夏の終わりは髪&頭皮のダメージが確実に蓄積。「MAQUIA」10月号では、夏老け髪のリカバー方法を専門家に教えていただきました! 

Image title

夏老け髪の解消法
肌に比べると危機意識が低いものの、髪&頭皮にも夏のダメージは確実に蓄積中。今すぐ知りたい&実行したい、美髪のリカバー方法をお答え!


教えてくれたのは…

ミルボン 開発本部 研究開発部 渡邉紘介さん
世界最高性能の放射光を扱う施設で得られた毛髪研究に基づき、髪の悩みを的確にケアする製品を開発。

ウォブクリニック中目黒 総院長 髙瀬聡子先生
美容皮膚科では、レーザー治療からインナーケアまで幅広く対応。特にシミ・くすみに強く、5000症例以上の実績が。

美容エディター 平 輝乃さん
難解なスキンケア理論もわかりやすくユニークに解説。優秀な化粧品を選び抜く、審美眼の持ち主。

美容ジャーナリスト 小田ユイコさん
肌をじっくり慈しむような、丁寧なスキンケアテクにファン多し。糖化対策やインナーケアにも明るい。

美容エディター・ジャーナリスト 安倍佐和子さん
あらゆるジャンルの美容に精通し、その知識量は業界髄一。マリンスポーツが趣味ながらシミゼロの美白肌。


Q 髪も日焼けする!?

A.YES
「髪の日焼け=タンパク質の酸化と考えられます。紫外線を浴びると髪のタンパク質を酸化させる物質が発生。髪の表面だけでなく、内部組織までダメージが及ぶことがわかってきました」(渡邉さん)


Q 頭皮が日焼けするとどうなる?

A.肌と同じく、シミが発生
「シミの元になるメラニン色素は、頭皮にも存在します。自分では気づかないことが多いのですが、特に髪の分け目にできやすいようです」(髙瀬先生)


Q 湿気や皮脂が髪に与える影響は?

A.スカルプフローラに打撃
「頭皮にも常在菌が棲んでいますが、湿度が高いと細菌が異常に増殖し、臭いや痒みが起こる可能性が。皮脂は細菌のエサになるうえ、放置すると過酸化脂質に変化して老化を進めます」(渡邉さん)

Image title

濃密な炭酸泡が密着し、pHバランスを整える。カーボネイティッド シャンプー 150g ¥3000/ミルボン(美容室専売品)


Q 1日外で遊んだら、手ぐしが通らないほど髪がガサガサ……

A.髪のキューティクルが反り上がり中
「髪表面のキューティクルが開いて逆立ち、1本1本が絡まりやすくなっている状態だと思われます。無理にとかすと余計に傷むので、シャンプーの泡をよくなじませてコーミングを」(渡邉さん)


Q 夏バテ髪に今すぐツヤが欲しい

A.熱を利用した最新ケアを!
「ドライヤーの熱を利用したアウトバスケアに注目。『ワンダーシールド』は3日間もコート効果が続き、『フラット』は扱いやすい髪に」(平さん)

Image title

(右から)髪表面にプロテクト膜を形成。サブリミック ワンダーシールド 125ml ¥3800/資生堂プロフェッショナル 髪内部から柔らかく。エッセンシャル フラット くせ・うねり ときほぐしセラム 120ml ¥1200/花王(10月19日発売)


Q 夏はカラーリングが褪色しやすいのはなぜ?

A.紫外線が、髪のメラニンや染料を分解
「本来、メラニンには紫外線を吸収する働きがありますが、強い紫外線を浴び続けると毛髪内のメラニンやヘアカラーの染料が分解され、流出してしまいます」(渡邉さん)

Image title

髪内部に定着していたヘアカラーの染料が、紫外線によって分解されることで色が抜けて、浅く白っぽい色に変色してしまう。同時に内部組織や潤いも流失するので、パサつきや傷みも目立つように。

Image title

(右から)色褪せ防止。ルネ フルトレール オカラカラー プロテクトマスク 200ml ¥4000/ピエール ファーブル デルモ・コスメティック ジャポン 髪の日焼け止め。オージュア デイライトシャワー SPF50+・PA++++ 80g ¥1200/ミルボン(美容室専売商品)


Q 髪のダメージケアに役立つインナーケアは?

A.亜鉛、鉄分、抗酸化物質
「亜鉛と鉄は薄毛対策にも◎。ビタミンCなどの抗酸化物質は紫外線ダメージケアの定番」(髙瀬先生)、「アナツバメの巣に含まれるシアル酸もツヤ髪に貢献」(小田さん)

Image title

アナツバメの巣やシロキクラゲを配合。クセがなく食べやすい。美巣エキスゼリースティック 30本 ¥13500/エムスタイルジャパン


Q 髪にUVスプレーをした日の注意点は?

A.頭皮をしっかり洗って
「髪に付着したUVスプレーは比較的、簡単に落とせますが、頭皮は洗い残しが多く、毛穴に詰まる心配が。意識的に洗浄すること」(安倍さん)


Q 夏の終わりに多い、髪のトラブルは?

A.短い浮き毛が発生
「髪の分け目に紫外線ダメージが蓄積し、髪が傷んだり切れてしまったりした結果、夏の終わりには短い毛がピンッと浮き上がるように」(渡邉さん)


Q 内臓の冷えや体調も髪に影響する?

A.数カ月後にガクンと来がち……
「髪や爪は、少し経ってから目に見えるダメージが発生します。例えばジャンクな食事を続けた数カ月後に、髪のうねりや抜け毛が増えたり」(髙瀬先生)


Q この夏、頭皮は無防備でした……。リカバー方法は?

A.保湿&ユルほぐし
「枯れた大地を耕すように、まずは頭皮用の美容液やオイルで保湿しつつ、揉み込むように頭皮をほぐします。こまめに行い、常に柔らかい状態を保つこと」(平さん)

Image title

オイルなどで潤しながら、指の腹で優しくマッサージ。頭蓋骨に張り付いた頭皮を剥がすようなイメージで、大きく動かして。

Image title

(右から)頭皮の乾燥をケア。サブリミック フェンテフォルテ ハイドロビューティスパ 125ml ¥4200/資生堂プロフェッショナル 顔にも使える上質オイル。髪の褪色も防ぐ。イットオール ナチュラル ライヴリーオイル 50ml ¥3200/ビーバイ・イー


Q 夏の終わりのダメージヘアに最適なトリートメントは?

A.油分をきちんと補えるもの
「髪の紫外線ダメージで最も顕著に現れるのは、乾燥やパサつき。保湿性の高い油性成分が入っているものを選ぶと即効性を実感できます」(渡邉さん)

Image title

(右から)日焼けや塩素で傷んだ髪に。シアバター入り。ダヴィネス SU ヘアマスク 150ml ¥3300/コンフォートジャパン 髪の潤いを保つ脂質層を補修。オージュア クエンチ ヘアトリートメント 250g ¥3800/ミルボン(美容室専売製品)



MAQUIA10月号

撮影/岩谷優一〈vale.〉(モデル) 天日恵美子 橋口恵佑(物) ヘア&メイク/yumi〈Three PEACE〉 古本和重〈&'s management〉 スタイリスト/金山礼子 加藤万紀子 モデル/辻元 舞 取材・文/摩文仁こずえ 和田美穂 構成/山下弓子(MAQUIA)


【MAQUIA10月号☆好評発売中】

MAQUIA書影

MAQUIA2024年4月22日発売号

集英社の美容雑誌「MAQUIA(マキア)」を無料で試し読みできます。6月号の特集や付録情報をチェックして、早速雑誌を購入しよう!

ネット書店での購入

share