華々しいパフォーマンスで世界中から人気を集めるK-POPガールズグループ『LE SSERAFIM(ル セラフィム)』。メンバー全員のビジュアルを手がける専属メイク・ダソム先生がMAQUIA ONLINEに降臨! ワールドツアーの真っ最中というご多忙な合間に来日し、圧巻のメイク術を披露。最近『LE SSERAFIM』のSAKURAにすることが多いという、チョンスン(清純)メイクを伝授します!

SAKURA風チョンスンメイク

ダソム先生とは?

ダソム先生

韓国の人気メイクサロン「WOOSUN(ウソン)」に所属し、LE SSERAFIMやTWICEなど数々のK-POPアイドルのビジュアルを作り上げてきた敏腕メイクアップアーティスト。記事の後半では、韓国ビューティ情報やトレンドメイクについてダソム先生のミニインタビューもお届けします。

話題のコスメ「Pyt(ピュット)」をプロデュース

Pyt

6月6日にローンチした「Pyt(ピュット)」は、ダソム先生がこれまでK-POPの現場で培ってきた技術と経験を生かしたプロデュースコスメ! 落ちにくさと可愛さを持ち合わせ、コンサートの日につけて行きたくなるようなアイテムをラインナップ。ダソム先生の仕事場である「現場(GENBA)」とファンが足を運ぶ会場の「現場(GENBA)」を掛け合わせたり、推しメンからの認知(NINCHI)など、推し活にちなんだネーミングもユニーク。

イメージはSAKURA! ダソム先生流「チョンスンメイク」のつくりかた

SAKURA風チョンスンメイク 鈴木ゆうか

ダソム先生いわく「最近は清楚なテイストにハマっている」というSAKURAのメイク。陶器のようなセミマット肌に淡いピンクをグラデーションさせ、守ってあげたくなるような「チョンスン(청순)=清純さ」を演出。さらにハイライト&グリッターのキラキラ感をポイント使いし、ステージ上で輝くアイドルらしさをプラスするのがダソム先生流!

 これがお手本! 




BASE/上質で陶器のようなセミマット肌

SAKURA風チョンスンメイク ベースメイク

チョンスンに欠かせない誠実な印象をつくるには、ベースはさらりとセミマット質感に整え、必要な部分にだけハイライトをのせてナチュラルに仕上げるのがポイント。そのためスキンケアや顔全体に使うベースアイテムでしっかりうるおいを与え、乾燥&メイク崩れ防止の下準備をしておくのが大切。眉の形まで含めてベースメイクと捉え、顔の土台をしっかり整えておこう。

使用アイテム

SAKURA風チョンスンメイク 使用アイテム

A コスノリ ホワイトニングドレストーンアップクリーム 50ml  B エスポア ビーグロー ファンデーション SPF27・PA++ 30g C エスポア ビーベルベット ファンデーション SPF22・PA++ 30g D エレガンス ラ プードル オートニュアンス Ⅰ  E アナスタシア ブロウパウダー DUO トープ F シュウ ウエムラ ハード フォーミュラ ハード ウォルナットブラウン G シュウ ウエムラ ハード フォーミュラ ハード エイコーン Hメイクアップフォーエバー アーティスト シャドウ 540/すべてダソム先生私物

1.トーンアップ系化粧下地で肌を明るく補正する

SAKURA風チョンスンメイクのやり方1

化粧水や美容液で肌を保湿した後、スキンケア効果のあるAを化粧下地に使用。うるサラ質感の白色クリームを顔全体に薄く広げ、肌をワントーン明るく補正しておく。

2.薄づきのツヤ系リキッドファンデを平筆で塗り広げる

SAKURA風チョンスンメイクのやり方2

まずは薄づきで透明感を引き出すツヤ系リキッドファンデを顔全体に。Bを手の甲に適量出して平筆にまんべんなくなじませたら、頬の中央から顔の外側に向かってやさしく塗り広げる。フェイスラインはスポンジでファンデの境目をぼかしてFIX。まぶたや小鼻のくすみはスポンジに少量のファンデをなじませて重ね塗りを。

