多くのトップ女優や人気アーティストたちを魅了し、指名が絶えないヘア&メイクアップアーティスト黒田啓蔵さん。使うアイテムは最小限なのに、美のポテンシャルを最大限に引き出すテクニックは、業界でも話題。今回は黒田さんメイクの中でも重要なカギとなる、ベースメイクを深掘りします!
イヤカフ上 ¥9900、イヤカフ下 ¥19800/DUE DONNE ブラウス/スタイリスト私物
崩れない、老けない、そしてとびきり美しい 黒田啓蔵さんの魔法のベースメイク
君島十和子さんも認める黒田さんの超絶テク!
黒田さんは仕事内容に合わせ「一番映える肌」を知っている方です。スチールなのか動画なのか、CMなのかトークショーなのか。お客様との距離感や天候、衣装。各テレビ局のライトの傾向から撮影時間など、あらゆる状況を把握した上で、軽やかに自分らしくいられる極上肌に仕上げてくれます。
その上で「何度もメイク直しに入ったら集中を妨げるから」と、崩れないように毎回、配慮してくれています。そこまでの経験値と綿密さを併せ持ちながら、過酷な撮影現場でも絶対にNOと言わない仕事ぶりには毎回脱帽です。黒田さんのメイクは普遍の新鮮さと美しさをもたらしてくれます。
── 君島十和子
黒田流ベースメイクの極意
美肌のなりすましに必要なのがフィット感
大人のベース作りにおいて、何よりも大切にしたいのが肌への“フィット感”。スキンケアやベースメイクが肌に“フィット”していることで、メイクが上手な人から、美肌な人へと印象が変わります。つまり、“フィット”具合が、その人が持つ肌のポテンシャルを高めたり、それ以上の美しさを引き出すことに繋がるのです。そのために、使用するベースアイテムはシンプルにするのが正解。アイテム数を極力少なく、肌に密着させることを強化すれば、美肌へ“なりすます”ことも容易になりますよ
【 Kuroda's Technique 】下地が7割
大人の肌にマストなのが、ピンク系のトーンアップ下地。くすみや影を払拭し、大人の肌に不足しがちな血色やツヤをプラス。ここである程度、肌ノイズをカバーできるので、使うファンデーションの量も最小限に。
凹凸や小じわなどをフラットに整える。フローレススキン グロウライザー SPF20・PA++ 30g ¥4950/コスメデコルテ
【 Kuroda's Technique 】スキンケアは必要最低限
メイク前のスキンケアは、化粧水とクリームの2品だけが黒田流。欲張らず、必要な潤いだけを補うことで、余計な油分のベタつきやヌルつきがなく、ベースメイクのフィット力をサポート。
A厳選された美白有効成分や美容成分を配合。ブライトニング ローション WT Ⅱ[医薬部外品] 170ml ¥3630(編集部調べ)/エリクシール B不均一なハリを整え、弾むような肌へ。バウンス インテンス クリーム 50g ¥9900/イプサ
Aをコットンに取り、肌に滑らせるようになじませる。
Bを顔全体へなじませ、引き上げるようにマッサージ。
首からデコルテも流し、むくみを一掃。血色感もUP!
【 Kuroda's Technique 】カバーではなくフィット感を大切に
美肌印象を叶えるために意識したいのが、ベースメイクのフィット感。優秀ツールを味方にすることで、メイクが肌に溶け込むように一体化。特に、スポンジやパフのキメ、厚みは肌にも反映されるので、ツール選びは慎重に!
Cルースパウダー、練り系やリキッドファンデーションにも対応する万能パフ。マシュマロムースタッチパフ ¥495、Dキメ細やかな抜群の触れ心地。シフォンタッチスポンジN ダイヤ型 ¥352/ロージーローザ E幅広く使えるブラシとパフ一体型。デュオタッチブラシ ¥2420/エトヴォス
【 Kuroda's Technique 】ファンデーションはきちんと見え質感を
目指すべきは素肌感のある仕上がり。とはいえ、隙がありすぎる肌は大人には心許ないので、端正な仕上がりのファンデーションをセレクト。マットではなく、程よいツヤ質感がフレッシュな印象をアシスト。
Fハリツヤ印象が復活。リサージ カラーメインテナイザー DX SPF23・PA++ 30g 全5色 各¥11000/カネボウ化粧品 Gしなやかな膜感で美肌に導く。カネボウ コンフォートスキン ウェア SPF20〜26・PA++〜PA+++ 30ml 全8色 各¥6930/カネボウインターナショナルDiv. Hカバー力とあふれるようなツヤ感を楽しめる。ザ ファンデーション SPF25〜30・PA++〜PA+++ 30g 全24色 各¥14300/SUQQU
【 Kuroda's Technique 】下地・ファンデーションはなじませる直前まで、手元で水分を飛ばす
下地、ファンデーションをのせるときは、手の甲に円を描くように塗り広げる。なじませ続けると、テクスチャーの水分がスッと軽くなる瞬間が。そこを見計らって顔に塗り広げると、肌の上でベースメイクが滑ることなくピタッとフィットする。
ヌルつきがまだある状態
水分が飛んでスタンバイOK
MAQUIA 12月号
撮影/岡本 俊(モデル) 久々江 満(物) ヘア&メイク/黒田啓蔵〈Iris〉 スタイリスト/黒崎 彩〈Linx〉 モデル/林田岬優 取材・文/谷口絵美 構成/若菜遊子(MAQUIA)