これまでの美容の在り方とは一線を画す理念で、ありのままの自分を愛するメイクプロダクトを開発する吉川康雄さん。「MAQUIA」7月号では、そんな吉川さんの新ブランド「UNMIX」について誕生秘話を伺いました。

混じり気のない、オリジナルの美しさを求めて【イトーーク 第22回 UNMIX】_1

インタビュー歴25年 マキア編集長・伊藤責任編集
最新美容の真相、ズバリ聞いトク!?
イトーーク

UNMIX

マキア編集長 伊藤かおり

マキア編集長
伊藤かおり
non-no、MORE編集部を経て’08年からマキアへ。入社以来人物インタビューを中心に取材してきた経験を活かし、“美容=人生”を誌面づくりのモットーに。

UNMIX ビューティークリエイター 吉川康雄さん

UNMIX
ビューティークリエイター
吉川康雄さん
1983年からキャリアをスタートし、ファッション誌や広告制作を中心に世界的に活動。2019年3月にCHICCAのブランドクリエイターを退任。現在はNYを拠点に、美容情報に特化したWEBメディア「unmixlove」の運営も行う。

みんなが生まれ持った
ピュアな魅力を感じてほしい
伊藤 惜しまれつつも2019年に終了したメイクアップブランド「CHICCA(キッカ)」。そのクリエイターだった吉川さんの新ブランド「UNMIX(アンミックス)」がついに誕生。待ち望んでいた人も多かったと思います。もともとブランドの構想はあったのですか?
吉川 僕はメイクアップアーティストだからCHICCAがなくてもメイクはできる。でも、テクニックを持たない人が僕のメイクをするのに何を使ったらいいかわからない。そこに応えるためにメイクプロダクトが必要だと感じていました。
伊藤 吉川さんといえば、年齢を問わず、その人自身を美しく魅せるメイクを提案されてましたね。コンプレックスを覆い隠すのではなく、自分のありのままを生かしてこそ美しい、という。
吉川 そのメイク理念はずっと変わっていません。今の女性って本当に大変で、容姿を気にせざるをえない社会なのに“自分らしく”とか、裏腹な言葉ばかり。だからこそ、自分を好きになることからスタートしてほしいんです。生まれ持ったピュアな魅力を感じてほしいし、自分を愛し、大切にする気持ちを持ってほしい。傷つくことが多い世の中で、誰に何と言われようと自分を肯定し、自分を愛せる“絶対的愛情”を持ってほしい。自分を励ますのは自分しかいませんから。そうした思いをブランド名の「UNMIX(混じり気のない)」に込めました。
伊藤 その第一弾がモイスチャーリップスティックですね。“血の赤み”にこだわり、4月に「グロウ」と「ステイン」の2タイプを発売し、7月まで毎月1本ずつ新色をリリース。なぜリップから始めようと思ったのですか?
吉川 メイクアップにしても、プロダクト作りにしても、僕は常に血色を大切にしてきました。だからこそ、顔の中で最も血液を感じるパーツである唇のメイクを選びました。いきいきとした生命感を表現するために誰もが似合う血の赤を作りたかったのです。そしてもう1つのこだわりが、“透明感”。素の唇の質感を出すことで、その人が透けて見えるような仕上がりを目指しました。
伊藤 まさに吉川さんの哲学。自分の唇の色を消さずに発色するから肌になじむし、同じ色でも他の人と見え方が違う。口紅1本でも驚きがあって面白いし、その使いやすさに思わず唸りました。素の透明感を出す秘密はこのテクスチャー?
吉川 ペンシルみたいな硬さでしょ(笑)。たくさんつかないようにしたんです。滑らせたときに薄ーくつくんだけど、発色もする。この塩梅が難しくて。
伊藤 開発は日本で? どうやってこのテクスチャーにたどり着いたのですか?
吉川 日本の研究者と何度もやり取りをして。今ってクリーミィな質感がメインだから、この硬いテクスチャーの意味をなかなか理解してもらえなくて。作りたいものは明確なのに、それが難しい。
伊藤 流行りのメルティなものになっちゃうんですね(笑)。

UNMIX モイスチャーリップスティック (右から)グロウ 01、ステイン 01、グロウ 02、グロウ 03(6/1発売)、グロウ 04(7/1発売) 各¥3960

シーズンごとにコレクションカラーを発表するのではなく、時代の気分に合わせて新色を発表するスタイルのためすべてが定番色に。UNMIX モイスチャーリップスティック (右から)グロウ 01、ステイン 01、グロウ 02、グロウ 03(6/1発売)、グロウ 04(7/1発売) 各¥3960

私たちを勇気づけてくれる吉川さんの発信は、常に注目の的

私たちを勇気づけてくれる吉川さんの発信は、常に注目の的
[マキア5月号]
ビューティ界を牽引するプロ7名に聞いた美容格言を紹介するページにもご登場頂きました。“自分を愛するため”のポジティブワードには大きな反響が。この考え方は、これまでの日本の美容の価値観を変えていく一石になりそう。
撮影/柴田フミコ

[unmixlove]

[unmixlove]
UNMIXのHP内の吉川さん自ら取材・撮影を手掛けるWEBマガジン。伊藤も昨年、取材して頂き、これからの美容誌のあり方についてアツく語り合いました。

美容は人を幸せにするもの。
自分を好きになる美容を
吉川 化粧品開発に関しては基本テクニックがあるので、お互い試行錯誤しながら納得できるものが作れました。問題はその先。これを世の中にどう伝えていくのか? 物は作れるけど、システムを作ったことがない。もうできないことだらけで、その作業の多さにブランドを出すのをあきらめようと思ったことも。だって、息を止めて全力で泳ぎ続けることをずっと続けるようなものだったから。
伊藤 それこそ、吉川さんなら大手企業からもサポートしてもらえたのでは?
吉川 お声がけはいただきましたが、先方とお話しするうちに、より自分がやりたいことが明確になっていきました。幸い僕のパートナーはフォトグラファーなので、彼女にビジュアル撮影をお願いし、モデルも一人を除き素人さんで撮影。
伊藤 その人らしいリラックスした表情が印象的で、素敵ですね。とかく他人目線を気にしがちな私たちですが、こんな世界観に憧れます。
吉川 確かに時間はかかるけれど、自分のことを好きになると魅力を見つけられるようになる。UNMIXでそれをサポートしていきたい。
伊藤 美容の潮目が変わりつつある今だからこそ、UNMIXのようなコスメが私たちの味方になってくれそうです。

リップカラーごとに、 イメージビジュアルも撮り下ろし

誰かのための表情ではなく、リラックスした中でフッときれいに見える瞬間、その心地のいい一瞬にこだわったビジュアル。 上:UNMIX モイスチャーリップベース ¥3630

これも聞いトク!?

UNMIXはどこで
生み出されているの?
「5年ほど前にブルックリンの住居を手放し、移り住んだコネチカット州の森の中にある自宅がオフィスを兼ねており、UNMIX開発の拠点です。ここは自然豊かで、四季折々の風景をUNMIXのビジュアルに組み合わせていけたら。僕の周りで咲いている花や空気感で女性を表現できたらいいな、と思ってます」

MAQUIA 7月号
撮影/土佐麻理子 取材・文/藤井優美〈dis-moi〉


※本記事掲載商品の価格は、税込み価格で表示しております。

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