3.セミマット質感のリキッドファンデを頬中央に重ねる

SAKURA風チョンスンメイクのやり方3

顔全体に使ったBよりもワントーン明るいカラーのCを小さい平筆に少量取り、写真の範囲にのせてスポンジでなじませる。ツヤ×セミマットによるメリハリが生まれて自然な立体感を演出! 気になるニキビ跡などもこのタイミングでカバーしておき、顔全体にDをブラシでのせてふんわりとした肌ざわりに。

4.アイブロウは全体をふわっと&眉尻をシャープに

SAKURA風チョンスンメイクのやり方4

Eの2色をブレンドして髪色に合うようにカラーを調整し、眉全体にパウダーをのせる。続いてFで眉毛が少ない部分を埋め、Gで眉尻の形をシャープに描き足す。眉頭から眉尻にかけて徐々に濃くなるようにカラーを使い分けるのが立体感を出すコツ。

5.ノーズシャドウで鼻筋をシュッと!

SAKURA風チョンスンメイクのやり方5

Hをブラシに取り、眉頭から鼻筋の上部にかけて&鼻先にU字にノーズシャドウを入れる。鼻筋全体に入れると鼻が長く見えてしまうので、あえて間を空けるのがシュッと見せるポイント! さらに鼻柱にも影を入れ、人中短縮効果を狙って。

POINT MAKE/可憐で清楚なイメージにぴったりの淡いピンクをレイヤード

SAKURA風チョンスンメイク ポイントメイク

ポイントとなるチークとリップは、白っぽいベビーピンクを濃く重ねて可愛らしさを全開に♡ またアイメイクはまつげで縦幅を意識しながらソフトマットなアイシャドウを重ねて横幅を拡張し、SAKURAのクリッとした目の形に近づけて。仕上げに大粒のグリッターを飾れば、瞳にスターの輝きを宿す目元印象が完成!

使用アイテム

SAKURA風チョンスンメイク 使用アイテム

Iピュット ニンチ アイパレット N°02(8/29発売) J M・A・C リキッドラスト 24アワー ウォータープルーフ ライナー ココバー K ピカソ アイミー 部分用つけまつげ No.33 L スタイル バイ アイアン ボリューム&カールマスカラ ブラック M エーオーユー オールデイマスカラ 01ボリューム N ディーント ブラーフィニシュシャドウパレット 701 O エスポア ブラリーチーク ディズニーエディション ロアロージー P ピュット ゲンバリップ 02 Q ピュット ゲンバリップ 05 R フラワーノーズ 胡蝶雲肩シェーディングパレット 02 S M・A・C エクストラ ディメンション スキンフィニッシュ ショーゴールド T ピュット ニンチグリッター 01 U デイジーク Vカットブレンディングシェーディング/すべてダソム先生私物 

1.上まぶたにピンクカラーをのせる

SAKURA風チョンスンメイクのやり方6

I・右上の濃いめのピンクをブラシに取り、二重幅からややオーバーするくらいの範囲にふわっと広げる。

2.リキッドアイラインでインラインを引く

SAKURA風チョンスンメイクのやり方7

目のフレーム感を強調するためにJでインラインを。パキッとコントラストをつけるために、リキッドアイライナーを使うのがポイント! コシのある平筆に液体を取り、目のキワにスタンプを押すイメージでまつげの隙間を埋めるとブレずにきれいなラインに仕上がる。

3.自まつげの隙間につけまつげを

SAKURA風チョンスンメイクのやり方8

Kをパーツごとにカットし、細かい毛束に分けておく。ピンセットを使い、上まつげの隙間に向かって装着。自まつげが生えている根本に向かって、田植えをするようにやさしく押し込んで着けるのがコツ。

4.目の横幅拡張効果を出すシャドウラインを引く

SAKURA風チョンスンメイクのやり方9

I・右下のブラウンを細筆に取り、目尻の形に沿って5mmほどはみ出すシャドウラインを。リキッドやペンシルではなく、ソフトな発色のアイシャドウでアイラインを引くことで目元の印象がやさしげに見える。これもチョンスンのポイント!

