登場するスキンケアは必ずと言っていいほど評判となり、ベスコスにも常連。そんなロート製薬のモノづくりの秘密を、さまざまなブランドに携わってきた立役者に伺いました。
気になるブランド&美ネタに触れたい、語りたい!
マキア編集長が最新美容に直あたり取材
エミトーーク
第29回 ROHTO(ロート製薬)
一人ひとりの美と元気を
サイエンスの力でサポート
ロート製薬 コーポレートブランド戦略室 室長
岡野亜矢子さん
2000年4月に入社。肌ラボの立ち上げをはじめ、オバジPR、エピステームの商品開発・ブランドマーケティングを担当。現在、ロート製薬全体のブランディング戦略を担う。
MORE編集部から広告部での営業職を経て、’14年からMAQUIAへ。フットワークの軽さがモットー。実際に試して感じて、直あたりレポートをお届け。
医薬品の考え方を根底に
確かな効果実感を重視
清田 オバジをはじめ、さまざまなブランドがマキアでもおなじみですが、まずロート製薬としての「スキンケア」の考え方についてお聞かせください。
岡野 「本当の美しさは健康の先にある」という考えをベースに、肌を表面的ではなく、生きた臓器として捉え、その構造や役割から、どうすれば健やかに保てるか、というのが研究の根底にあります。肌が健康であれば、その人本来の美しさが奥底から出てくるものですから。
清田 なるほど。ロート製薬のスキンケアといえば「確かな効果実感」というのが一番に浮かびます。
岡野 製薬会社ですので「確かな効果実感」は大切にしています。使用感も、気持ちいいだけではなく、充実した手応え、体感があれば継続してもらえますし、使い続けることで肌への変化にも繋がります。
清田 製薬会社ならではの着眼点や研究開発力もあるんでしょうね。
岡野 ロート製薬は、胃腸薬、目薬などの医薬品から会社が始まり、医薬品のさまざまな考え方がスキンケア開発にも生かされている点がユニークかと思います。
清田 まさに“医薬品脳”で開発されていたんですね!
岡野 たとえば、オバジCが象徴的だと思いますが、本当に必要な成分を厳選して、その成分の特性が充分に生きるように、無駄のない最小限の要素で完成させるという設計思想は、まさに医薬開発の考え方がベースとなっています。
持ち得る技術を搭載し、
お客様の要望に応えたい
清田 納得です! それにしても、常に新しい着眼点、新知見には目を見張るものがあります。それらはどうやって製品化しているのですか?
岡野 製品開発は、まずお客様のお悩みやニーズに深く向き合い、なぜそれが起こっているのか、そこにどんな最新の知見や技術を採用してお応えしたらご期待以上に納得いただけるか、というスタンスで行っています。
清田 あくまでもお客様ありきなんですね。
岡野 ロート製薬は、目薬や内服薬など医薬品開発の技法をはじめ、最先端医療の知見も持っています。さらに、異分野の研究員同士が日々のコミュニケーションや雑談から知見を共有し合える社風もあり、それが繋がり合うことで圧倒的な製品を創り上げることができる土壌があるのです。これは、研究者だけでなく、企画も開発も営業も同じで、営業から開発へお客様の声をダイレクトに届けたり、研究者自らが店舗へ赴き、お客様の声を聞いてきたり。コミュニケーションを密にすることで素早く製品に反映させることができるんです。
清田 違った立場、視点から意見をすり合わせることで、新鮮な発想が生まれ、発展しているんですね。
岡野 サイエンスは日進月歩ですから、研究者は常に最新の研究のインプットに余念がありません。
清田 なのに、お手頃価格の製品が多いのもロート製薬の魅力。
岡野 当社は老若男女問わず、使いやすさにこだわっていますが、高品質なものを手に届きやすい価格で、というのも信念のひとつ。自社工場があるため、一貫して大量生産できることでこれを実現しています。
清田 ロート製薬が人気の理由が分かった気がします。
岡野 肌って不思議なパワーを持っていて、肌の調子がいいと心まで元気になったり。すると、それが周りに伝播して、周りまで、さらには日本、世界まで元気にしてしまうと思うんです。だからこそ、ロート製薬は、その先の元気をサイエンスで生み出していきたいと思っています。
肌ラボ
ヒアルロン酸研究の集大成をプチプラで
「目の構成成分であるヒアルロン酸研究を応用し、潤いを追求したブランド」(岡野さん・以下同)。(右)ベタつかずに潤ってもちもちの肌に。肌ラボ 極潤ヒアルロン液 170ml ¥814、(左)肌ラボ史上最多の8種類のヒアルロン酸を配合。同 極潤プレミアム ヒアルロン液 170ml ¥990(ともに編集部調べ)/ロート製薬
メラノCC
ビタミンCの肌実感がSNSで大バズり!
「ビタミンC研究を生かし、お手頃価格で効果実感いただけます」。(右)酵素×ビタミンC×クレイ配合の酵素洗顔。メラノCC ディープクリア酵素洗顔 130g ¥715、(左)ピュアビタミンCと3種のビタミンC誘導体を配合した濃密な美容液。同 薬用しみ集中対策 プレミアム美容液(医薬部外品) 20ml ¥1628(ともに編集部調べ)/ロート製薬
オバジ
絶大な人気を誇るロート製薬の顔!
「ロート製薬のスキンケアはオバジから一気に広がる。ピュアビタミンCにこだわった美容液に加え、革新的な技術を搭載し、ハリケアをサポートするオバジXシリーズがあります」。(右)研究を重ねたこだわりの独自成分でハリ土台にアプローチ。オバジX フレームリフトローション 150ml ¥5500、(左)ピュアビタミンC高濃度配合&高浸透処方で、毛穴からハリまで5大肌悩みに対応。オバジC25セラム ネオ 12ml ¥11000/ロート製薬
エピステーム
先進研究を応用したロート製薬最高峰スキンケア
「110年以上に及ぶアイケア研究の蓄積と先端研究知見を融合したエイジングケアブランド」。(右)ハリの根源へ行き渡り、ふっくら感を呼び覚ます化粧液。エピステーム ステムサイエンスローションb 150ml ¥16500、(左)目周り特有の皮膚と目を取り囲む筋肉からなる目元の構造に着目。2種の植物エキスからなる複合成分を新開発。潤いを与え、ピンとハリ感のある目元へ。同 ステムサイエンスアイ 18g ¥19800/ロート製薬
ブルーミオ
エイジングの元へブルーの力を
「青色の成分アズレンに、セラミドを組み合わせ独自成分を開発」。(右)新規に開発したブルーセラミドⓇ配合のブースター美容液。ブルーミオ ディープブーストセラム 25g ¥3850、(左)スッとなじみ、潤いベールをまとったような保湿感を。同 ディープモイストローション 145ml ¥3520(ともに編集部調べ)/ロート製薬
社内に垣根がないからこそ斬新なものが生まれている
研究者だけでなく、どの部署とも連携が取りやすい、社内の風通しがいいのがとても印象的でした。なんでも全社挙げての運動会や家族会、部活動もあるなど、社内コミュニケーションが活発な印象。そんな社風だからこそ、これだけのヒットアイテムが生まれるんだな、と納得しました。
MAQUIA 2月号
撮影/土佐麻理子 取材・文/藤井優美〈dis-moi〉 構成/清田恵美子(MAQUIA)
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