誰もが自分らしく生きられる理想の世界のために……。「MAQUIA」11月号から、社会に潜む問題とそれを解消しようとする動きについて、その最前線をお届けします。今回はジェンダーやボディポジティブについて。

コスメもジェンダーフリーが進んでる? 平等な世界に向けたコスメ業界の動きをレポート!_1

独りよがりな美容は終わった。
私たちがキレイのために
できること、知るべきこと100

平等な世界のために
知るべきこと 


長田杏奈さん

美容ライター

長田杏奈さん

女性誌やWEBで活躍。著書はフェミニズム視点で美を語った『美容は自尊心の筋トレ』(Pヴァイン)など。

Q.ジェンダー問題を知るために読むといい本は?
「ジェンダーに関する多くの問題が集約され自分に落とし込みやすい『82年生まれ、キム・ジヨン』や、フェミニズムに対して攻撃してくる人に、どう対応すればいいかの参考になる『私たちにはことばが必要だ』などがおすすめ」(長田さん)

『持続可能な魂の利用』

『持続可能な魂の利用』
男社会の闇を味わい無職になった敬子が、日本の悪しき因習に切り込んでいくレジスタンス小説。松田青子著 ¥1500/中央公論新社

『私たちにはことばが必要だ  フェミニストは黙らない』

『私たちにはことばが必要だ 
フェミニストは黙らない』
女性が経験する性差別にどう立ち向かえばいいかというヒントが満載されたマニュアル書。イ・ミンギョン著 ¥1700/タバブックス 

『82年生まれ、キム・ジヨン』

『82年生まれ、キム・ジヨン』
33歳の主婦、キム・ジヨンの半生を通し、女性が人生で出会う困難や差別を描き、韓国で130万部以上のベストセラーに。チョ・ナムジュ 著¥1500/筑摩書房

Q.コスメもジェンダーフリーが進んでるって本当ですか?
広告のモデル起用も
ジェンダーが多様になっています
「THREEがジェンダーレスモデルのエリカ・リンダーを起用したり、NARSが横浜流星さんを起用したりと、コスメブランドの広告のモデルのジェンダーも多様に」(長田さん)

THREE エリカ・リンダーさん

NARS 横浜流星さん

Q.注目のジェンダーフリーコスメブランドは?
「JUICE」や「Z&MA」など
新ブランドもたくさん誕生
「佐賀県の加唐島のヤブ椿を使ったスキンケア『JUICE』や、今春日本に上陸したフランスのオーガニックコスメ『Z&MA』など、サスティナブルで、ジェンダーフリーなコスメが新たにたくさん登場しています」(長田さん)

『Z&MA』は、肌にも地球にも優しい成分を使用し、製造工程もクリーンで、ジェンダーフリー、ユニセックスで使用できる商品ラインナップ。

『Z&MA』は、肌にも地球にも優しい成分を使用し、製造工程もクリーンで、ジェンダーフリー、ユニセックスで使用できる商品ラインナップ。

佐賀県加唐島で、無農薬、無化学肥料、無除草剤で育てられたヤブ椿を使ったブランド『JUICE』。肌、髪、爪と全身の保湿に使えるアイテムが揃う。

佐賀県加唐島で、無農薬、無化学肥料、無除草剤で育てられたヤブ椿を使ったブランド『JUICE』。肌、髪、爪と全身の保湿に使えるアイテムが揃う。

Q.コスメ以外で話題になったジェンダーフリーな動きって?
ファッションでも性別を特定しない
アイテムが注目されています

「無印良品の『MUJI Labo』から、着る人を限定しない性別を問わない服が登場したように、ファッション業界でもジェンダーフリーなアイテムやブランドが増えてきています」(長田さん)


 


Q.ボディポジティブってどういうこと?
体型の多様性を
受け入れようというムーブメント
「体型の多様性を受け入れようという動き。たとえば、2016年にプラスサイズモデルのアシュリー・グラハムが雑誌『スポーツ イラストレイテッド』の表紙を飾りましたが、最近は“プラスサイズモデル”というレッテルなしで表紙を飾ることが当たり前に」(長田さん)

プラスサイズモデルのアシュリー・グラハムさん

Q.日本でもボディポジティブって進んでる?
バービーさんの活動
などが話題になっています

バービーさんの活動などが話題に

「お笑い芸人のバービーさんが、“女性にもっと自分のカラダを好きになってほしい”という思いから、『ピーチ・ジョン』とのコラボで多様な体型の女性に合う下着を作り、自らがモデルを務めたことが話題になるなど、日本でもボディポジティブが進みつつあります」(長田さん)

Q.ルッキズムって何ですか?
容姿で人を差別すること
「容姿で人を差別するのがルッキズム。水原希子さんが“世界で最も美しい顔100人”を批判したことでも話題に。視覚は強い影響力を持つ感覚ですが、順位付けをするのはイマドキではないということですね」(長田さん)


 


Q.多様性の社会の中で、私たちが日常で意識すべきことは?
自分のまわりにも
多様な人がいることを前提で発言しよう
「自分の性別に違和感がなく、性的指向も異性愛だったりすると、まわりも同じという前提で発言をしがち。すると気づかないうちに誰かを傷つけている場合も。常に多様な人がいることを前提にして発言することを心がけたいですね」(長田さん)


 


MAQUIA 11月号
取材・文/和田美穂 関本陽子 構成/火箱奈央(MAQUIA)


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