5.炙った竹串でまつげをくるん

SAKURA風チョンスンメイクのやり方10

上まつげにL、下まつげにMをたっぷり塗る。マスカラを塗ってから、竹串でまつげをカールアップ! ライターなどで竹串を炙って温め、軽く振って熱くない程度に冷ましてからまつげにやさしく押し当てる。もう1本の竹串で肌側からまつげを挟み、くるんとカールさせる。竹串が冷えたら炙る→軽く冷ます→カールさせる工程を、火傷に注意しながら繰り返す。心配な方はホットビューラーを使ってOK。
※Mのマスカラは使いやすいよう先端を曲げています

6.下まぶたメイクで中顔面短縮効果をプラス

SAKURA風チョンスンメイクのやり方11

I・左下のハイライトカラーを涙袋にのせる。その下にE・左のカラーで影ラインを引き、指でサッとぼかしてなじませて。N・下段左のブラウンを下まぶたの目尻にのせ、目幅を広げつつ若干タレ目っぽい目元をメイク!

7.ベビーピンクで目の範囲を横長に見せる

SAKURA風チョンスンメイクのやり方12

アイメイクの仕上げにI・左上のベビーピンクをブラシに取り、上下の目尻側をCカーブで繋ぐようにのせる。これによって目の範囲が横長に拡張して見えるため、SAKURA風の目元印象にグッと近づける。

8.チークを重ね塗りしてキュートな血色感を

SAKURA風チョンスンメイクのやり方13

Oをチークブラシに取り、まずは頬広めにサッとのせる。頬中央の内側にのみ丸く重ねづけし、ぽわっと可愛らしい血色感を演出。ノンパールでセミマット質感のチークを使うと、バブみを出しながらベースメイクとの一体感が生まれてGOOD。

9.リップティントグロスを重ね塗りしてぷっくり唇に!

SAKURA風チョンスンメイクのやり方14

唇の形をとりながらPを全体に塗り広げ、上下の唇を軽く擦り合わせて“んぱっ”となじませる。Qを唇の中央にのみ重ねて、じんわり色づくグラデーション発色に。このままでもツヤがあって良いけれど、さらに可愛さをアップするならキラキラのラメ入り「ピュット ゲンバリップグロス」をプラス!

10.オーラを放つハイライト&グリッターをポイント使い

SAKURA風チョンスンメイクのやり方15

まずR・左から二番目のハイライトカラーを頬内側の三角ゾーンにのせて明るくし、頬のトップを高く見せる。次にSの偏光パールピンクを目頭、鼻筋の起点、鼻先にちょこんとオン。Tの大粒グリッターを下まつげの隙間に3点ほど置き、黒目にキラッとした光が反射するように。

11.シェーディングでフェイスラインをシュッと引き締め

SAKURA風チョンスンメイクのやり方16

フェイスラインのシェーディングは、顔全体の陰影バランスを見て最後に入れると上手くいく。大きいブラシにUを取り、あご下からこめかみに向かって引き上げるようにシェーディングを入れる。

清楚な雰囲気にアイドル級のオーラを!SAKURA風チョンスンメイク

SAKURA風チョンスンメイク

透けるような陶器肌にふわっとベビーピンクの血色感が映えるチョンスンメイク。どこか儚げな清純さを感じさせながら、ぱっちりまつげとグリッターで求心力のある目元印象をキープ!

教えてダソム先生!日韓最新メイク事情ミニインタビュー

ダソム先生

Q1.韓国メイクの可愛さの秘訣は?

