美容成分からコスメを選びたくなったら始めどき。おなじみの成分から話題の新成分まで、正しい知識をディープに楽しく学んでいきましょう。ここでは、プラセンタの特徴や働きについてコンパクトに解説。


医師が回答するMAQUIA公式ブロガー・美容ライターなど美容に関心の高い方からのさらに踏み込むQ&Aも掲載。

人類との付き合いは古くから。コスメから注射まで幅広く活用

そもそも「プラセンタ」って何?

プラセンタは哺乳動物の胎盤のことで、医薬品としての効果は紀元前から認められていたと考えられています。16世紀の薬学書『本草綱目』にも、その滋養・強壮効果についての記述があります。また、各種アミノ酸やビタミン、ミネラルといった栄養素を豊富に含んでいることから20世紀に研究が始まり、化粧品原料としても使用されるようになりました。

「プラセンタ」の種類

プラセンタは胎盤なので、ヒト、牛、豚、馬、羊などさまざまな種類があります。ただし、BSE(狂牛病)問題が生じてから、牛由来のプラセンタは使用不可になりました。化粧品原料としては主に豚プラセンタが利用されています。植物の胎座からとられたエキスも植物由来プラセンタと呼ぶ場合がありますが、動物由来の胎盤のような成長因子は含んでおらず、アミノ酸やコラーゲンといった美容成分を含んだものとなっています。

一方、「ヒト由来」のプラセンタは医薬品扱いになるので医療機関でのみの処方となり、更年期障害治療などで使用される「メルスモン」と肝機能障害の治療などに使用される「ラエンネック」の2種に分けられます。

プラセンタ

※イメージ図

スキンケアコスメで使用される「プラセンタ」の役割は?

プラセンタはメラニン生成を抑制する、メラニン排出を促す効果があるといった報告があります。また、アミノ酸の含有量が高いため、肌表面に塗布した場合に保湿効果もあるというデータもあり、さまざまな化粧品に配合されています。ただし、作用メカニズムが明らかになっていない部分もあり、今後も研究が進められていくとみられています。

「プラセンタ」を使用する上での注意点・副作用は?

現在流通しているプラセンタエキスの多くは豚由来であり、20年以上の使用実績があります。皮膚刺激性やアレルギー性はほぼないとされ、化粧品として使用する上でのリスクはほとんどないと考えられます

また、無菌的に抽出・精製したエキスでホルモンは取り除いてあり、ウイルスや細菌の活動を抑制するため加熱処理されていますが、注射をする場合はアレルギーなどのリスクがゼロとはいえません


また、厚労省から、プラセンタ注射を始めた場合は献血を控えるよう通達が出されています。注射を希望する場合は、あらかじめそのようなリスクをきちんと学んでおくことが大切です。


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医師が回答! 美容成分「プラセンタのここが知りたい 」

美容に関心の高い方から募ったプラセンタについての疑問を、医師・友利新先生に伺いました。

友利 新先生

内科・皮膚科医

友利 新先生

医師(内科・皮膚科)、日本内科学会会員、日本糖尿病学会会員、日本皮膚科学会会員、日本抗加齢医学会会員。東京女子医科大学卒。同大学病院の内科勤務を経て皮膚科へ転科。「体で一番大きな臓器である肌を健やかに保つことは、健康を保つことにつながる」をポリシーに、見た目だけでなく心のQOL(生活の質)を上げていく丁寧な診察で人気に。現在都内クリニック勤務のかたわら、美容と健康のための正しい情報を発信する啓蒙活動を、マキアを始めとした雑誌やWEB媒体、テレビなどで多く手がける。2004年第36回準ミス日本。YouTubeやInstagramでの発信も好評。著書多数。最新刊は、YouTubeで紹介したトピックスを中心に美容知識と最新情報を盛り込んだ『女医が教えるキレイのとっておき 読む 友利新チャンネル』(飛鳥新社)。 

Q.ヒト由来のもの」とよく目にしますが、ヒト由来とは? また、どういう商品を選ぶと良いですか?(MAQUIA公式ブロガー Luminousさん)



A.「ヒト由来のプラセンタは、文字通り人間の胎盤を原料としています。ヒト由来の他に豚や馬のものも使用されますがきちんと加熱処理をしていますし、現在は狂牛病のリスクを考えて牛由来のものは流通していませんから、使用にあたり心配は無用だと思います。

化粧品としては美白効果が期待できるといわれています。保険適応は肝機能障害でおりていますが、美容目的の注射は自由診療となります」(友利先生)

取材・文/高見沢里子 イラスト/きくちりえ 構成/有住美慧

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