心や体の悩みに対する的確なアドバイスに癒やされる人が続出中なのが、産婦人科医の高尾美穂先生。マキア読者の悩みに対するアンサーを公開!

体、ストレス、人生の悩みに。高尾美穂先生の心と体がラクになるカウンセリング

体、ストレス、人生の悩みに産婦人科医がお答えします
高尾美穂先生の心と体がラクになるカウンセリング

高尾美穂先生

イーク表参道副院長

高尾美穂先生

産婦人科医。婦人科スポーツドクター。ヨガ指導者。診療で女性の体をサポートする傍ら、メディアでも活躍。

心に寄り添うカウンセリングと評判!
NHK『あさイチ』出演時の女性の心や体の悩みへの明快な回答が大反響を呼ぶ。冷静かつ具体性のあるアドバイスは、こんがらがった心の糸を解きほぐし、気持ちを楽にしてくれると人気。

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生理・PMSの悩み


QUESTION 01
30代に入り、更年期症状っていつから出るのかとふと思うことがあります。同じ30代で、いつもイライラしている人を見ると、『これは更年期の症状?』と考えることが。自分にもいつ出てもおかしくないのかなぁと思いつつ、何かすることで少しでも更年期症状を回避できたらとも感じています。(33歳・看護師)
A
生活習慣の見直しとエクオール補給を
「30代でイライラしやすいのはPMSかもしれませんね。PMSがあると更年期症状も出やすくなります。不規則な生活や睡眠不足、運動不足、ストレスなどはPMSも更年期症状も出やすくするので、思い当たるなら今からこれらの習慣を見直しておくといいです。また、女性ホルモンと似た働きをする成分“エクオール”をサプリで補うのも自分でできるケアのひとつです」


QUESTION 02
PMSでイライするとどうしても家族に当たってしまいます。生理前、PMSとどう付き合ったらよいですか?(33歳・主婦)
A
有酸素運動や、血糖値の乱高下対策を
「PMSの改善に有酸素運動がよいといわれているので取り入れてみて。また、生理前は血糖値が下がりやすく、高糖質のものを摂ると血糖値の乱高下を招き、それがイライラをひどくするので、高糖質のものは控え、ゆで卵や枝豆などを間食で摂って血糖値を安定させましょう。婦人科でPMSのメンタル症状に効く『ヤーズ』というピルや、漢方薬を処方してもらうのもおすすめです」


QUESTION 03
生理前になると必ずと言っていいほどどこかしらにニキビができるのが毎月悩みです。どんなにスキンケアに力を入れていても、ホルモンバランスの崩れには勝てたことがありません。ホルモンバランスに左右されない肌作りをすることは、可能なのでしょうか?(31歳・アパレル)
A
ピルでホルモン変動を一定にしてみて
「生理前のニキビは、ホルモンの影響と考えられるので、ピルを服用して自分のホルモンのサイクルを変えてみるのがおすすめ。ピルを飲めば排卵が起きず、“生理前”という時期自体がなくなるので、ニキビもできにくくなるはず。ちなみに生理前に必ずニキビができるなら、むしろホルモンが正しく分泌されているということで、バランスが崩れているわけではありませんよ」


QUESTION 04
大人になれば生理が定期的に来ると思っていたのに…。もう31なのにまだ生理不順で、周期が60日以上です。(31歳・パート)
A
排卵が起こっていれば気にしなくてOK
「生理不順で必ず治療が必要なのは3カ月以上生理が来ない場合です。基礎体温を測ってみて低温期と高温期の二層にきちんと分かれたら排卵が起こっているということなので、60日程度の周期で生理が来るなら、生活に支障がない限り、気にしなくてOK。もし28日くらいの周期で規則正しく生理を起こしたいなら、婦人科で相談してピルを飲むのがよいと思います」

生き方・キャリアの悩み


QUESTION 05
ホルモンバランスで毎月体調や精神的にも影響されることが悩み。年齢によるものを切に感じやすい気がする。女性は年齢で見られがちなところがあるなとも。(36歳・受付)
A
自分も人を年齢で見ないこと
「女性は女性ホルモンの影響を受けるので、男性より、毎月の不調や、年齢による不調が多いのは動かしようのない事実。ホルモンの影響を受けたくないのならピルを飲むといいと思います。また、女性は年齢で見られがちな部分は実際にあると思いますが、あなたも人を年齢で見ているから余計に気になるのかも。まずそれを改善して、年齢に関係なく魅力的と思われる人を目指してみてはどうでしょう」


QUESTION 06
就職活動(新卒)の面接の際に、結婚や妊娠・出産の希望について根掘り葉掘り聞かれたり、恋人の有無、「どうせ結婚してすぐ辞めちゃうんじゃないの?」と複数の企業で聞かれました。同い年の夫はそのような話題は出なかったそうです。バリバリ働きたいと考えて挑んだ就活ですが、女性特有の生きづらさを目の当たりにし、トラウマに。また、夫が海外転勤の多い職種のため、子育てもしながら自分のキャリアを形成することが困難だと感じます。(29歳・主婦)
A
小さなことから変えていくことが大事
「根掘り葉掘り聞かれるような会社には就職しないことです。社会はすぐに変えられないので、まず自分が働きたいと思う環境に身を置く、前向きな努力をすることが大切。また、たとえばあなたの夫も会社では誰かの上司。あなたが家庭で夫と対等な関係を築くようにすれば、職場でのあなたの夫の女性に対する意識も変わります。小さなことから変えていくことが大事」


