永瀬 廉。彼が輝いて見えるのは、外見の美しさだけではなく、内側に秘めた熱い想いがあるから。優しく、強く、潔い、永瀬 廉の自由な人間性に迫る。

永瀬廉 インタビュー

飄々とした姿に潜む、静かな情熱
永瀬 廉
あふれる想いを瞳に託して

「まあいっか」の天才

――永瀬さんが「面倒くさい」と同じくらい、よく口にするのが「まあいっか」という言葉です。


「確かに、よく口にしますね。今日もすでに何回か言っているような気がします(笑)」


――メンバーの皆さんも「廉は優しくて滅多に怒らない」とよく言いますが、細かいことを気にしない、小さなことで苛立たない、永瀬さんの「まあいっか」は怠慢ではなく寛容な心から飛び出す言葉のような気がします。


確かに、滅多に怒らないかもしれないです。その理由は……なんだろう、普通に生きていれば、誰だってイヤだなと思うことや腹の立つこともあると思うんですよ。でも、そこでネガティブな気持ちに引っ張られると、目の前の大切なものが見えなくなるし、幸せなはずの毎日がグレーに染まってしまう。そんな気持ちで時間を過ごすくらいならサッサと切り替えて前に進みたいじゃないですか。だからこそ、ネガティブな思いと直面したときはこう考えるようにしているんです。生きていればそれだけで、まあいっか。細かいことは気にしない、小さなことで怒らない。だって、そんなことでは死なないから


――前に進むためにはときに“ポジティブな諦め”も必要ですよね。


「そうですね。悔しかったり、腹が立つたび、いちいち足を止めてたら、自分だけでなく周りに迷惑かけてしまうこともありますしね。ただ、さっき寛容っていう素敵な言葉で表現してくれましたけど。この性格は“良くも悪くも”で。たまに生活全体が“まあいっか”になっちゃって、困ることもあるんですよ。熱が入らなくて」


――それはどんなことですか?


「例えば……洗濯とか?」


――え、洗濯に熱は必要ですか?(笑)


「家事はかなり必要です(笑)。あと、家の外に出るのも熱量がいります。こないだも、久々に休みがあって。せっかくだから友達を誘ってゴハンに行こうと思ったんですよ。でも、その誘いも今日じゃなくても“まあいっか”。最終的にはなんか面倒だし友達と出かけなくても“まあいっか”。結果、せっかくの休みをダラダラ過ごしてしまったという。個人的に、そういう“まあいっか”はどうにかしたいところなんですけどね(笑)」

努力家

さっき、インタビュアーさんからこんなことを言われました。
「永瀬さんは努力家なのに自分の努力を滅多に口にしない」って。確かに、自分から「こんな努力をしました」なんて言わないです。それはきっと“当たり前のこと”だと思っているから。僕にとっての努力は“足りない部分を補うために”するもの。まだまだ未熟な自分をふがいなく感じるから、僕はあえて、努力については触れないし語らないのかもしれないです。

仲間思い

僕がずっと懐いている相手といえば、学生時代から自分の周りにいてくれる男友達です。この間も、久々に6~7人くらいで集まって、肉を焼きながら、お互いの近況報告もして。何を話したかすら、よく覚えていないんですけど気づいたら朝になっていました(笑)。そんな大切な親友をこれからも増やしていきたいか? いや、もういいかな。今だけでも十分に幸せだからこそ、仲間を増やすのではなく、今いる仲間を大切にしていきたいです。

負けず嫌い

僕は負けず嫌いです。勝ち負けを争っているのは他人ではなく常に自分。できない自分が悔しいから「次こそはできるようになってやる」って。今の自分に勝ちたくてここまで走り続けてきたような気がします。

 

永瀬 廉

1999年1月23日、東京都出身。
2018年、King & Princeのメンバーとしてデビューする。
グループ活動はもちろんのこと、連続テレビ小説 『おかえりモネ』やドラマ『新・信長公記〜クラスメイトは戦国武将〜』、映画『弱虫ペダル』等の話題作に出演。役者としても注目を集めている。

『夕暮れに、手をつなぐ』

『夕暮れに、手をつなぐ』
都会で育った音(永瀬)の前に突然現れた、野性的でチャーミングな空豆(広瀬すず)。ぶつかったり、笑ったり、励ましあいながら夢に向かっていく二人の“愛おしい時間”を描いた青春ラブストーリー。TBS系で毎週火曜22:00〜放送中。

MAQUIA4月号
取材・文/石井美輪 構成/萩原有紀(MAQUIA)

最終更新日:

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