日中美容研究家で、国際中医薬講師でもある濱田文恵さん。「MAQUIA」2月号では、彼女がレシピに取り入れている“食養生”の考え方をご紹介。まずは食材のもつ効能をチェック。

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食材のもつ効能を考えた
「薬膳」で健やか美人に

「中国では古くから、食べ物で体を健康にするという考え方があります。これが食養生で、食品の効能を考えた料理を薬膳といいます。薬膳では食材を、体を冷やす性質(冷)、温める性質(温)、どちらでもないもの(平)に分け、冷え性なら“温”の食材を料理に使うなど体質や症状に合わせて食材を選びます。薬膳ではさらに食材を酸・苦・甘・辛・鹹の5つの味“五味”に分けます。五味はそれぞれ肝・心・脾・肺・腎の“五臓”に対応し、その臓器の機能を助ける作用があります。このように自分の不調に合った効能をもつ食材を料理に使い、肌や体や心の不調を予防・改善するのが薬膳なんです。難しく考えず、まずはお悩み別の私のレシピに、ぜひ挑戦を」

日中美容研究家
濱田文恵さん
国際中医薬膳師。LINOME代表。自身のルーツである中医学をベースに、東洋と西洋を組み合わせた「美養法」を提唱。

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中国江蘇省出身の濱田さんは普段の食事でも薬膳を取り入れるのが習慣。「おいしくてキレイになれるのが魅力!」

肌・体・心がほっこり元気に! キレイになる食養生を濱田文恵さんがレクチャー_1_1
苦い味のこと。熱を下げたり、余分な水分を排出する働きがある。五臓では「心」に対応。「心」は血を巡らせ循環させる働きや、血を造る働きがあり、「苦」の食材をとるとこの作用を高められる。食材は上記以外に、きゅうり、パセリ、酒なども。
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甘味料の甘みではなく、食材がもつ自然な甘みのこと。消化吸収機能を司り、栄養分を気や血に変える「脾」と対応。脾は美容的には引き締め効果があり、脾が弱ると肌がたるみやすくなるが、「甘」の食材を補うことで改善可能。
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辛い味のこと。発汗作用がある。五臓のうち呼吸機能や水分代謝を司る「肺」に対応。肺が弱ると肌の隅々に水分が巡らず乾燥しやすくなるので、「辛」の食材をとるのが効果的。食材は上記以外に、唐辛子やこしょう、にら、しそなども。
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塩辛い味。体を温める働きがある。硬いものを柔らかくする作用もあり、便秘に効果的。生殖器の働きを司り、精気を納める場所である「腎」に対応。腎が衰えると老化が進むが、「鹹」の食材を補うと予防に。上記以外に塩、牡蠣なども。
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酸っぱい味。引き締め作用や、汗や咳を鎮める作用がある。血や気の流れを司る「肝」に対応し、肝が弱ると血流が悪くなって青グマができたり、イライラしやすくなるので、「酸」の食材を補うのが効果的。食材は、黒酢や米酢、みかんやレモンなどの柑橘類、びわ、梨なども。
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MAQUIA2月号

撮影/sono〈bean〉 イラスト/河野悦子 取材・文/和田美穂 構成/山下弓子(MAQUIA)


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