生き方すらも変える、ニュークリーンビューティ【イトーーク 第21回 スナイデル ビューティ】

大人気ファッションブランド「スナイデル」からコスメブランドが誕生！というビッグニュース。「MAQUIA」6月号から、今の美容のムードに溢れたモノづくりの背景に迫ります。

自分も地球も美しく。
“私”のクリーンビューティ
伊藤　あの「スナイデル（SNIDEL）」からコスメブランドが出ると聞いて、発表まで本当にワクワクしていました。
石川　おかげさまで、3月3日に新宿ルミネ2の2階に1号店が無事デビューしました。４月末までには名古屋、梅田、博多など一気に６店舗での展開になります。
伊藤　スナイデルといえば、かわいくて、モテ&憧れの象徴。“スナイデル女子”という形容詞まであるブランドですから、どれだけ華やかなコスメになるかと思っていましたが、想像以上にミニマム＆ソリッドで意外でした。
石川　大人っぽいというお声を頂く事は多いですね。“スナイデル女子”のイメージをそのままトレースするともう少し甘い感じになったかもしれません。が、彼女たちも美容に関してはハイブランドを日常的に使いこなして目が肥えているので遜色ない存在感を目指しました。スナイデルのファッションコンセプトは「ストリート フォーマル」。相反する要素を掛け合わせ、自分らしく魅せるブランド。このDNAを再解釈し、着眼したのが現代女性の内面でした。たとえ憧れの存在だったとしても実は内面に葛藤やもろさを抱えているもの。かわいくて、華やかだけど繊細さもある女性の姿こそリアルだと思ったんです。美容は同じアイテムを使用しても、使う人やその人の気分によって表現や見え方が様々な分、ファッションよりも女性の内面に近い。だからこそ、女性の心にまで寄り添えるものでありたいと。
伊藤　キラキラして見える人にも「つねにそういう存在であり続けなければならない」という葛藤があるのかな。
石川　実はその辺りを確かめたくてリサーチもしたのですが、皆さん表面的な華やかさの中にキャリアビジョンや向上心をしっかり持っている。個人的にはそんな“妹世代”の本音を知れて嬉しかったしそこに寄り添ってエンパワメントしたいと思えましたね。
伊藤　美容はなりたい自分と本当の自分をリンクさせるものだと思うのですが、コロナ禍以降、自分と向き合う時間が増えたことで、“自分のため”のメイクという意識がより強くなった気がします。そして、“地球にも優しい”というサステナブルの意識も高まり、それはスナイデルビューティにも還元されています。
石川　潮目は確実に変わりました。スナイデルビューティは夢や憧れではなく、リアル。“私たちのブランド”と思って欲しいからこそ、きれい見えを叶える絶妙なカラーバリエにもこだわりました。
伊藤　色に遊び心があって今までにない大人のブランドという感じがしました。なかでもアイパレットのインパクトが素晴らしくて、服をコーディネイトするようにあれこれとイメージが膨らんですごく楽しい。この色展開の構想は最初からあったのですか？
石川　いえ、使いやすさも提案性も欲しくてかなり試行錯誤しました。「かわいいの先を見せよう」というのがチーム内のコンセプトでかわいいのは当り前だけど、そこから一歩踏み出す前向きさを感じて頂けると嬉しいです。

スナイデルのスキンケアで
メイクオフ後も私らしく
伊藤　アイライナーは筆がしなやかで使いやすいし、マスカラの色出しも絶妙。とにかく使いやすくて機能的にも文句なし。イメージだけでなく、真摯な物作りの姿勢が見えました。それはスキンケアにも。現に、美容液の「リファイニング VCショット」はEC発売と同時に完売したそうですね。
石川　私も驚きました。発売2時間で売り切れたのは想定外。スキンケアも評価をして頂けてうれしかったです。
伊藤　確かに、まずはメイクアップ製品に注目が集まりそうですよね。
石川　ファッションブランドのスキンケアアイテムって、評価されにくいと思うのですが、だからこそ、それを逆手にとっていい意味で想像を覆すものを作りたくて。厳しく精査した天然由来成分を生かした処方にこだわりました。
伊藤　スナイデルビューティでオンもオフも好きな自分になれる、ということですね。今後のご予定は？
石川　現在85品目を展開していますが、6月から新色を毎月発売し、今年で100品目以上の品ぞろえを計画中です。
伊藤　それはスゴイ！　ますます目が離せないですね。楽しみです！

MAQUIA 6月号
撮影／土佐麻理子　新谷真衣　取材・文／藤井優美〈dis-moi〉

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