「MAQUIA」10月号では『今こそ骨盤&骨盤底筋を整えなきゃ』を掲載中。骨盤&骨盤底筋を整えるといいことがいっぱい!
お話を伺った人
LUNAグループ理事長
関口由紀先生
女性泌尿器科専門医、漢方指導医。全国でも珍しい骨盤底専門のトレーニングセンターを設立し、日々診療にあたっている。
整体師
国陶三省さん
フランスで産後リハビリを経験。その重要性を多くの日本人女性に伝えるため「産後のリハビリサロン シルエット」を開設。
フィジカルナビゲーター
原田優子さん
STUDiO PiVOTにてプログラム・ディレクターを務める。著書に『リンパを整えてキレイになる やさしいストレッチ』がある。
骨盤&骨盤底筋(ペリネ)を
整えるといいこといっぱい
ペリネケアとは?
ペリネは、フランス語で「会陰部」。主に骨盤底筋&骨盤周辺を支える筋肉ユニットをさします。ペリネケアとは、骨盤底周辺を中心に鍛えるケアのこと!
美肌効果も!?
「骨盤まわりが整うと呼吸が深くなり、取り込む酸素量が増え、肌の新陳代謝が促されます。結果、くすみがなくなる、肌に透明感が出るなどのうれしい効果が期待できます」(原田さん)
便秘が治る
「骨盤底筋の機能が悪いと、便意を感じにくくなったり、腹圧を思いっきりかけないと便が出にくい状態に。骨盤底筋を鍛えることで、便がスムーズに出やすくなります」(関口先生)
骨盤ケア先進国
フランスはスゴイ!
出生率がヨーロッパで唯一UP
「フランスではママを応援する社会保障が充実。例えば、不妊治療は原則無料です。積極的なペリネケアで女性器系のトラブルを防ぐことに加え、こうした制度も出生率アップを後押ししているのだと思います」(国陶さん)
骨盤まわりのケアに保険が効く
「医師に処方箋を書いてもらえば、産後である・なしにかかわらず、100%保険が適用されます。つまり、自己負担はゼロ。出産を終えた9割近くのママはサロンに通い、理学療法士のもと、ペリネケアを受けます」(国陶さん)
クーラーで体を冷やすことがない
「フランスは夏が短く、湿度も低いため、デパートなど大きな商業施設以外、エアコンはあまり設置されていません。暑い時期は大変ですが(笑)、女性の体に良くないとされる“クーラー冷え”に悩む人は少ないです」(国陶さん)
更年期障害の治療にも骨盤ケアが常識
「婦人科に定期的に通うフランス人女性は、更年期の相談も気軽に産婦人科へ。そこで医師に処方箋を書いてもらい、産後同様、リハビリ師に指示を仰ぎながら、専門サロンでペリネケアに励みます」(国陶さん)
サロンがあちこちに!
「通称『キネ』と呼ばれるリハビリ師に指示を仰ぎながら、ペリネ強化のためのリハビリを受けることができます。ちなみにフランスでは、理学療法士も独立開業が可能で、ペリネケアのための施設が広く普及しています」(国陶さん)
和の骨盤ケア
昔の日本人もエラかった!
昔の人は「しゃがむ→立ち上がる」の動作を1日100回以上こなすなど、日常の中で自然と骨盤まわりを鍛えていたそう。
和式トイレなど、骨盤底筋を
鍛える動作がいっぱい
「昔の日本人は自然と骨盤底筋が鍛えられる生活様式でした。1日に何度も『しゃがむ』という行為を行うことで股関節を開閉し、骨盤底筋を動かしていたのです」(原田さん)
田植えで骨盤位置を調整
「股を割って腰をかがめる田植えの姿勢は、股関節が安定するポーズ。股関節がしっかりはまると骨盤の位置も整うため、自然と骨盤ケアしていたことに」(原田さん)
初産年齢が若かった
「昔の人は、骨盤底筋の弾力がある10代のうちから出産していたので、骨盤底筋の損傷を抑えられていたという面もありました」(原田さん)
着物は骨盤を安定させる
理想的な衣類!!
「帯で腰が支えられるので、自然と背筋が伸び、骨盤が立った状態に。帯は横隔膜の真下につけるので、腹斜筋を支える効果があり、呼吸も深くなります」(原田さん)
生理用ナプキンが
必要なかった!?
「昔の人はたくさん出産をしたので、月経自体が現在より軽かったと予想できます。骨盤底筋の機能もいい人が多かったので、ぼろ布などをあてていればなんとかなったと思われます」(関口先生)
MAQUIA10月号
イラスト/田中麻里子 構成・文/平田桃子〈verb〉 企画/火箱奈央(MAQUIA) 撮影協力/アワビーズ
【MAQUIA10月号☆好評発売中】
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