老若男女、幅広い年齢層に人気のイタリアンレストラン「サイゼリヤ」。リーズナブルなうえに、おいしくてコスパがよいことから通いつめるファンも多数。ただ、ダイエット中となると、“パスタやピザは高カロリーだから……”と敬遠してしまう人も少なくないのかも? でも実は、メニューの選び方次第でその問題はクリアに! サイゼリヤのメニューの中でもダイエット中におすすめの組み合わせを、管理栄養士の村田裕子さんに選んでいただきました。女子会、デート、家族での食事会とシーン別の組み合わせ方を参考に、さっそくサイゼリヤにGO!

- 実はダイエット時でもサイゼリヤはおすすめ!
- ダイエット時もおすすめ|ニーズ別・サイゼリヤの組み合わせメニュー
- 単品メニューはどれが低カロリー? カテゴリー別ベスト3を発表!
- サラダ部門
- ピザ部門
- パスタ部門
- ドリア・グラタン部門
- ハンバーグ部門
- デザート部門

料理研究家・管理栄養士
村田裕子さん
日本女子大学家政学部食物学科卒業後、編集者を経て料理の道に。 テレビ、雑誌、書籍でのレシピ提案のほか、食品会社の商品開発、製薬会社の患者さん向け栄養指導、また新国立劇場バレエ研修所の栄養学講師等、幅広いジャンルで活躍中。ダンス医科学の研究を論文にまとめ、ノートルダム清心女子大学大学院修了。
実はダイエット時でもサイゼリヤはおすすめ!
「イタリアンは、カロリーが高いイメージがあると思いますが、食材や調理法など、選び方次第ではカロリーを抑えることができます。また、イタリアンは、野菜を使ったものが多いので抗酸化ビタミンがしっかりとれるうえ、チーズなどの乳製品も多くとるので、カルシウムやタンパク質などもしっかり補えるのがメリット。世界の栄養調査ではイタリアやスペインなどでは、栄養素の摂取状況が優れているという調査報告もあります。イタリアンは和食よりも塩分を抑えることができるのもよい点です。ですから、ダイエット中でも上手に選んでおいしく食べるのがおすすめです」(村田さん・以下同)
ダイエット時もおすすめ|ニーズ別・サイゼリヤの組み合わせメニュー
女子会、デート、家族での食事という3つのシーン別に、ダイエット中におすすめのメニューの組み合わせを村田さんが選んでくれたので、さっそくチェック!
女子会におすすめの組み合わせメニュー |お酒&おつまみのシェアで楽しく&おいしく!

ほうれん草のソテー(223kcal)、キャロットラペ(92kcal)、バッファローモッツァレラのカプレーゼ(254kcal)、チキンのサラダ(237kcal)、エスカルゴのオーブン焼き(220kcal)、ポップコーンシュリンプ(234kcal)、野菜ときのこのピザ(593kcal)、生ビール1杯(約180kcal)orワイン2杯(150kcal)
「20代〜30代の女性の場合、ダイエット中は1日の摂取カロリーを1800kcal、1食あたり600kcalくらいを目安にするとよいと思います。そのうちアルコールで摂取するカロリーを考えると、一般的なビール1杯のカロリーが150kcal、ワインなら2杯で150kcalなので、どちらを選ぶにしても600kcalから150kcalを引いて、食事を450kcal以内に収めるといいでしょう。
これをふまえると4人の女子会なら、全員で食事のカロリーを1800kcal程度にすればOK。上記のようなメニューを選ぶと、料理で1853kcalなので問題なく、品数が多いので満足感が得られると思います。ほうれん草のソテーやキャロットラペ、カプレーゼ、チキンのサラダなどはビタミンA・C・Eなどの抗酸化ビタミンを含む野菜がとれるので美容にもよいですし、エスカルゴやポップコーンシュリンプは低カロリーながら噛みごたえがあるので満足感が高め。野菜ときのこのピザは、きのこから食物繊維がとれますし、ピザの中ではカロリーが控えめです。ダイエット中に、ピザのような炭水化物をとっても大丈夫?と思うかもしれませんが、炭水化物を抜くとエネルギー不足になり、基本的な生活に必要なエネルギーを確保することができません。ですからダイエット中でも炭水化物も適度にとることが大切。このラインナップなら栄養バランスもよいのでおすすめです」
デートにおすすめの組み合わせメニュー|コース風に前菜、スープ、パスタ、メインとオーダーし、男女とも大満足

小エビのサラダ(198kcal)、田舎風ミネストローネ(179kcal)、イカの墨入りセピアソース(597kcal)、ラムと野菜のグリル(448kcal)
「デートなので、前菜、スープ、パスタ、メインのコース仕立てにし、1食の摂取カロリーを男性は800kcal、女性は600kcalで合計1400kcalくらいを目安にメニューを選びました。上記のラインナップなら合計1422kcal。男性が多めに食べることを考えれば、これくらいのカロリーなら問題ありません。
女性もそうですが、特に男性は筋肉をつけるためにタンパク質をしっかりとることが大切なので、タンパク質がとれる料理を中心に選んでいます。小エビやイカは低カロリーでタンパク質がとれる優秀食材。弾力性もあってよく噛んで食べるので満腹感が得られます。また、具だくさんのミネストローネはお腹にたまるので満足感が高め。それから、ラムは、筋肉の発達に必要な必須アミノ酸のBCAAや、脂肪の燃焼を促すL-カルニチンが含まれるので引き締まった体型維持におすすめです。デザートまで食べたいなら、ミネストローネを省いて、その代わりに最もカロリーが低めのミルクジェラート(121kcal)を選ぶのもよいと思います」
家族の食事会におすすめの組み合わせメニュー|食べ盛りの子どももしっかり栄養がとれる料理をチョイス

