「MAQUIA」3月号では、実は美容にいい成分がたっぷり、健康にもダイエットにも良いと、再び注目を集めている味噌汁を大特集。朝、昼、夜にたくさん食べられるレシピで、“味噌汁美容”はじめましょ。
教えてくれたのは…
料理研究家 瀬尾幸子さん
著書『みそ汁はおかずです』(学研プラス)が料理レシピ本大賞に。
管理栄養士 金丸絵里加さん
著書は『具たっぷりのおかずみそ汁』(東京書店)など多数。
Q なぜ味噌汁は飲む美容液なの?
A 保湿、美白、抗酸化、
美腸&美容成分がたっぷりだから!
「味噌には保湿・美白効果のある成分、抗酸化成分、腸内環境を整える成分が豊富。1日2杯飲めば肌の潤い環境が整うという実験結果もあるんですよ。不足しがちな野菜をとりやすいのも魅力です。加熱により野菜の細胞壁が壊れ、ビタミンやミネラルが汁に溶け出すので、汁ごと飲む味噌汁なら栄養が体に吸収されやすいんです」(金丸さん)
Q 腸内環境の改善にもいい?
A 乳酸菌と食物繊維が摂れ
腸内の善玉菌が増える!
「発酵食品の味噌には腸内の善玉菌を増やす植物性乳酸菌が含まれます。さらに野菜や海藻類、きのこ類などを具に使えば食物繊維もしっかり摂れ腸内環境が整います」(金丸さん)
Q どうして味噌汁を飲むと肌が潤うの?
A グルコシルセラミドにより保湿力アップ
今、注目されているのが味噌の糀に含まれるグルコシルセラミド。この成分をとると肌の潤いがアップする効果が期待できます。味噌でおなじみの「マルコメ」の研究では味噌汁を飲むと保湿状態がよくなったというデータも。
20〜40代女性を対象にした実験で糀の割合が高い味噌汁を1日2杯飲んだ女性のほうが飲んでいなかった女性より、4週間後の頬の角層水分量が高まった。
Q 女性ホルモンを整える効果もある?
A 女性ホルモンと似た働きの
大豆イソフラボンが豊富
「大豆製品の味噌には女性ホルモンと似た働きをする大豆イソフラボンが含まれ、味噌汁をとるとその働きで女性ホルモンを整える効果も期待できます」(金丸さん)
Q 1人分だけ作るのが面倒
A 1度に3人分作って朝と夜に半分ずつとって
「たくさん作ったほうがおいしいのが味噌汁。3人前を1度に作って、朝に1.5人前、夜に1.5人前たっぷり食べて欲しいですね。作った味噌汁は冷蔵庫に入れておいて、温めなおせばすぐに食べられます」(瀬尾さん)
Q 毎日とると飽きませんか?
A 具を変えれば違うだしが出るので飽きません
「味噌汁は具の味が調味料になるので、具が違えば違っただしが出ます。毎日具を変えれば違った味が楽しめて、飽きずに食べることができますよ」(瀬尾さん)
Q 美白にもいいってホント?
A 本当。メラニンの合成を抑制し、シミを予防
「味噌にはメラニン合成を抑える遊離リノール酸や、抗酸化作用があるDDMPサポニンなど、美白効果のある成分が含まれます。こちらもマルコメの実験結果あり」(金丸さん)
20〜40代女性対象の実験で、糀の 割合が高い味噌汁を1日2杯飲んだ女性のほうが飲んでいなかった女性より、4週間後の頬のシミやメラニン量が減少した。
Q 味噌汁の塩分は気にしなくていい?
A メラノイジンが血圧上昇を抑制
「味噌汁は塩分が多く血圧を上げると思われがちですが、実は味噌には血圧の上昇を抑える褐色色素“メラノイジン”が含まれているので血圧を上げません。ですから塩分を気にせずとってOKなのです」(金丸さん)
Q ダイエットにいい理由とは?
A 食前にとると血糖値の急上昇が抑えられます
「味噌汁は食事の最初にとると血糖値の急上昇が抑えられダイエットに効果的です」(金丸さん)。また、「マルコメ」の研究によると米味噌に含まれる糀由来の脂肪酸には中性脂肪を減少させる働きがあることも判明。
栄養補給と体温アップに
朝の味噌汁
体を作るたんぱく質や、お通じを促す食物繊維、紫外線対策になるビタミンCを含む具材が、朝の味噌汁にオススメ。
すべての味噌汁に共通なこと
だし汁3カップに対して味噌大さじ3(味噌汁2~3杯分)。 味噌によって塩分濃度が違うのでこの量を基準に調節を。具の分量はそれぞれ違っても、だし汁と味噌は同じでOK。