高度な技と豊かな表現力で観客を魅了する新体操日本代表・フェアリージャパンPOLA。「MAQUIA」4月号では、技と芸術性を極める美しき彼女たちにインタビュー。華やかな演技の裏に隠された努力や美に対するこだわりを語ってくれました。

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Profile
フェアリージャパンPOLA●新体操の日本ナショナル選抜団体メンバー。2019年の世界選手権では、種目別ボールで金、団体総合で44年ぶりとなる銀メダルを獲得。今夏開催の東京オリンピックでの活躍が期待されている。

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コンプレックスに向き合うことが
自分たちだけの強みに繋がる

近年、目覚ましい活躍を見せているフェアリージャパンPOLA。新体操の採点で重要な要素となる“美しさ”を磨き上げるために、チーム全員で心がけていることがあるのだそう。

杉本 競技の場だけではなく、常に誰かに見られていると思って美しくいることが大切。練習の時もみんなメイクをして臨みますし、普段の服装や歩き方も意識するようにしています。

熨斗谷 海外選手に比べると小柄で舞台映えしにくいので、美への意識をより高めておく必要があるんです。お辞儀をしたり、何気なく並ぶ時もキレイに整列したりと、細部まで気を配る点も日本チームの特徴と言えるかも。

竹中 平均身長が低い分、演技中はダイナミックな動きが必須に。遠くを意識して動きを大きく見せることで、華やかさが増す気がします。


体格では海外選手の方が有利ではあるものの、日本人ならではの強みも。

杉本 私たちが世界に誇れるのは、黒髪の美しさ。海外は様々な髪色の選手がいるのですが、日本チームはみんな黒髪で統一感が演出しやすいんです。

横田 新体操において統一感はすごく重要なので、試合メイクも全員の印象を寄せることがポイントに。色を揃えるのはもちろん、顔に合わせてラインやチークの入れ方も工夫しています。

鈴木 メンバー同士でも指導しあっていて、チームの美容番長は杉本選手。私はメイク動画を研究するのが好きなので、そこからヒントを得ることも。

杉本 ホリの浅い日本チームが審判や観客にしっかりと表情を伝えるには、立体感の強化がマスト。メイクには他の国の倍近い時間をかけています。

熨斗谷 体型や骨格に恵まれているとは言えない分、努力や研究を重ねたことが今では強みに。徹底的に自分たちに向き合うことができたと思います。


人の心を動かすには自分が楽しむことが大切

気になる体型管理について聞いてみると、特別な制限はしていないという。

松原 普段は野菜中心ですが、オフの日は甘いものも解禁。「我慢せずに食べなさい」とコーチにも言われます。

竹中 一日平均8時間練習をするので、食べないと体がもたないんです。

横田 どんなジムに通うより、新体操が一番痩せると思います(笑)。


ハードな練習をこなしながらも、その姿は驚くほど明るく天真爛漫。彼女たちが笑顔を絶やさない理由とは?

熨斗谷 どんなに辛い時でも笑顔でいるのが新体操の鉄則なんです。笑顔が笑顔を呼び、連鎖を生み出す効果も。

杉本 人の心を動かす演技をするには、演じる側の気持ちが重要に。見る人に楽しんでもらうためにも、まずは自分たちが楽しもうと思っています。



MAQUIA 4月号

撮影/神戸健太郎(モデル)  モデル/フェアリージャパンPOLA 取材・文/真島絵麻里 企画/火箱奈央(MAQUIA)


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