柔らか青豆の温サラダ(192kcal)、わかめのサラダ(172kcal)、たっぷりコーンのピザ(553kcal)、スープ入り塩味ボンゴレ(748kcal)、ミラノ風ドリア(547kcal)、ミックスグリル(761kcal)
「4人家族と考えて、お父さんが800kcal、お母さんが600kcal、成長期の子どもは1人800〜1000kcalを目安に考え、合計3000kcal程度になるメニューを選びました。成長期の子どもはエネルギーをしっかりとらないといけないので、結構がっつり系のラインナップになっています。栄養を考えて、肉、魚介類、野菜がバランスよくとれるものを組み合わせています。青豆やわかめ、コーンなど食物繊維が多いものもしっかりとれるので便秘対策になります。また、成長期の子どもがいるとどうしても炭水化物が多いメニューになるのでお母さんも太りやすくなりますが、太りにくくするには三大栄養素(糖質、たんぱく質、脂質)の代謝を助けるビタミンB群をしっかりとることが大切。このメニューのラインナップなら肉や魚介類、野菜などからビタミンB群をとることもできるのでおすすめです」
単品メニューはどれが低カロリー? カテゴリー別ベスト3を発表!
単品メニューはどれがおすすめ? 各カテゴリー別の低カロリーメニューTOP3を編集部で調べてみました。
サラダ部門
最もカロリーが低いのは、わかめと野菜だけの「わかめのサラダ」。食物繊維をしっかり補給できます。青豆の温サラダや小エビのサラダは、野菜や豆とともにタンパク質をとることもでき、しかも低カロリーで◎。
1位 わかめのサラダ/172kcal

2位 柔らか青豆の温サラダ/192kcal

3位 小エビのサラダ/198kcal

ピザ部門
サイゼリヤの4つのピザの中で最もカロリーが低いのが、3種類のきのこと野菜ソースがのった「野菜ときのこのピザ」。きのこから食物繊維をとることができます。2位は「バッファローモッツァレラのマルゲリータピザ」。チーズたっぷりですが、モッツァレラは低脂質なので意外とカロリーが控えめ。3位のコーンがぎっしりのった「たっぷりコーンのピザ」は食物繊維をしっかりとることができます。
1位 野菜ときのこのピザ/524kcal

2位 バッファローモッツァレラのマルゲリータピザ/544kcal

3位 たっぷりコーンのピザ/553kcal

パスタ部門
10種以上あるパスタの中で最もカロリーが低いのが「ペンネアラビアータ」。全粒粉を使っているので血糖値の上昇が緩やかなのも◎。2位はタラコの旨みと生クリームの風味がおいしい「タラコソースシシリー風」。タラコはタンパク質のほか、ビタミンB群をはじめ、ビタミンやミネラルが豊富。3位はにんにくが効いた「ペペロンチーノ」。にんにくにはビタミンB群や、疲労回復によいアリシンなどが含まれます。
1位 ペンネアラビアータ(全粒粉)/492kcal

2位 タラコソースシシリー風/551kcal

3位 ペペロンチーノ/583kcal

ドリア・グラタン部門
サイゼリヤのドリアは全部で4種類、グラタンは1種類。その中で一番カロリーが低めなのが人気メニューの「ミラノ風ドリア」。たっぷりの生乳から作ったホワイトソースを使用しているけれど、カロリーは意外と高すぎません。2位の「ポップコーンシュリンプとタラコのクリームグラタン」は食物繊維やビタミンが豊富な全粒粉ペンネを使用。3位の「半熟卵のミラノ風ドリア」は、ミラノ風ドリアに半熟卵をトッピング。タンパク質をしっかりとることができます。
1位 ミラノ風ドリア/547kcal

2位 ポップコーンシュリンプとタラコのクリームグラタン(全粒粉)/591kcal

3位 半熟卵のミラノ風ドリア/604kcal

ハンバーグ部門
サイゼリヤのハンバーグは、ハンバーグのほかに辛味チキンやポテトのグリルなどがのった「ミックスグリル」も含めて4種類。中でも最もカロリーが低いのが、赤身肉を使ったベーシックな「ハンバーグステーキ」。2位はたまねぎなどの野菜としょうゆベースのソースをかけた「ディアボラ風ハンバーグ」。3位の「イタリアンハンバーグ」はチーズがたっぷりかかっている分、カロリーは高め。
1位 ハンバーグステーキ/603kcal

2位 ディアボラ風ハンバーグ/658kcal

3位 イタリアンハンバーグ/751kcal

デザート部門
デザートの中で最もカロリーが低いのは「ミルクジェラート」。濃厚な味わいながら低カロリーで◎。2位の「トリフアイスクリーム」は、カカオ&ヘーゼルナッツ風味のアイスの中にミルクアイスが入ったリッチな作りながら164kcalと低カロリー。3位の「チョコレートケーキ」も厳選したガナッシュを使用した本格派でありながらカロリーは控えめでギルティフリー。
1位 ミルクジェラート/121kcal

2位 トリフアイスクリーム/164kcal

3位 チョコケーキ/166kcal

取材・文/和田美穂 企画/有住美慧(MAQUIA)
※本記事掲載メニューは2025年4月1日時点のものになります。また、お住まいの地域によって提供メニューは異なります。
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