近年の腸活ブームの影響もあり、お湯を注ぐだけで味噌汁ができる「味噌玉」が改めて注目されています。そこで、大人気の料理家&管理栄養士でもある長谷川あかりさんに、おすすめの味噌玉の作り方を教えていただきました。具材の組み合わせによって、まったく違う味わいの味噌汁が楽しめるので、ぜひ参考にしてみてください。

- 味噌玉について
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【ベーシック味噌玉】
わかめ×長ねぎ×とろろ昆布+オリーブオイル -
【韓国風味噌玉】
コチュジャン×韓国のり+ごま油&炒りごま -
【梅味噌玉】
梅干し×レンチン小松菜+しょうが千切り -
【洋風味噌玉】
キャベツ×ハム×粉チーズ+バター

料理家、管理栄養士
長谷川あかりさん
子役タレントとしてデビューし、タレントとして活動。引退後に大学に進学し、管理栄養士の資格を取得。SNSで始めたレシピ投稿が反響を呼び、瞬く間に人気に。SNS総フォロワー数50万人超。現在、雑誌や書籍、WEB、テレビなどで幅広くレシピを提案。最新の著書、『わたしが整う、ご自愛ごはん 仕事終わりでもサッと作れて、じんわり美味しいレシピ30days』(集英社)が話題。ほかに、『時間が足りない私たちの新定番「私、天才かも!」レシピ』(講談社)、『フライパンひとつで作るゆるごちそう 煮込み・蒸し・スープ』(幻冬舎)など著書多数。
味噌玉について

味噌玉とは、味噌にだし素材と具材を合わせて、1食分を丸めてラップで包んだもの。いわば、手作りのインスタント味噌汁です。味噌玉のよい点を、長谷川あかりさんに改めてお伺いしました。
味噌玉とは?
「味噌玉は、まとめて作っておけば、あとはお湯を注ぐだけですぐ食べられるのがうれしい点。発酵食品の味噌や、食物繊維が多い具材がとれるので腸活にも効果的です。味噌玉には顆粒だしを入れることも多いようですが、今回ご紹介するレシピでは、かつお節やとろろ昆布など、うまみが出る食材を何か1つ入れていて、それをだしにしています。これで十分おいしく仕上がりますし、この食材を何にするかで、洋風や韓国風になったりと味わいががらりと変わるので、そのときどきで具材を変えれば飽きずに楽しめます。味噌は中甘口のものを使うと、どんな具材にも合わせやすいです」
味噌玉を作るときのポイントは?
「味噌を下にしてラップに包んでしまうと、取り出す際ラップに味噌がくっつきやすいので、かつお節などくっつきにくい具材を下にして包むのがポイント。そうするとお椀にポロッと出しやすいです」
味噌玉の保存方法は? 冷凍もできる?
「冷蔵保存なら3〜4日ほど、冷凍なら2週間ほどもつので、時間があるときにまとめて作っておくと、忙しい日にもすぐとれるので便利。塩味の強い食材を使うときは、味噌の量を少し減らして、塩分のとり過ぎを抑えるのがおすすすめです」
【ベーシック味噌玉】
わかめ×長ねぎ×とろろ昆布+オリーブオイル
シンプルな具材を使ったベーシックな味噌玉。うまみ食材としてわかめと、とろろ昆布を使用。オリーブオイルの香りとコクがアクセントになり、シンプルながら満足感の高い、ワンランク上の味わいに。わかめととろろ昆布から食物繊維をしっかりとることができ、腸活にも◎。

【材料(1人前)】
味噌……大さじ1
乾燥カットわかめ……1g
長ねぎ(白い部分)……2cm
とろろ昆布……1g
オリーブオイル……少々
【作り方】
①長ねぎはみじん切りにする。
②ラップの上にとろろ昆布を広げてのせる。その上に味噌、わかめ、長ねぎをのせて包む。
☆食べる際にはラップを外して味噌玉をお椀に入れ、湯170〜180mlを注いでよく混ぜる。オリーブオイルを少々たらしたらできあがり。
【韓国風味噌玉】
コチュジャン×韓国のり+ごま油&炒りごま
うまみ食材として韓国のりを使った韓国風の味噌玉。ごま油&炒りごまの香ばしいい風味と、ピリ辛のコチュジャン、韓国のりのコクが絶妙にマッチ。味噌汁は優しい味わいのものが多いですが、こんな味噌汁ならがっつり食べたいときにも大満足。韓国のりから食物繊維をとることもできます。

【材料(1人前)】
味噌……小さじ1と1/2
コチュジャン……小さじ1と1/2
小ねぎ……15g
炒りごま……小さじ1
韓国のり……4枚
ごま油……少々
【作り方】
①小ねぎは小口切りにする。
②ラップの上に韓国のりを広げてのせる。その上に味噌、コチュジャン、小ねぎをのせて包む。
☆食べる際にはラップを外して味噌玉をお椀に入れ、湯170〜180mlを注いでよく混ぜる。ごま油を少々たらし、炒りごま小さじ1を指先をひねるようにしてトッピングしたらできあがり。
【梅味噌玉】
梅干し×レンチン小松菜+しょうが千切り
小松菜たっぷりの具だくさん味噌玉。うまみ食材として、かつお削り節を使用。小松菜などの葉野菜はレンチンしてから味噌玉に加えることで冷凍保存しても味が変わりにくくなります。
梅干しのクエン酸は疲労回復効果があるので、疲れを感じているときにぴったり。しょうがをトッピングしているので、体の温め効果も大。たっぷりの小松菜からは食物繊維をしっかりとることができます。梅干しの酸味としょうがの爽やかな風味が広がるさっぱりとした味わい。

【材料(1人前)】
味噌……小さじ2
たたいた梅肉……10g ※甘くないもの•塩分濃度10%使用
かつお削り節……2g
小松菜……1株(50g)
しょうが……適量
【作り方】
①小松菜はよく洗ってラップでふんわり包み、電子レンジ(600W)で1分半加熱する。根本を切り落とし、粗熱をとる。ペーパータオルでしっかり水気をふき取ったら細かく刻む。
②ラップの上にかつお削り節を広げてのせる。その上に味噌、梅肉、小松菜をのせて包む。
☆食べる際にはラップを外して味噌玉をお椀に入れ、湯170〜180mlを注いでよく混ぜる。千切りにしたしょうがをトッピングする。
【洋風味噌玉】
キャベツ×ハム×粉チーズ+バター
ハムやチーズ、バターを使った洋風の味噌玉。うまみ食材はチーズ。キャベツの甘み、ハムやチーズのコク、バターのまろやかさが味噌汁をおいしく演出。クリーミーで満足度の高い一品で、メインの料理が洋食のときにぴったりです。チーズが発酵食品なので腸活にも効果的。

【材料(1人前)】
味噌……小さじ2
粉チーズ……大さじ1
ロースハム……1枚
キャベツ……40g
バター……3g
【作り方】
①キャベツは小さめのざく切りにしてから耐熱容器に入れ、ふんわりとラップをかける。電子レンジ(600W)で1分加熱し、粗熱を取る。ロースハムは粗みじん切りにする。
②ラップの上に粉チーズを広げてのせる。その上に味噌、ロースハム、キャベツをのせて包む。
☆食べる際にはラップを外して味噌玉をお椀に入れ、お湯170〜180mlを注いでよく混ぜる。最後にバターをトッピングする。
撮影/佐藤顕子 スタイリスト/来住昌美 取材・文/和田美穂 構成/福島美歩(MAQUIA ONLINE)
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