各ブランドから多彩なコスメがリリースされ、さまざまなトレンドが盛り上がった今シーズン。メイク感度が高いふたりが夢中になったトレンドとは?
ヘア&メイク由香里とライターモリコの本音対談 2022AW
メイクトレンドトーーーク
手元に届いた新作コスメは必ず、全て試すという美容オタク。美容誌からモード誌まで、幅広い媒体で美容テーマを担当。
色が落ち着いて、素材活かしが主役に
森山 今シーズンはベージュパレットとかラメとか、セルフメイクでハマったY2Kのトレンドがカムバックしている感じで楽しい!
林 私も! とはいえ、ベージュにしてもラメにしても、肌が透けるような抜け感があって、確実にブラッシュアップされているのが印象的。特にベージュのアイシャドウは、発色はシアーなのに欲しい陰影はきちんと出る秀作が豊富だったよね。
森山 春夏まではイエローシャドウとかカラーマスカラとか、色で遊ぶのが主流だったけど、一周まわってニュートラルなメイクに落ち着いて、大人も取り入れやすかった。
林 リップやチークも、質感として肌になじむものが多かったね。メイクで盛るというより、その人の素材を引き立てるアイテムが多かったから、メイクの力量が毎回試されている気分だった(笑)。
アイメイクは陰影づくりがカギ
林 昔はベージュのアイシャドウにブラックのラインやマスカラを合わせて、締めるのが定番だったけど、今はそこをちょっとグレイッシュに抜くのが可愛いなー。
森山 めっちゃ同意! ベージュ×黒だとコンサバ感が出てきちっとするけど、グレーを掛け合わせると抜け感が出て洒落感が増すよね。
林 私はベージュパレットにカーキラインを合わせるのにハマった。あと、上まぶたはマットなベージュブラウンで仕上げて、下まぶたにはキラキラのラメを使うとか、ニュートラルの枠を超えたベージュパレットの使い方が新鮮だったね。
森山 マットだけで仕上げるのも少し飽きて、そういう時にラメをどこかに投入すると、今までと違った抜け感高めのベージュメイクが完成するよね。
大人にハマる陰影×抜け色シャドウ
A「重ねるほどに美しい陰影に。左下のベージュが秀逸」(森山さん)。パレットリエンダ 01 ¥6050/バロックジャパンリミテッド(rienda beauty) B「質感が今っぽいネオベージュパレット」(林さん)。ルナソル アイカラーレーション 15 ¥6820/カネボウ化粧品 C「グレイッシュな発色で繊細なまつ毛に」(林さん)。ブレンドベリー フラッフィー ロング&カール マスカラ 001 ¥1540(編集部調べ)/コーセーコスメポート D「洗練されたくすみカーキが瞳の印象をさりげなく際立てる」(森山さん)。クレヨン ユー 05 ¥3850/ゲラン
大人の肌になじむベージュ&ピンクが豊作
森山 ベージュと聞いて無視できないのが、リップの色バリエ。今期は本当にベージュリップの当たり年!
林 わかる! 赤みを抑えているのに白浮きしない、ミルキーなベージュリップが多かった。
森山 質感がまた優秀で、素肌の延長のように唇にのるから、不健康そうに見えないの。
林 血色感を損なわない発色は、前述のベージュパレットとも相性良くまとまって使いやすかった。
森山 目元とリップがベージィになった分、チークは高発色のピンクが気になったな。
林 チークまでベージュにすると、かっこよくなりすぎちゃうから、私もエレガンスやエスティのパキッとした青みピンクを合わせてたー。
森山 難しい色かもしれないけど、青みピンクには頬のリフトアップ見せ効果もあるから、ぜひ♡
ベージュリップの進化がアツい!
E「今シーズン真っ先に、製品名、色番を覚えた最愛ルージュ」(森山さん)。ルージュ アリュール 206 ¥5500/シャネル F「ダークになりすぎず、ほどよい血色感が宿る」(森山さん)。シアー マット リップスティック 14 ¥5500(セット価格)/SUQQU G「シルクのようなふわりとした質感が、唇の柔らかさを演出」(林さん)。ルージュ・アンテルディ・シルキー 109 ¥5060/パルファム ジバンシイ
いいことずくめのピンクチーク
H「ベージュとミックスできるから大人でも使いやすい」(森山さん)。コンスピキュアス チークス 12 ¥7480/アンプリチュード I「可愛くなりすぎず肌の透明感アップ」(林さん)。ピュア カラー エンヴィ ブラッシュ S 210 ¥6490/エスティ ローダー J「ハリのある肌印象に」(林さん)。カランドゥ フェイス PK102 ¥6050(セット価格)/エレガンス コスメティックス
透けるくらいがいい♡ ベースメイクの新定義
林 メイクの色みがミニマムになった分、肌もそのテンションに合わせた仕上がりがいいなーって。
森山 透け感のある肌だよね。
林 そう。全顔をハイカバーじゃなく、あえて素肌っぽさを感じるようなFDに手が伸びたかも。
森山 シミやクマを隠すというより、キメを整えて、あたかも”美しい素肌“を装えるベースメイクアイテムが増えたね。
林 カラーメイクが落ち着いてきたからこそ、肌も軽やかにしたい! でも決してカジュアルにしたいわけではなく、整った印象は死守したい。そんなわがままが叶うようになったんだなって、感動の連続だった。
森山 今はひとりひとりが自分なりのメイクを楽しむ時代だから、トレンドを意識しながら、好きなメイクにどんどん挑戦してほしいね。
なりすまし系ファンデがザクザク
「FDは肌の抜け感を引き出す薄膜ツヤタイプに夢中」(林さん)。K スティーミング モイスト ファンデーション SPF25・PA++ 全6色 30ml 各¥6600/エレガンス コスメティックス L カネボウ ライブリースキン ウェア SPF5〜7・PA+〜++ 全8色 30g 各¥11000/カネボウインターナショナルDiv. M ラディアント タッチ グロウパクト SPF50+・PA++++ 全6色 各¥9350(セット価格)/イヴ・サンローラン・ボーテ N ロングラスティング クリームファンデーション SPF21・PA++ 全9色 32g 各¥8800/アンプリチュード
MAQUIA 1月号
撮影/菊地泰久〈vale.〉(人物) 久々江 満(物) 取材・文/野崎千衣子 構成/若菜遊子(MAQUIA)
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