あるときを境にガクンと起きる肌の変化。実はそこには"35歳"の大きな壁があった! そこで、35歳までと、35歳以降のお手入れ法を美容のプロ・貴子先生が指南します。

35歳 スキンケア アラサー アラフォー お手入れ 貴子先生 30代 40代

スキンケアの分岐点は35歳
アラサー・アラフォー別 最適スキンケア

貴子先生

医師

貴子先生

松倉クリニック代官山院長。化粧品の知識とともに、医療の専門知識をわかりやすく解説してくれる。

35歳を機にスキンケアの意識を変えて
「“今までと何かが違う”。これはクリニックに訪れた患者さんたちが必ず口にする言葉。この“何か”とは、他ならぬエイジングサインのこと。35歳以前であれば、乾燥による小ジワやくすみが出てくるようになり、35歳以降の肌には、まぶたやフェイスラインの下垂、シワっぽさが現れてきます。これらエイジング悩みは、実は顔型にも関係していて、顔が細く、皮下脂肪の少ない人はコケやすく、丸顔、童顔の人は、たるみやすい傾向にあります。もちろん、お手入れや生活環境によって個人差は出ますが、第2の肌の曲がり角である35歳前後は、肌に“何か”が出やすいとき。このことを意識してスキンケアすることで、その後の肌が大きく変わることを覚えておきましょう」


質問1
どうして35歳を境に
肌は変化するの?


A 年齢+環境の影響が
ダイレクトに肌に現れるように
「20代後半に水分量が減少して1度目の肌の曲がり角が到来。次が35歳前後。このときは水分量だけでなく、皮脂量も低下し、乾燥や小ジワ、肌荒れが顕著に。さらに仕事や家庭環境のストレス、女性ホルモンの乱れなどで、より肌の変化を感じやすくなります」

コラーゲンスコアと年齢相関

同年代でも肌の見た目に差があるのはなぜ?

ファンケルが年齢とシワの深さの相関性を観察したところ、若いころは同年代でシワの深さにあまり差がないけれど、35歳以降は個人差が顕著になり、見た目の肌に差が出るのがわかる。

質問2
最低限すべきスキンケアは?


A 保湿と日焼け止めは必須。
肌老化は遅らせることができます
「美肌の基本は保湿。水分と油分で肌をケアすることでバリア機能を正常に保ち、乾燥はもちろん、肌荒れやシワを防ぐことができます。また、光で老化が加速するので、通年で紫外線ケアを徹底することも大切です」

質問3
スキンケアを一新しないとダメ?


A まずは今使っているスキンケアの
使用量や使い方を見直して
「水分、皮脂量ともに減ってくるので、角質ケア系の洗顔回数は控える、油分ケアをしていないのならプラスする、というのはあります。ただ最初は、これまでのスキンケアのやり方、量を見直すことから始めましょう」

質問4
エイジングってどういうこと?


A 肌本来の再生力が落ちること
「“一晩寝れば”“シートマスクをすれば”回復できていたのは、肌本来の再生力が高かったから。しかし、年齢が上がるごとにストレス値が高くなるためこの再生力が低下し、睡眠の質や生活習慣が肌に出るようになります」

質問5
35歳までは大丈夫ってこと?


A いいえ。
何もケアをしなければ
35歳より前に老化します
「肌本来の再生力は加齢だけでなく、ストレスや睡眠の質などが大きく影響します。また、スキンケアの基本である保湿ができていないと、35歳以前でも再生力が落ちて、肌のエイジングは進行するので気をつけて」

質問6
美容医療を受ければ
ずっと若々しい肌でいられる?


A 結局正しいスキンケアが
美肌の基本です
「万能に思われがちな美容医療ですが、1回で解決するものではありません。今はエイジングケアコスメが進化し、美容医療に匹敵するくらいの効果が。これらで毎日ケアするほうが、結果若々しい肌をキープできます」


35歳を境にエイジング悩みが変わる!
アラサーの"何となく"だった肌悩みは、アラフォーになると"定着"し、エイジングサインになってしまうと心得て。

20代後半~34歳頃の肌悩み
水分量低下による乾燥やくすみ、ターンオーバー低下によるザラつきや色ムラ、目尻や口元などの小ジワなどが出現。とくにメイクをしているときほど感じやすい。

20代後半~34歳頃の肌悩み

皮脂や毛穴汚れを気にするあまり“取る”ケアに終始していれば、肌のバリア機能は低下するばかり。潤いを奪い取らないクレンジングや洗顔に変え、油分ケアも取り入れて。

35歳以降の肌悩み
35歳以降は、シミが濃くなるなど肌そのものの悩みに加え、ほうれい線が目立ったり、フェイスラインがゆるむなど形状の問題が勃発。顔だけでなく首の老化も。

35歳以降の肌悩み

自己再生力が年々低下していくため、これまでと同じケアでは不十分。細胞を活性化させる、シワや美白など目的を持ったコスメを投入するなど、積極的なエイジングケアをプラス。

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イラスト/本田佳世 取材·文/藤井優美〈dis-moi〉 構成/萩原有紀(MAQUIA)

最終更新日:

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