私たちを取り巻く常在菌を上手にコントロールし、人間が持つ本来の力を取り戻すために、「菌と生きる」ライフスタイルを提案するKINS。菌についてさまざまなお話を伺いました。

エミトーーク KINS キンズ

気になるブランド&美ネタに触れたい、語りたい!
マキア編集長が最新美容に直あたり取材
エミトーーク

第35回 KINS(キンズ)

「菌と共に生きる」を理念に、
個々の健康と美しさを育む

教えていただいたのは…
下川 穣さん

KINS 代表取締役

下川 穣さん

口腔内・腸内フローラを専門とする歯科医師としてキャリアをスタート。慢性疾患に悩んでいる患者さんたちに菌を取り入れることにより体質改善した原体験をきっかけに、2018年12月KINSを設立。

清田恵美子

マキア編集長

清田恵美子

MORE編集部から広告部での営業職を経て、’14年からMAQUIAへ。フットワークの軽さがモットー。実際に試して感じて、直あたりレポートをお届け。

下川さん「菌の秘めた力を詰め込みました」 清田「菌を育み肌の土台を強化!」

根本的な美肌の基本は、
肌の常在菌にあり!

清田 いまや当たり前となった感のある“菌美容”。私自身もスキンケア、インナーケアで取り入れていますが、肌も身体も変わるのがわかり、菌の大事さを実感しています。
下川 KINSを始める前に携わっていた臨床現場では、対症療法で表面的には問題が解決しても、また治療しに戻って来る患者さんたちがとても多くて。結局根本的な体質が改善できていないからなんですよね。そこで、菌を取り入れる体質改善を提案してみたところ、菌ケアに強く可能性を感じたのです。この経験からKINSの会社設立に至りました。
清田 菌というと“腸活”が一般的でしたが、近年は“菌と肌の関係”もすごく研究されていますね。
下川 KINSはこれまでにユーザーさんから採取した約2万の検体を保有。さらに現在はシンガポールの医療機関と一緒に菌の研究をしています。そこでわかったのは、日本人の中には肌の菌数が少なく、敏感状態になっている人が一定数いる可能性があるということでした。
清田 それはなぜですか?
下川 一つには、ケアのやりすぎが考えられます。洗顔のしすぎ、シートマスクのしすぎ、重ねすぎるスキンケアなど、美容好きな人ほど、実は肌の常在菌の数を減らしてしまっている可能性があるのです。
清田 肌にいいことをしているつもりが、菌には過酷な環境となり、肌が敏感になってしまうのですね。
下川 菌は美肌へと導くためのアミノ酸や抗菌ペプチドなどを産生しているのに、自らこれを封じてしまうのはもったいないですよね。
清田 常在菌を活かす、もしくは増やすにはどうしたらいいのですか?
下川 大切なのは肌のpHを維持すること。常在菌がいい状態だと、たとえば洗顔で一時的にアルカリ性に傾いたとしても、短時間で元の弱酸性に戻ります。しかし、常在菌が少ない肌はこれがうまくできません。
清田 肌が弱酸性で保たれていれば、どんな環境下でも肌はゆらぎにくく、健やかに保つことができるということですか?
下川 人間の身体はもともと中庸に保つように働きます。免疫にしても自律神経にしても、どちらか一方が高すぎると問題になるように、菌もさまざまなバランスを整えることで健康肌を保つことができるのです。

