スキンケアとは切っても切れないオイル成分。最近、美容界隈ではオイル成分の種類によって肌に合う、合わないがあることがちょっとした話題に。今回は、オイル成分の役割とオイル成分のタイプ別におすすめのスキンケアコスメをご紹介します。

美容ジャーナリスト 小田ユイコの“マニアックビューティREPORT”
今月のキーワード「オイル成分の謎」
オイル美容液だけにとどまらず、乳液やクリームはもちろん、クレンジング、化粧水にだって配合されているオイル成分。オイルというと、しっかりうるおって、水分を留める「フタ」になるというポジティブイメージがある一方、テカリや毛穴目立ちのもとになるというネガティブイメージも。
でも、ひとことでオイル成分といっても実は種類があり、それぞれに特徴が。
そこで今回、オイルを究めたYUKIEさんを突撃。オイル成分について教えていただきました。

米国医学博士のもと、オイルセラピストとしての基礎を習得。一般社団法人日本オイル美容協会の代表理事を務める。著書に『新装版 読むオイル事典』(主婦の友社)が。
オイル成分は、美肌に欠かせない皮脂の代役。どんな肌タイプにも必要!
——そもそも、スキンケアコスメに配合されているオイル成分の役割って?
「ずばり、美肌に欠かせない自前のマルチ美容成分、“皮脂”の代役です! 近年ようやく研究が進み、皮脂がいかに優れているか、美肌貢献の詳細が明らかに」とYUKIEさん。
——皮脂って、テカリやニキビ、毛穴目立ちとか、肌トラブルの元凶というイメージが先行しがちですが。
「皮脂は保護膜となってうるおいを守るだけでなく、pHバランスをととのえて美肌菌を棲みやすくし、肌を酸化からも守り、皮脂分泌の促進・抑制を自らコントロールする働きも」。
——まさに、マルチタレントですね!
「そうなんです。でも皮脂の分泌量は年齢とともに目減り。環境やライフスタイル、ホルモンバランスの乱れによって、皮脂を構成する成分の割合も変動します。そのことが、肌トラブルやエイジングの引き金に。どんな肌タイプも、オイル成分を補って、本来は肌の宝である皮脂に近づける必要があるのです」
オイル成分の役割って何?
皮脂の代わりになってバリアの役目をしてくれる
オイル成分の主な役割は、皮脂が本来持っているバリア機能のサポート。それゆえ、皮脂の構成成分と似たオイル成分を補うのが、効率よくバリア機能をアップするカギ。
・肌を環境から守る
・うるおいをキープ
・肌を柔らかくする
・美肌菌が暮らしやすくする

皮脂の構成成分と、それぞれの“代役オイル”

油脂系オイル成分
中性脂肪に含まれる脂肪酸の代役になる。オレイン酸系は皮膚常在菌が好んでエサに。リノール酸系は肌を柔軟にし、毛穴づまりを防ぐ。
【オレイン酸系】●オリーブオイル ●椿油 ●ヒマワリオイルなど
【リノール酸系】●アルガンオイル ●コメ油 ●グレープシードオイルなど
エステル系オイル成分
食事からは摂取できず、スクワレンの酸化を防ぐワックスエステルの代役となるオイル成分。男女問わず、どんな肌タイプにも必須。
●ミツロウ ●ホホバオイルなど
炭化水素系オイル成分
皮脂の中で唯一、炭化水素でできているスクワレンの代役になるオイル成分。皮脂中のスクワレンは酸化するが、スクワランは酸化しにくい。
●ミネラルオイル ●スクワランオイルなど
ニキビができる、赤くなる、乾燥すると思ったら、違う系統のオイル成分にトライ
——スキンケアのオイル成分、どう補えば理想の皮脂に近づける?
「皮脂の主な構成は中性脂肪、ワックスエステル、スクワレン。これらが約60%、約25%、約10%の割合を保っているのが理想的。一方、スキンケアのオイル成分には大きくわけて油脂系、エステル系、炭化水素系があり、それぞれに皮脂の構成成分と似た働きをすることがわかっています(上のグラフ参照)」。
——オイル成分は皮脂の足りないピースを埋めてくれる?
「はい。ピースがうまくはまると肌の調子が底上げされ、うるおって柔らかくハリのある肌に」。
——足りないピースは、どうすればわかる?
「残念ながら、一般的なスキンチェックでは調べられないのが現状。下の製品紹介を参考に、コスメの全成分表示を見て自分に合っていそうなオイル成分が配合されたアイテムを選んでみてください。足りないピースがはまったかどうかは、テカリではなく“ツヤ”が出ることがチェックの目安。もし肌トラブルを感じたら、違う系統のオイル成分にトライするのも手です」。
——油脂系(オレイン酸系)のオイルが合っている乾燥肌の小田。実際、椿油などが入っているコスメを使うと調子がいいのはそのためだったんだと、深〜く納得。自分の皮脂が理想のバランスに近づくオイル成分、見つけておきたいですね!
肌にピッタリのオイルって?
オイル成分のタイプ別・スキンケアの得意技
配合されているオイル成分は単一でなく、3種のカテゴリーが混合している場合がほとんど。自分の肌に合いそうなものがひとつでも入っているかどうかを目安に選んで。
炭化水素系オイル成分
肌にフタをして水分の蒸発を抑える
刺激になりにくい。スルスルと肌になめらかにのび広がり、肌のバリアを守る。クレンジングに配合されると洗浄力が高くなる傾向に。
matsukiyo ウィズ メソッド トリプルA プレシャスソリューション クリアセラム クレンジングオイル

150ml ¥1650/マツキヨココカラ&カンパニー
オリーブスクワラン配合。
エステル系オイル成分
ホホバオイルは肌質を問わず使え酸化を阻止
固形が特徴のエステル系オイル成分の中で、唯一液状のホホバオイルは、スキンケアコスメに配合しやすく、サラッと軽い質感。
ゲラン オーキデ アンぺリアル ザ オイル イン ジェル クレンジング

150ml ¥16500
ホホバオイル配合。メイクをしっかり落とし、あと肌しっとり。
油脂系オイル成分
オレイン酸系は乾燥肌向き
水分蒸散を防ぐ、しっとり重めのテクスチャー。皮膚常在菌のエサとなりやすく、アクネ菌を増やしてニキビのもととなることも。
アルティミューン パワライジング セラム

75ml ¥19800/SHISEIDO
ツバキ種子オイル(椿油)、発酵カメリアエキス+配合。肌のバリア機能を高め、エイジングケア。
リノール酸系はオイリー肌向き
セラミドの原料ともなり、乾燥しにくい肌に。肌が硬くなりやすくニキビができやすい肌の保湿にうってつけ。毛穴を詰まらせない。
ジョンマスターオーガニック L&Cマルチバーム

60g ¥3850
アルガンオイルが配合され、ベタつかないバーム。ほかホホバオイルもイン。
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取材・文/小田ユイコ イラスト/きくちりえ〈Softdesign〉 企画/奈良彩花(MAQUIA)
公開日:























































































