上半期ベスコス受賞コスメの中から、思わず“みよじ先生”が唸った7品を深掘り解説。これを読めばベスコスがさらに“効く”かも!?

教えて~ カッパのみよじ先生
ベスコス受賞コスメの成分&処方はココがすごい!

目には目をde賞
ランコム
ジェニフィック
アルティメ アイクリーム

20ml ¥11000
回復力を高めるマイクロ化されたβグルカン、血行不良に働くグリチルレチン酸、そして美肌菌を育てるプレ/プロバイオティクスが、目もと悩みを全方位からケア。すっきりとした、パッと明るい目もと印象へ。
同じラインの美容液とは違う目もと用ならではの処方は?

共通のキー成分「βグルカン」を目もと用にマイクロ化している

「バリア機能の回復にかかわるβグルカンは美容液との共通目玉成分だけど、マイクロ化して繊細な目もとに届きやすくしているよ。目もと特有の皮膚特徴にベストな処方設計だから、成分が最大限に活躍できるんだ」(岡部さん・以下同)
目もとの美肌印象を高める成分は他にも入っているの?

グリチルレチン酸とプレ/プロバイオティクスを配合

「目もと悩みの中でも難しい“クマ”に特に着目してグリチルレチン酸を採用。同時にプレ/プロバイオティクス由来成分で美肌菌を育て、目もとの回復力を上げ、クマ対策の効果を高める設計。美肌菌研究を続けてきたジェニフィックならではのアイケアだね」
気持ちいいde賞
KANEBO
コンフォート ストレッチィ ウォッシュⅡ

130g ¥6050/カネボウインターナショナルDiv.
保湿成分をたっぷり含んだ複合保湿成分「コンフォートストレッチィハイドレーター」搭載の洗顔料。たっぷりの濃密な泡が汚れを的確に吸着除去しながら肌にうるおいを与え、角層の水分保持力もサポートする。
この洗顔料ならではの「落とし方」の特徴といえば?

美容液成分たっぷりの濃密泡に汚れを自動吸引させるところ!

「たっぷりの美容液成分を含んだ複合保湿成分は高粘度。この粘りが作る濃密泡に汚れをしっかり吸引させるという発想が新しい。界面活性剤で落とすより肌に断然優しいし、うるおい効果も優秀。まさに美容液洗顔と言えるよ」

高密度な泡(右)は気泡が小さく多角形。隙間なく並んだこの多角形な泡が丸く戻ろうとするときに生まれる浸透圧で、汚れが自動吸引される仕組み。密度が低い(左)とこうはいかない。
糸を引くほど濃厚なのに後肌がべたつかないのはなぜ?

あくまでも推察だけど石鹸のベースにカリウムを使っているからかな?

「石鹸のベースにはカリウムとナトリウムがあるけど、このベタつきのない洗い上がりはカリウムだと推察。ネバネバのテクスチャーによるうるおい感とサラサラの気持ちいい後肌を両立された処方センスが洒落てるよね」

糸を引くほどに“濃い”複合保湿成分が、汚れ落ちと極上の優しさの両立を実現している。
ビタミン極めたde賞
オバジC
クリアアドバンスド
ローション

150ml ¥4950/ロート製薬
厳選した4種のビタミンCが年齢を重ねた肌の乾燥によるくすみに響く化粧水。保湿力の高いとろみテクスチャーなのに、導入美容液のように角層にスルスル吸い込まれる浸透力も優秀。
お家芸のビタミンCコスメに、今回オバジはどんな仕掛けを?

働く速度や特性の違う4種のビタミンCをバランス配合したよ

「即効性、安定性、持続性、浸透性に優れた4つのビタミンCの組み合わせ、その働きのサポート成分まで投入したからこその効果実感の長さや浸透の良さは、お見事のひと言。ビタミンCを極めたロートらしい神処方!」
ビタミンCの神処方の他に画期的なポイントはある?

肌色を濁らせる「リポフスチン」への的確なアプローチも技あり

「過酸化脂質の変性などが生む“細胞内のゴミ”が、リポフスチン。この生成を防ぐための独自複合成分や、ビタミンCの還元作用を使ったアプローチもいい着眼点だと思ったよ」


年齢とともにリポフスチンは増えて表皮の細胞内に蓄積する。すると肌の内部反射光が減って肌の濁り印象につながるというわけ。
未来的de賞
コスメデコルテ
AQ 毛穴美容液オイル

40ml ¥11000
量子コンピュータによって処方バランスを導き出された植物オイルなどを配合。角栓の脂質を根元まで溶かし、優しく、でもしっかり除去。肌にさらさら広がる軽い感触やつるつるの後肌も心地よい。
これ、ものすごいハイテクな処方方法だと聞いたけど?

量子コンピュータで、1000億通り以上の処方から「最適解」を導いた!

「1000億以上の処方候補から最新の計算機に最適解を選ばせる、っていう未来的発想に震えたよ。構成成分は目新しくないけど、逆に名品は完璧な処方が作るってことの証明だから、同じ研究者としても刺激を受けるね」

ⒸGetty Images
長年の皮膚科学研究の知見と、量子コンピュータ技術の融合により生み出された化粧品処方の採用は、世界初!
これからの化粧品処方はコンピュータ主導になる可能性も?

コンピュータの計算力がどんなに完璧でも人の「研究力」ありきだよ!

「この美容液だって、人の手による丁寧な研究結果をコンピュータに読み込ませたからこそ、実現したものだと思う。だから、コンピュータ×人ならではの研究力の融合こそ、未来の名品誕生の鍵になる予感がするんだ」
MAQUIA 8月号
撮影/李 有珍〈aosora〉(物) イラスト/green K 取材・文/原 千乃 企画/火箱奈央(MAQUIA)
※本記事掲載商品の価格は、税込み価格で表示しております。
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