カラダとココロが疲れていると、肌の調子は絶不調。せっかくのスキンケアやメイクがもったいない! 今回は、ただ休むだけではない、美を回復する“攻めの休養”について、専門家に伺いました。

美容ジャーナリスト 小田ユイコの“マニアックビューティREPORT”
今月のキーワード「美休養」
実は、おととし乳がんをわずらった小田。今はすっかり元気ですが、それまでの人生で足りなかったのは休養だと、今さらながら気づきました。
休むことが大事とわかっていても、休養の仕方ってちゃんと教わったことがなく、何が正解かわからない! 休日にカラダを休めたつもりがかえってどんよりしてしまうことも。
そこで、今回は休養こそが現代人のもっとも大事な健康法と唱える休養学の第一人者、片野秀樹先生の元へ。美休養の極意を伺いました。

博士(医学)、(株)ベネクス執行役員。東海大学、理化学研究所などを経て、休養を多角的に研究、科学的に体系化した第一人者。著書に『今さら聞けない 休養の超基本』ほか。
「美しい」とは「疲労が溜まっていない」状態。休養なくしてキレイなし!
——ズバリ、キレイのために休養って大事ですか?
「大事です。キレイの源は、日々の休養が作り出すものだから。美しさや若さとは、すなわち疲労が溜まっていない状態のことだからです」と片野先生。
——疲労が美しさや若さを邪魔する?
「はい。疲労とは酸化=サビがカラダに溜まること。脳や神経、内臓は酸化でダメージを負うし、肌も酸化することでシミ、シワ、たるみにつながります。美しさを輝かせたいと思ったら、まずは休養して酸化の進行に歯止めをかけないと。せっかくのメイクやスキンケアがもったいない」。
——確かにキレイのオーラがみなぎっている人って、疲れを感じさせませんね。
「人間は活動すれば必ず疲労が起こります。でも、見た目年齢が若い人は休養が上手で、しっかりとリカバリー。たいていの人は休養が下手で、リカバリーが間に合わず、疲労が蓄積。それは積極的に休養していないからです」。
——積極的な休養?
「はい! 単に横になるだけの休み方ではなく、活力を上げる攻めの休養が誰にでも必要なんです」
美休養って何?
「寝る」、「ゴロゴロする」ではなく美の活力を積極的に蓄えること
活動すれば、必ず活動能力が低下=疲労する。休養を取ると活力が蓄えられ、また活動できるというサステナブルなサイクルに。しかし多くの人が十分に活力が回復しないままに活動し、肌、心、体に疲労が蓄積。キレイをダウンさせている。

疲れが溜まるとなぜキレイじゃなくなるの?
疲労=酸化の蓄積。シミ、くすみ、たるみなどエイジングの元凶
私たちが活動するためのガソリンは、ATPというエネルギー。ATPは細胞内のミトコンドリアでつくられるが、このとき酸素が使われる。この過程で酸化反応が起こり、活性酸素が必ず発生。肌、筋肉、脳、内臓などに酸化=サビを引き起こす。肌が酸化すればシミ、くすみ、たるみなどエイジングの原因に。

“デジタル常時接続”が美休養を妨害!「リカバリーリテラシー」を高めてオフ上手に
——リカバリーが間に合わないのはなぜ?
「現代の疲労はスマホ、PC、SNSなどデジタルに『常時接続』し、脳と神経が休まらないのが大きな原因です」。
——私もちょっとしたすき間時間を、すべてスマホで埋めているかも。
「その疲労をスイーツや気力でマスキングしてしまうと、慢性疲労まっしぐら」。
——耳が痛いです(笑)。スマホを見ないことが休養に?
「その通りです。1日のうち何度かデジタルと距離を置き、何もせずぼーっとする時間を持つなどして常時接続をオフにしましょう」。
——それが攻めの美休養?
「休養には3タイプあり、デジタルと距離を置くのはメンタル・レスト。休養にはほかにフィジカル・レスト、ソーシャル・レストがあり、組み合わせて行うことで活力が満ち、美しさにつながります。デジタルリテラシーを高めたら、並行して『リカバリーリテラシー』も高めて。現代人の急務です」。
——運動や栄養のことは学校で学ぶけど、休養の大事さや具体的な方法は誰も教えてくれなかったなあ、と。今知ることができてよかった!
取材を終えて2週間、3つのタイプの休養を念頭に置き、かなり意識的にちょこちょこ挟んでいたら、不思議と肌の調子が絶好調! 仕事が忙しくても、カラダもココロも軽やかでいられました。休養恐るべし!
これからの人生、美休養をあたりまえのこととして生きていく、と誓った小田でした。
美を回復する“攻めの休養”って?
\休養には3タイプあり/ ひとつでは不十分で組み合わせて行うことが重要
休養とは何もしないことではなく、休養のための攻めの「アクション」。まずはその意識を切り替えよう!
1 フィジカル・レスト
生理的休養。カラダの疲労を回復させる。運動、入浴などは過度にならないよう注意。
●睡眠
●軽い運動、ストレッチ
●食事調整(糖質制限、腹八分目など)
●入浴

2 ソーシャル・レスト
社会的休養。社会的ストレスから距離を置き、意識的に人間関係の負荷を調整する。
●一人の時間を確保する
●旅行へ行く
●気を遣わない人と過ごす
●役割(部下、上司、母etc)から少し離れる

3 メンタル・レスト
心理的休養。情報過多から離れ、脳疲労を回復。心の静けさはエイジングケアの基本。
●デフォルトモード(ぼーっとする)
●瞑想
●おしゃべり
●5分のコーヒーブレイク
●デジタルデトックス(スマホを見ない)

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MAQUIA 2026年8月号
取材・文/小田ユイコ イラスト/きくちりえ〈Softdesign〉 企画/吉田百合(MAQUIA)
公開日:
























































































