40歳を過ぎると、体型、髪、睡眠、体調、メンタルなどあらゆる面でトラブルが続出。そこで、そんなトラブルの原因や対処法までをプロがアドバイス。対策を知っておけば、もっとしなやかに年齢を重ねられる!
しなやかに変化を楽しむために。
Over40の“不調”どーにかしたい! 100問100答
健康運動指導士
植森美緒さん
毎日、無理なく行えるダイエット・健康法を提唱。著書は『やせる日常動作大図鑑』(ダイヤモンド社)など。
整形外科医
中村格子先生
Dr.KAKUKO Sports Clinic院長。スポーツドクター。アスリートから一般の患者まで広く診療にあたる。
努力だけじゃ対処できなくなってきた!
体型の悩み
お腹に背中に二の腕にと、あちこちに贅肉がつく40代。引き締まったボディをキープするコツとは!?
Q.40歳を過ぎたら、なかなか痩せなくなってきた……
A.20代よりも基礎代謝は1日約40kcalも減少!
「理由は、代謝が低下するからです。40代になると、20代の頃より1日の基礎代謝が40kcal程低下すると言われています。減る量は少ないですが毎日積み重なると大きいですし、加齢とともに活動量も減るので消費エネルギーよりも摂取カロリーのほうが上回り、脂肪に変わりやすいと考えられます」(植森さん)
Q.40代になると筋肉は減りやすいってホント?
A.20代の頃より10%以上も筋肉量は減少
「本当です。筋肉量は加齢とともに減っていき、40代になると20代の頃より10%以上も減るとも言われています。特に姿勢を支えるために重要な体幹の筋肉が落ちやすいので要注意。運動をしていないとますます筋肉量が減っていく一方なので、今のうちから運動習慣をつけることが大切です」(中村先生)
Q.太りにくい体を作るコツってある?
A.日常動作を運動に換えて消費カロリーUPを
「日常生活の動作を運動に換えてこまめに体を動かし、1日の消費カロリーを増やすことです。気になる部位を引き締める動きを取り入れて」(植森さん)
Q.下腹のぽっこりが気になる。
簡単にできる解消方法が知りたい
A.お腹を凹ますドローインが効果的
「下腹を引き締めるには、お腹を凹ませる“ドローイン”が効果的。壁の前に立ち、壁に頭とかかとをつけて、10秒かけてお腹を引っ込めたら、さらに10秒で壁にお腹を押し付けるように引っ込め、最後の10秒で最大限に引っ込めます。慣れてきたら壁に体をつけずに、気づいたときにドローインの実践を」(植森さん)
Q.若い頃には気にならなかった
背中の贅肉……どうすればスッキリする?
A.肩甲骨を寄せて背中の筋肉を刺激!
「背中を丸めていることが多いと背中の筋肉が使われず衰えていき、脂肪がつきやすくなります。腕を引いて肩甲骨を寄せる動きをこまめに取り入れるのが効果的」(植森さん)
座っているときに体の後ろで手を組み、腕を引いて左右の肩甲骨を寄せ、お腹を締めて10秒キープ。
Q.二の腕のタプタプがいよいよヤバいかも
A.“ながら”でできる筋トレを
「普段の生活で二の腕の前側ばかり使っていて、後ろ側は使われていないのがタプタプの原因。ソファに座ってテレビを見ながらできる下の図のような動きを取り入れて」(植森さん)
ソファや低めの椅子に浅めに座り、手指を前に向けて後ろにつき、脇を締め体重を後ろにかけて肘を深く曲げる。足を床から1㎜程浮かせて10秒〜数分キープ。
Q.垂れてきたお尻をどうにかしたい!
A.寝ながらの脚上げがヒップアップに効く
「お尻の筋肉は使われにくいのでたるみがち。下の図のような動きをするとヒップアップに。歩くときに後ろ脚をしっかり伸ばして歩くのもおすすめ」(植森さん)
うつ伏せに寝て、お腹を引っ込めた状態で、膝を伸ばしたまま片脚をできるだけ持ち上げて10秒キープ。左右とも行って。
Q.ウエストのくびれを取り戻したい!
A.座ったまま脇腹を引っ込めるだけでOK
「脇腹の筋肉を使っていないとくびれがなくなってきます。座っているときに、下の図のような動きを取り入れるだけで脇腹の筋肉が鍛えられるのでちょこちょこ取り入れて」(植森さん)
椅子に座り脚を斜めに揃えて、上側の脚を少し浮かせて同じ側の脇腹を意識して引っ込める。左右とも行う。
Q.ブラジャーの横から溢れる脇肉をなんとかしたい
A.バッグを持つときに脇を締める!
「脇の筋肉も普段使っていないので脂肪がたまります。バッグを肩にかけて持つとき、脇に挟んでつぶす動きをこまめに行うと引き締まります」(植森さん)
Q.オーバー40になっても
太らないための食事のポイントは?
A.たんぱく質の摂取量を増やしましょう
「40過ぎて無理な食事制限をすると、やつれてしまうのでNG。しっかり食べて必要な栄養を摂ることがポイント。特に筋肉の材料になり、代謝アップに欠かせないたんぱく質は毎日、自分の体重(kg)×1gは摂りましょう。また、炭水化物とお酒をどちらも多く摂っていると太るのでどちらかを控えめに」(植森さん)
Q.昔に比べて姿勢が悪くなってきたような……
A.壁に体をつけてこまめな姿勢チェックを
「加齢とともに筋力が衰えると姿勢も崩れやすくなります。改善するには歯磨きタイムなどに壁を使って下の図のような方法で姿勢を正して。姿勢を支える筋肉が鍛えられます」(植森さん)
頭、肩の後ろ、かかとを壁につけ、背すじを伸ばし背中全体を壁に押し付ける。壁につかない部分があったらつくように意識。
MAQUIA 3月号
イラスト/リバー・リー〈Softdesign〉 取材・文/和田美穂 構成/火箱奈央(MAQUIA)
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