マスク生活も早3年、ふと気づけば口元が老けたという人も多いはず。口角の下がり、ほうれい線、表情筋の衰えなど悩みは様々……。マニアックな美容ジャーナリスト・小田ユイコが、原因と対策を徹底取材!

マスク生活 下がり口角 口元老け

お疲れ・不機嫌印象はここから来ていた
口元老けにストップ!

小田ユイコさんが徹底取材
小田ユイコさん

美容ジャーナリスト

小田ユイコさん

お話を聞いたのは
慶田朋子先生

皮膚科医

慶田朋子先生

銀座ケイスキンクリニック院長。皮膚科専門医。肌とエイジングケアに関する確かな知識で、各メディアから引っ張りだこ。

安森春子さん

カネボウ化粧品

安森春子さん

ポイントメイクの商品開発に携わり、近年は唇の研究に従事。唇の色や形の変化、それらが顔印象に与える影響などを明らかに。

お疲れ・不機嫌印象はここから
下がり口角

下がり口角の特徴イラスト

表情をサボるクセが
口角を下げていた
唇を取り囲む口輪筋という輪っかの筋肉は、表情筋の“交差点”だと慶田先生。「コロナ禍のおこもり生活でおしゃべりの時間が減り、対面してもマスクを着用している状況で、にこやかな表情をつくらなくなったことが口元老けの最大の原因です」。下がり口角を改善するにはどうすればいい?「表情筋は繊細。強いマッサージや激しすぎるエクササイズは必要なし。適度なエクササイズで表情を動かしやすくすることが大事です」

原因は…
表情筋の衰え
マスク着用や、人とあまり会わないことなどから表情が乏しい「表情鈍麻(どんま)」状態に。口輪筋、大頬骨筋、笑筋が衰え、口角を引き上げにくくなる。

口角を下げる筋肉
口元には、口角下制筋というあごへとつながる筋肉があり、上唇と口角を下に引っ張る。口角を上げる表情筋が衰えることで、下げる力が勝ってしまう。

唇の巻き込み
年齢とともに唇のボリュームがダウンし、上唇も下唇も内側に巻き込まれたように薄くなっていく。口角も下がった印象に。

口元の筋肉で大切なのはこの4つ

大頬骨筋(だいきょうこつきん)
口角と頬骨を斜めにつなぐ表情筋。口角を斜め上方向に引き上げる役割がありビッグスマイルに欠かせない。マスク生活で大きな笑顔が減った分、衰えがちに。

咬筋(こうきん)
頬骨とあごの骨をつなぐ筋肉。食べ物を咀嚼するときに働く。ストレスなどで食いしばりがあるとこの咬筋がコリ、硬く張ってエラとして目立つ。

口輪筋(こうりんきん)
肛門と同じく、括約筋(かつやくきん)というすぼむように働く筋肉。唇をしっかりすぼませて「うくすつぬ」を発音すると、笑筋、大頬骨筋がストレッチされる。

笑筋(しょうきん)
口角から耳の下方向へとのびる表情筋。笑うときに使い、口角を横方向に引っ張り、口を「い」の形に。笑った時にできるえくぼも笑筋の収縮によってできる。

口元の年代別変化

10代の頃は上下共に唇ふっくら。上唇のエッジが立ち、鼻の下の溝(人中【にんちゅう】)もくっきり。「40代ごろから徐々に唇のボリュームが失われ、人中もあいまいに。横から見ると鼻の下が反り返っているのが若い口元。加齢とともに、横から見たとき鼻の下が膨らんだカーブを描くようになっていきます」(安森さん)

イラスト/熊野友紀子 取材・文/小田ユイコ 構成/山下弓子(MAQUIA)

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