おうちでのケアも大切だけれど、肌悩みがある時には美容医療に頼るという手も。キレイに磨きをかけ、将来の肌やボディに自信がもてる美容医療のイロハをドクターが徹底解説。まずは「顔」編から!

美容医療 ドクター たるみ フェイスリフト

0からわかる美容医療BOOK

私に効く
 顔 の美容医療Q&A

お話を伺いました
友利 新先生

内科・皮膚科医

友利 新先生

シロノクリニック恵比寿院、表参道スキンクリニック勤務。豊富な知識を垣間見れるYouTubeも大人気。

海野由利子さん

美容·医療ジャーナリスト

海野由利子さん

手掛けた美容医療の記事は数知れず。医師などが情報を交換し合う、日本抗加齢医学会の会員でもある。

石川浩一先生

クロスクリニック銀座 院長

石川浩一先生

日本形成外科学会認定専門医。照射機器の保有数は国内トップレベルで、その人にベストな機器を提案。

寺島 洋一先生

アヴェニュー六本木クリニック 院長

寺島 洋一先生

日本形成外科学会認定専門医。ごく少量で、人に気づかれず効果を出す注入技術には特に多くのファンが。

Q 世代によるおすすめや
注意点ってある?

A フェイスリフトは40代以降。
頬肉は大切に

「レーザーやハイフのようなマシン系は若い頃でもいいのですが、オペや注入は何度もするものではありません。フェイスリフトを希望する30代の方もいますが、私は1度は止めますね」(友利先生)。「痩せたいという若い方のバッカルファット(頬上にある脂肪の塊)をとるオペも流行っていますが、抜くとこめかみの痩せが目立ち頬がこけるのでおすすめできません。バッカルファットは財産なんですよ。また、小顔になりたいとエラボトックスを希望される20代も多いですが、貧相になるので10人の希望者がいたら7人はお断りしています。シワ予防のボトックスは20代から始めてもOK」(寺島先生)

Q 今、流行っている施術って?
A ハイフやアートメイク
「ダウンタイムがないハイフシャワー」(石川先生)。「流行りといえばハイフ。もともとFDA認可のウルセラを真似てできたマシンなのですが、進化してきました」(友利先生)。「メイクの素養のある方が行うアートメイク。あまり勉強していない施術者の仕上がりに納得できなかった人たちの修正希望も多いですよ」(寺島先生)

資料提供:アヴェニュー六本木クリニック

Q 最新のレーザーやフィラーの
施術が知りたい!

A 首への注入&ソフウェーブ
「難しいとされていた首のシワ、中でも老けて見える縦ジワがミラクルLという注入で治せるように。コラーゲンを作らせる作用が強いので、面で打つことで皮膚に厚みが出て、首のちりめんジワや手の甲、指のシワに効果が」(寺島先生)。「次世代のたるみ・シワ治療として注目のソフウェーブ。超音波を真皮層に円柱状に照射でき、直後からハリが実感できます」(石川先生)

Q 自分に適した治療を
見つけるポイントは?
A 悩みや希望はクリアに。
どの施術が合うかはプロに任せて
「その方の顔立ちや肌質にどんな施術が合うかを診断するのが医者の仕事。悩みをしっかり伝えて、治療内容はプロの意見を聞いて」(寺島先生)。「何が気になるのか、どうしたいのか希望をクリアにすること。診察内容を決め打ちしないのがおすすめ」(海野さん)

Q 初心者におすすめの施術は?
A 痛みやダウンタイムが少ないものを
「年齢にもよりますが、軽めでダウンタイムが少ないものを。ちょっとしたシミをとる、ちょっぴり注入をする、といったものから」(海野さん)

Q 1度で満足度が高い施術は?
A シミ治療、注入系、鼻施術
「人の印象を決めるのは、目ではなく顔の中心にある鼻。目元施術の希望者が多いけれど、鼻は数ミリの違いで垢抜けます」(友利先生)。「すぐに変化がわかる注入系。最近は、注入すると自前のコラーゲンが増えるミラクルLやエランセなども登場しているので、もちもアップしています」(寺島先生)。「とれたことがはっきりわかるので、シミ治療は満足度が高いです」(石川先生)。「鼻先やあご先への少量の注入は、人にバレずにキレイになったと言われるはず」(海野さん)

1度で満足度が高い施術は?

Q 失敗や後悔につながりにくい施術は?
A たるみ系の治療全般
「副作用がないたるみ系の治療ですね。シミは簡単にとれるものもありますが、肝斑など安易にレーザーを打つと悪化するものもあるので要注意。熟練した医師の見極めが必要です」(石川先生)

Q スレッドリフトってどんなもの?
A 手術で使う糸で、
たるみを物理的に引き上げ

「返しのついた糸を入れて、物理的にたるみを引き上げる施術。1週間くらいは腫れますが、皮膚が余るレベルのたるみなら劇的な変化が期待できるので人気です。今は入れたあとでコラーゲンの増殖をする、肌質を変えるような糸も出てきています」(友利先生)

スレッドリフトってどんなもの?

Q 注入するものって
ヒアルロン酸の他にもあるの?

A エランセや
ベビーコラーゲンなども

「ヒアルロン酸は安く、しかも不要になった時に溶かせるというメリットがありますが、水を吸うと膨らむので圧のかからない柔らかい部位には不向き。目の下など柔らかいパーツには、ベビーコラーゲンやエランセも使い分けています」(寺島先生)。「すべてのクリニックが複数の注入材を使い分けているわけではありません。ヒアルロン酸しか扱っていないクリニックも少なくありませんが、注入材の個性を知り、適材適所で使い分けられるクリニックを選んで」(海野さん)

Q 注入の失敗点、注意点は?
A やりすぎな失敗例多し。
客観的な視点を持って

「涙袋と唇は、注入すると満足度は高いのですが、見慣れてしまうのでまたやりたくなりがち。しかも皮膚が柔らかいからどんどん注入でき、エスカレートする危険が。できるだけ最小限に留める医師のもとで行って」(寺島先生)。「ボトックスを入れすぎて動かなくなったというご相談がちらほら。施術のうまい下手ではなく、カウンセリングの問題ということが多いですね。ぴたっと止めたいのか、シワが多少残っても表情豊かなほうがいいのかきちんと話して行うこと」(友利先生)


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イラスト/熊野友紀子 構成・文/高見沢里子 摩文仁こずえ 企画/萩原有紀(MAQUIA)

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