雑誌『egg』の専属モデル・きぃぃりぷとして6年半活動し、昨年Netflixの恋愛リアリティ番組にきぃーちゃんとして出演。現在は、渋谷女子インターナショナルスクールでメイク講師を務めている鈴木綺麗(きれい)さん。メイクで自分らしさを見つけた綺麗さんの深すぎる美容愛に迫ります。

メイクを始めたのは中1。映画の中の海外セレブの顔を参考にしてました

──メイクに興味を持ったのは、いつ頃でしたか?
「興味を持ったのは小学6年生の時で、本格的にメイクを始めたのは中学1年生の時。人と同じになるのが好きじゃなくて、メイクで自分の価値を表現したかったんです。あの時代はまだ今ほどYouTubeが発達してなかったので、『ディズニー・チャンネル』でセレーナ・ゴメスとか海外セレブの顔を見てメイクの参考にしてましたね。もともと絵がうまかったから、色彩感覚は優れてたのかも(笑)」(綺麗さん、以下同)
──この世界に入ったきっかけは?
「地元にいた頃、夜の仕事をしながら旦那をコロコロ変えるような未来が見えすぎて。私はその人生におさまりたくなかったので、めっちゃアルバイトして、あまったお小遣いで東京に遊びに行ってたんです。16歳の時、人生3回目くらいの東京で、ひとりでマルキュー(SHIBUYA109)のSBYに行ってタピオカを買ってたら、“『egg』のモデルにならない?”ってスカウトされました」
──スカウトされた時、怪しいとは思わなかったですか?
「思わなかったですね。綺麗はとにかくナメられたくなくて、その頃わざと老けて見えるようなマンバ寄りのギャルメイクをしてたから、こっちのほうが怪しかったし(笑)。地元は“市内に駅って1個しかないのが普通でしょ?”みたいな田舎で、車がないとどこにも行けなかったんです。
でも、親とは仲良くなかったんで、ギャル友達とそのへんに停まってる車の窓をコンコンして“家まで送って”ってヒッチハイクみたいなことをやってました。怖いものがなかったんですよね。そりゃ『ラヴ上等』のオーディションにも合格するわっていう(笑)」
可愛い子たちと並んでも自信が持てるようにメイクを研究しまくった

──メイク講師になることは昔からの夢だったのでしょうか?
「綺麗は人を可愛くするんじゃなくて、自分が可愛くなりたかったから、講師になろうと思ったことはないんです。でも、『egg』モデルの時からコラボ相手にメイクしたりしてどんどん美容担当みたいになっていって、コスメが好きだから知識もあるし、しゃべれるし、みたいな感じで“なるべくしてなった感”があります。
JKってマジで自分が一番すぎて、授業をしててもこっちの話を聞かないし、集中力ないし、ケータイいじりだしたりメシ食いだしたりするんですよ。でも、綺麗はこれまでの人生で一生語れるんじゃないかっていうくらいいろんな経験をしてきたから、全然ビビらないで黒板を叩くんです。それが正しいとかじゃなくて、そういう場に慣れてることも講師としてよかったんだと思いますね」
──メイク講師になるにあたって、どんな準備をしましたか?
「そもそも学校に行ってなかったから授業がどういうものかわかんないし、1コマ40分の体感もわかんなくて。しかも綺麗はバカだからパソコンができないので、自分でノート2冊分の教科書を作って、大人2~3人の前で模擬授業、みたいな。でも、うちの授業がボリューミーすぎて、“綺麗ちゃんくらいの知識があれば、眉毛だったら眉毛だけで40分いけるから”みたいなアドバイスをもらったりしながら最初の頃はやってました」
──そこまでの知識はどのようにして身につけたのでしょうか?
「美容オタクなことがでかいと思います。本当に一番金使ったんで。今もうちの家の3分の2を占めてるのがコスメの在庫が入った段ボールで、歩けるスペースは一畳分くらい。ほぼLOFTです。企業からのギフティングとか、いったん事務所に投げとけばいいのに、好きだから全部もらっちゃうんですよね。おばあちゃんもコスメ好きで、たまに“ここのファンデ買ってきてほしい”っておねだりしてくるので、帰省する時は大量のコスメを持って帰ってます。
あと『egg』に入ったことも大きかったですね。ゆうちゃみとかほかのモデルたちを見て“年齢が近くてこんな可愛い子がいっぱいいるんだ! 東京すげえ‼”ってなって、うちは何だったら勝てるかなって考えた時、それがメイクだったんです。みんなはもともと可愛いんで、メイクにこだわる必要がないんですよ。だから、綺麗はまわりのモデルたちと並んでも自信を持てるように、ふた重を作って、鼻筋を描いて、めっちゃいろいろ研究しました」
メイクは、自分が自分に飽きないための武器

──現在、美容でこだわっていることを教えてください。
「これは生徒にも教えてることなんですけど、今の肌をいかにキープするか。高校生ってすぐ変化を実感できるものに価値を感じやすくて、たとえば日焼け止めよりカラコンが欲しいし、ヘアケアアイテムを買うお金があるなら美容院に行きたい、みたいな感じなんですよ。綺麗も10代の頃はそうだったし。でも、“あなたたちが20歳から気合を入れてスキンケアを始めても20歳からの肌しかキープできないんだから、今の若々しい肌をキープしてください”ってめっちゃ言ってます。美の担保は大事!
綺麗は、いいって言われたスキンケアはとりあえず試します。でも敏感肌なので、ちょっとでも合わないなって思ったらやめる勇気も必要。顔に合わなくても、体に塗ればいいし。洗顔料は、KANEBOとかエステで買えるちょっと高めのを使ってますね。肌が疲れてきた時は美容成分がいっぱい入ってるやつ、角質が気になる時は粉状のやつって、めっちゃ使い分けてます。あとは、基本的にお風呂上がりは毎日シートマスクをして、スキンケアの最後に純度の高い白ワセリンを塗っとけば大丈夫。
インナーケアもしますね。ビフィズス菌とかグルタミン酸とかトラネキサム酸とか美容系のサプリはいっぱい飲んでるし、定期的にプラセンタ注射とビタミンの点滴にも通ってるし。仕事の合間があれば、美容皮膚科とか痩身エステとかヨモギ蒸しとか何かしらに行ってます」
──綺麗さんにとってメイクとは?
「メイクを始めた10代前半の頃って全然今みたいに強くなかったし、やさぐれてたし、人見知りだったし、あんまり人と関わらないように生きてたんです。でも、メイクするようになるにつれて、内面がどんどん変わっていって、自分らしくいられる場所を見つけられた。結局、メイクってマインドを整えるためのアイテムなんですよね。“今日は強くいたいな”って思ったら強いメイクをしたり、大人っぽく見せたくてカラコンの色を変えてみたり、自分が自分に飽きないための武器でもあると思ってます」
──今後の目標を教えてください。
「インフルエンサーとクリエイターとタレントの間っていう新しいジャンルに挑戦しつつ、日本のギャルに対する偏見とか扱いを正したい。あと、ギャル文化をグローバル化させていきたいとも考えてて。今は1カ月の半分が海外での仕事で、韓国語に関してはまだ7単語くらいしかわかんないので、これからまだまだ頑張らないと。とりあえず今年いっぱいは馬車馬のように働いて、2~3年後には自分のことをブランド化できたらいいなと思ってます」
撮影/久野美怜 ヘア&メイク/阿出川 綾 スタイリスト/畑中琴葉 取材・文/吉川由希子 構成/中村千夏(MAQUIA)
公開日:















































































