今注目の俳優・磯村勇斗さんにインタビュー。シャッターが切られたその瞬間から、想像を掻き立てるような物憂げな視線を送り、妖しくも華麗な『磯村劇場』が始まる。そんな彼に、色気の在り方について聞きました。

磯村勇斗 インタビュー 色気

惑わせの夜に――
変幻自在な表現者、磯村勇斗

色気とは、他者との関係性から
引き出されるもの
昔からよく“役者には色気が必要”と言いますよね。ありがたいことに僕も色っぽいと言って頂くことがあるのですが、自分では色気を意識したことはないんです。ふと鏡を見た時に変人っぽい雰囲気を感じることはあるけれど、見る方がそれを色気や個性と捉えてくださっているのならば嬉しいですね(笑)。もちろん、役柄としてそういった要素が必要な時もあります。でも、作った色気ってチープになってしまう気がして……。自然に出る色気だから格好いいのであって、意図的に作り込むことはしたくない。それよりも、現場で監督が求めるものに柔軟に合わせていく中で結果的にそういった面もお見せできたらいいなと思っています。今日の撮影も、信頼する写真家の荒木(勇人)さんが空気感を作ってくれたことで、僕も自然とスイッチが入ってこういったムードの写真が撮れた。そう考えると、色気って自分だけで出すものではなくて、他者によって引き出される部分が大きいのかもしれません。だからこそ相手との関係性がすごく重要で、相性によって出てくる色気の種類も変わってくる気がします。

磯村勇斗さん 1

自分の中で色気を感じる
唯一のパーツは、“鎖骨”
自分の体に特に色気は感じないけれど、鎖骨だけはちょっといいかもって思ったりもします(笑)。俳優をやる上で、体作りは仕事のひとつ。役に合わせて太ったり痩せたりできるニュートラルな状態を維持することや、ある程度服を着こなせる体型にしておくことが当たり前っていう感覚があるんですよ。体調管理も必須なので、最近は液状のビタミンCを毎日2000mg摂ることを意識しています。昨年舞台で喉を壊してしまった時にビタミンCの修復力が凄いと聞いて飲み始めたんですが、続けるうちに喉だけではなく肌の調子も安定しましたね。あとは、サウナ通いも僕にとって欠かせないもののひとつ。最近は週2程度にペースが落ちてしまったけれど、行かないと体がウズウズしてくるんです(笑)。サウナって、長年通っていると肌のキメが引き締まって、ツヤッツヤになるんですよ。入っている間は無心で過ごすことが多いのですが、“心の整体”って言われるくらいメンタル安定に効果があることを毎回実感します。

磯村勇斗さん 2

見えない部分に存在する
隠された美に心動かされる
女性に対してドキッとするのは、何気なく靴下を脱いだ足先にネイルが塗ってあった時。見えている美しさだけではなく、見えない部分にも隠された美があるということに心を動かされちゃいますね。見える部分を磨くことももちろん素晴らしいけれど、体を動かすことが好きだったり食事に気を遣っていたりと、見えない内側にまで意識が行き届いていることが真の美しさに繋がる気がするんです。

Hayato Isomura

1992年9月11日生まれ、静岡県出身。見るものを強く惹きつける存在感が支持され、映画や舞台などで幅広く活躍。現在放送中のドラマ『持続可能な恋ですか?〜父と娘の結婚行進曲〜』(TBS系火曜22時〜)では、父娘でダブル婚活に挑戦する主人公(上野樹里)と18年ぶりに再会を果たしてアプローチを始める幼馴染・不破 颯を演じている。

『持続可能な恋ですか?〜父と娘の結婚行進曲〜』
「僕が演じる颯は、とにかくフランクで人のパーソナルエリアにスッと入れる男。誰に対しても等距離で仲良くできる部分は自分と少し似ている気がします」。主人公が好意を抱くシングルファーザー(田中 圭)を含めた恋の行方にも注目を。

MAQUIA7月号
撮影/荒木勇人 ヘア&メイク/佐藤友勝 スタイリスト/齋藤良介 取材・文/真島絵麻里 構成/萩原有紀(MAQUIA)

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