圧倒的な人気を誇った花組の男役トップスターの素顔とは? 「MAQUIA」5月号では、昨年11月に宝塚歌劇団を卒業した明日海りおさんの魅力に迫ります。

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宝塚退団後初! 最速インタビュー

新しいステージへ。
ありのままの、明日海りお

舞台に立つ彼女から放たれる唯一無二のオーラにどれほど魅了されたことか――。圧倒的な人気を誇った花組の男役トップスターから、昨年11月に宝塚歌劇団を卒業して4カ月の今の心境と、未来へとつながる思いを語っていただきました。


RIO ASUMI

静岡県出身。2003年、宝塚歌劇団に入団。2014年、花組のトップスターに就任し、5年間にわたり宝塚人気を牽引。近日公開を予定しているディズニー映画『ムーラン』のヒロインの声優に初挑戦。本格的な女優デビューに期待が集まる。


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「今度は、これを突き詰めたい!
と思うものに出会えるようアンテナを張っています。」


いろんなものを試しつつ自分を解放しています

「退団してから今まで、あっという間でした」。柔らかな笑顔と真っ直ぐな眼差しでそう語る明日海さん。マキアのインタビューが実現したのは2月初め。「こんなに長いお休みをいただくことは今までなかったのですが、とても元気にしています。この数カ月は、長年使ってきたものを整理して、いらないものを後輩に譲ったり、観たかった舞台や映画を見たり。また、トレーニングに行くなど、結構忙しくしていました。スケジュールがスカっとしていると何か予定を入れなきゃ、と思ってしまうので、寂しさや戸惑いを感じることはなかったですね。休むと怠けちゃうと思っていたからかもしれません」

じっとしていられない性分なのでしょうか?「以前からの習慣で、一日に一回は汗だくになりたいと思ってしまうんです。今は、ジャイロ、ピラティス、ヨガなど、いろんなものを試しながら、自分を解放しています。宝塚にいたときから、楽屋に入るのは一番か二番目くらいに早く。下級生の時はメイクするのに2時間くらいかかっちゃうことがあって、気に入らなかったら最初からメイクをやり直すこともあったので、いつも余裕を持って行動したい方です。睡眠時間を確保しなくては、と思いつつ、気になることがあったら、その日のうちに話し合いをしたりして、納得してから眠りたい。家でしたいこともあるし、ぼけーっとする時間も必要。コンディションがよくないと、いろんなエネルギーが縮んでしまうので、落ち込んだりしないようにコントロールするのが習慣です」


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「どの色を選んでもいい。どの色にも染まれる。今、そんな気持ちです。」


自分なりの工夫と見せ方で磨き上げた「男役」像

「下級生時代、女役をいただくことが続いたときは『私は男役として必要とされていないのかな?』と悩んだこともありました。いざ男役に戻ったとき、本当に楽しかったからこそ、自分のイメージを打ち砕きたかった。持っているものに頼らずに、内面から自分を磨き、工夫と見せ方で、自分なりの男役像を構築したいと。たとえばリーゼントを作るときも、顔の丸みがでると女っぽく見えてしまうので、髪のシルエットと輪郭がすっきりつながって見えるように工夫していました」

宝塚歌劇団は、一つの組が70〜80人で構成される大所帯。その中での切磋琢磨が、一人一人を強く美しくするという意味では、一般の会社や学校とも共通しています。「下級生のときは、上級生がすぐにアドバイスやダメ出しをしてくださり、本当に有り難かったです。上級生になると、下級生やファンの方に褒めてもらったことが自信につながったし、個性を磨くためのデータにもなりました。トップになってからは、皆を引っ張っていく立場として厳しいことを言わなくてはならない場面も増えましたが、そんなときに言えないダメな自分もまた自分だと受け入れていました。宝塚にいたときの自分もありのままの自分だったけれど、卒業した今は“ありのままの種類”が増えた感じ。人間は、環境や年齢により変化していくものだと思いますが、その変化を怖がらず、知らなかったことを学びたい。いつも行き来する道ではなく、今日は普段は通らない新しい道を通ってみよう。今、そんな気持ちです」



MAQUIA 5月号

撮影/富田眞光〈vale.〉 ヘア&メイク/平山直樹 スタイリスト/三浦真紀子 取材・文/倉田真由美


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