONKEY〉 スタイリスト/櫻井かおり モデル/朝比奈 彩 イラスト/德丸ゆう 取材·文/中木 純〈デジタルライツ〉 構成/萩原有紀(MAQUIA)


※本記事掲載商品の価格は、税込み価格で表示しております。

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