新規の独自原料を開発し
新BOOSTERに搭載

清田 そうした菌研究を深化する中、今回のスター成分となる「Bellp」が開発されたのですね。
下川 この成分は、KINS独自の国産有機大豆の発酵液なのですが、アミノ酸やペプチド、イソフラボンなど、468種類の多様な成分が含まれています。さらに、ユニークなのは、今ある肌トラブルと、肌の土台を強くするアプローチが同時に叶うという点。「Bellp」が開発できたことで、BOOSTERを進化させることができました。
清田 発酵液には、どんな菌を利用しているのですか?
下川 今回は、加齢や菌バランスの乱れで、肌の自然な生まれ変わりを助ける乳酸量が減ってしまうという事実に着目。乳酸を生み出す複数の乳酸菌の中から適した組み合わせを見出しました。これを日本独自の共棲発酵を用いて開発しました。
清田 菌は膨大な数が存在すると聞きますが、成分として化粧品に配合するのは難しいことなのですか?
下川 採取するだけであれば、それこそ何万種とありますが、化粧品の原料として使えるのはとても少ないですね。菌の遺伝子解析をして働きを見出し、それをどう活かせるようにするか、本当に難しいものです。
清田 他にも菌由来成分を配合しているのですよね?
下川 酵母菌が自らを分解した成分をエキスにした「サッカロミセスセレビシアエエキス」、米を菌の力で発酵し、抽出した「コメ発酵液」に加え、メインとなるのはヒト由来の乳酸菌「ラクトバチルス カゼイ、ラクトバチルス アシドフィルス」。これは、潤いを守り、肌を整えるプレバイオティクス成分です。
清田 ヒト由来と聞くと、肌との親和性が高そうなイメージです。
下川 まさに「人にはヒトの菌」のほうが効果が高いと一般的に言われています。この乳酸菌は、肌を整えて肌のバリア機能を維持します。
清田 先ほど、肌が敏感になるとpHが戻らず、バリア機能が乱れるお話をされていましたものね。健康な肌は弱酸性で、その状態をキープすることでバリア機能が保持され、潤いが保たれているのですね。
下川 あまり注目されていませんが、pHが少し上がるだけでも悪い物質を出す菌がいますし、美肌菌と言われる表皮ブドウ球菌が好むpHと、悪玉菌として知られる黄色ブドウ球菌が活性化するpHには違いがあります。つまり、肌のpHというのはそのくらい重要なのです。
清田 そう聞くと、肌の環境作りというのはとても大事なのですね。
下川 だからこそ、肌の土台を整えるケアが必須となるわけです。


※ビフィドバクテリウム/エンテロコッカス(デュランズ/フェカリス/ファエシウム)/乳酸桿菌/乳酸球菌/ペディオコッカス/ダイズ種子発酵液

KINSのマストアイテム
導入美容液がパワーUP

「菌と共に生きる」を理念に、個々の健康と美しさを育む【エミトーーク 第35回 KINS(キンズ)】_3

(右)BOOSTER II
洗顔直後の肌に使う角質ケア発想の導入美容液。アミノ酸など468種類の多様な成分を含んだ「Bellp」をはじめ、保湿効果の高い発酵液やヒト由来の乳酸菌配合で肌のツヤと潤いをUP。50ml ¥8910/KINS(7月中旬発売)
(左)MOIST II
「Bellp」10%配合をはじめ、基本設計はBOOSTER Ⅱと同じで、保湿力をリッチな使用感に。使い続けるほどに菌のバランスが整い、肌が健やかに整い、ツヤや透明感が高まる。50ml ¥8910/KINS(7月中旬発売)

「菌と共に生きる」を理念に、個々の健康と美しさを育む【エミトーーク 第35回 KINS(キンズ)】_4

これが新配合の独自原料“Bellp”!
ビフィズス菌、複数の乳酸菌で、豆乳を発酵させて作られたKINS独自原料。リンゴ酢のような香りが!

「菌と共に生きる」を理念に、個々の健康と美しさを育む【エミトーーク 第35回 KINS(キンズ)】_5

スッとなじむみずみずしいテクスチャー
BOOSTER ⅡもMOIST Ⅱも、乳酸菌のニオイは感じず、肌にスーッと入っていく! ベタつきもなく、ストレスなくお手入れができます。

ここに惚れた!

菌のすごさを改めて認識しました
世界中で研究され、医療の世界でも注目されている菌。「菌を与えて、菌を育てて、菌の邪魔をしない」。そんなスキンケアを提案しているKINSの考え方は、お話を聞けば聞くほど納得できるものでした。今後ますますスタンダードになっていきそうな菌美容。やっぱり菌って大事!

MAQUIA 8月号
撮影/土佐麻理子 取材・文/藤井優美〈dis-moi〉 構成/清田恵美子(MAQUIA)
※本記事掲載商品の価格は、税込み価格で表示しております。

MAQUIA書影

MAQUIA2024年8月22日発売号

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