QUESTION 07
結婚してまだ子供がいないのですが、周りはどんどん子供が産まれていて焦りを感じます。正直に言うと、周りに取り残されている気がして、自分が本当に子供が欲しいのかわかりませんが「産みたいと思っていなければいけない」という強迫観念があるように感じます。どうしたら自分が自分の気持ちを尊重できるのかわかりません。(33歳・企画職)
A
夫婦で向き合って話し合いを
「自分の気持ちを尊重するという以前に、あなたは今、自分がどうしたいかわかっていないのかも。それも含めて、パートナーと子供についてどう思っているのかを腹を割って話し合いましょう。妊よう性は35、36歳頃から急激に下がるので、相手が子供を望んでいるなら頭を切り替えて早めに子作りを考えてみてください。また、子供がいなくても仲良く人生を歩んでいけるかどうかも話し合って」

家族やパートナーの悩み


QUESTION 08
共働きです。稼ぎや拘束時間はほとんど同じですが、夫との家事分担のストレスに悩んでいます。基本的な分担は決まっているが、私の方が在宅勤務が多い関係で、家事のカバーは私の方が多いです。それなのに、少しでもできていないと、「〇〇やってくれなかったの?」と言われ、責められている気持ちになります。夫はそもそも家事は女がするもので、分担しているだけでも自分は「良い夫」だという意識なのではないか、と思ってしまいます。元は夫の分担だったものも「カバー」という名目で実質は私がやっていることも多く、どのように伝えたらいいのか難しいです。(26歳・会社員)
A
完全に役割分担を決めましょう
「家事ができていないのを責められたら、“忙しくてできなかった”とハッキリ言いましょう。そして力仕事は夫、料理は私というように完全に役割分担を決め、我が家のルールを作ることです。また、男性は器用に家事ができない人も多いので、お風呂掃除でも、この洗剤とこのスポンジで、洗って流したら窓を開けて……と細かく教えればゲーム感覚でやれる場合も。具体的に指示するのもポイント」


QUESTION 09
出産後は前よりも増して性に対する欲がなくなり、夫に対して断ることがストレスです。(31歳・パート)
A
産後の性欲減退はある意味当然
「産後は大怪我の後と同じ状態で、自分でお尻を拭くのも怖い時期。また、意識も子作りより子育てに向く時期なので、それを夫に伝えてみるのもいいと思います。性欲はなくてもコミュニケーションのひとつとして夫との性交渉につきあっている女性も多いようですが、無理にするのがつらい場合は、無下に断ると傷つきやすい男性も多いので、睡眠不足などを理由にやんわり断るといいと思いますよ」


QUESTION 10
パートナーに1日何回もLINEしてしまったりと、束縛してしまい、いつもパートナーと長続きしません。(26歳・会社員)
A
自分を高める時間を増やして
「不安だから常にLINEをしてしまうのだと思いますが、恋愛は相手の見えていない部分があって、“何しているんだろう?”と思わせるくらいのほうが長続きするもの。また、恋愛中心になっている人より、自分を高めるようなことをいろいろしている人のほうが魅力的に感じるものです。恋愛中心になって自分の魅力を減らすのはもったいないので、習い事をするなどいろんなことに挑戦してみては」

対人関係の悩み


QUESTION 11
人の顔色をうかがうくせ、人見知りなところを直したいです。何を話せば相手の気持ちを損ねないかなど、気にして話していることが多いです。どうしてもどう思われているのか気になってしまうので、気持ちをどう持っていたら良いのかアドバイスがあれば知りたいです。(31歳・保育士)
A
人にどう思われたいか考えてみて
「働き始めて数年は、みんなあなたと同じような気持ちだと思いますよ。人見知りでも保育士の仕事をできているなら問題ないと思いますし、人にどう思われているかが気になるなら、逆にどう思われたいのかを考えてみて、そうなれる努力をするといいと思います。また、周りの人に“私のことをどう思う?”とダイレクトに聞いてみて、変えたほうがいい部分があれば変えていけばいいと思います」


QUESTION 12
既婚か独身か、子持ちか子なしかなど、マウンティングに疲れます。(34歳・会社員)
A
自己顕示欲につきあわずスルーを
「独身で自由を楽しんでいる人もいますし、既婚で自分の時間がないと悩んでいる人もいます。また、既婚でも子持ちの人もいれば、そうでない人もいたりと、いろんな要素が組み合わさって人はできていて、既婚、独身、子供の有無などはその人全体を表すことではなく、一部分に過ぎません。マウンティングは他者を落として自分が勝っていることを示したい自己顕示欲なので、つきあわずにスルーを」


QUESTION 13
コロナ禍で本当に必要な用事でしか人に会わなくなり、親しいといえる友人を多く失った気もしています。30代になって、気がおけない友達を作るのって、もう難しいんでしょうか。(33歳・企画職)
A
まずは人と出会う場を作ること
「少し会わないだけで失うような人は友達とは言えません。友達は多ければいいわけではなく、2〜3人もいれば十分。これから先、友達が作れるかは、どれだけ人と交流をもてるかにかかっているので、ジムや習い事など仕事以外の場を作ることが大事。“友達を作る”と考えると大変なので、まずは出会う場を作ることです。その中で連絡を取り合いたいと思う人が自然と友達になっていきますよ」


MAQUIA11月号
イラスト/itabamoe 取材・文/和田美穂 企画/髙橋美智子(MAQUIA)

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MAQUIA2024年4月22日発売号

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