A.可愛らしいカラーを重ねて自然な立体感を出しています


「アイドルのコンサートメイクは、ステージ映えのためにメリハリをしっかりつけて彫り深く見せるのが主流です。そのため、使うコスメ自体の発色も濃いものが多いです。しかしデイリーのメイクでは質感も色もさまざまなものを重ねて、ナチュラルな立体感を出して可愛らしく見せるのがほとんど。カラーは今回のチョンスンメイクのメインカラーに使用した、白みのあるベビーピンクのような血色カラーがおすすめですよ」(ダソム先生、以下同)

Q2.韓国と日本のメイクアップにはどのような違いがあると思いますか?

A.日本はベーシックなトーンでナチュラルに仕上げているのが可愛いです!


「それぞれに良さがありながら、選ぶコスメに違いが出るように思えます。例えば韓国のベースメイクは明るい肌トーンが好まれ、日本ではナチュラルトーンが好まれる傾向が。アイシャドウの質感も韓国ではマットな質感が人気ですが、日本では輝きのあるシマータイプが人気のような気がします。ベージュやブラウンのようなベーシックなカラーを上手に使っているのを見て、とても可愛いと思いました! 
またリップメイクも韓国ではシーズンごとに多様なカラーが使われますが、日本では一年を通して落ち着いた色味で仕上げることが多い印象。ちなみに私は、日本のメイクではチークを強調した可愛らしいスタイルが好きですね。日本のコスメも普段から愛用していて、最近は『スナイデル ビューティー』のカラー展開がお気に入りです

ダソム先生

Q3.メイクのインスピレーションが生まれるのはどんな時ですか?

A.自分の視野を広げて、日々勉強あるのみ


「ファッションウィーク期間中にはランウェイを見たり、他のメイクアップアーティストの作品で素敵だと感じたポイントを取り入れてみたりしています。クライアントからビジュアルの指示をもらったら、そのイメージをメイクで表現するように試行錯誤していますね。でも、そのためには日頃から自分の視野を広げておくことが大切だと思っています。メイクの知識を深めるためにも、いろいろな方のメイクをたくさん見て、勉強するようにしています」

Q4.韓国でおすすめのビューティースポットを一つ教えてください!

A.聖水洞(ソンス)!


「ソンスでは多くのビューティーブランドのポップアップストアが開かれています。韓国を訪れる機会があれば、ぜひ立ち寄ってみるのも良いと思いますよ♡」

Q5.今後のメイクトレンド予想をお願いします!

A.自分の魅力を引き出すナチュラルメイク


「最近の韓国トレンドは、今年だけでもモカムースメイク、サンバーンメイク、キャットスタイルメイクなど、とても速いペースで変化しています! そのため、良い意味で今後どんなメイクがトレンドになるかは予想がつきません。私の考えでは、自分の顔の魅力を引き出すナチュラルメイクが、長く人気を保つスタイルだと思います

ダソム(다솜)

メイクアップアーティスト

ダソム(다솜)さん

韓国の人気メイクサロン「WOOSUN(ウソン)」所属。数々のK-POPアイドルのビジュアルを作り上げ、現在はLE SSERAFIMの専属メイクを担当。今年6月にはプロデュースコスメ「Pyt(ピュット)」を発売し、その人気はますます高まるばかり。

■衣装クレジット
〈鈴木さん〉トップス¥7150/ハナ コリア(ノットユアローズ) イヤカフ¥9900、イヤリング¥18700、リング(左手)
¥12100/Jouete リング(右手中指)¥62700/ヴァンドーム青山本店(ヴァンドーム青山) リング(右手小指)¥17600/ヴイエー ヴァンドーム青山 有楽町マルイ店(ヴイエー ヴァンドーム青山)
〈ダソム先生〉トップス¥8360/マーキュリーデュオ ルミネエスト新宿店(マーキュリーデュオ) チョーカー¥26400/ヴイエー ヴァンドーム青山 有楽町マルイ店(ヴイエー ヴァンドーム青山) 時計、リングは本人私物

撮影/tAiki メイク/ダソム ヘア/小松胡桃 スタイリスト/日奈子 モデル/鈴木ゆうか 取材・文/井上ハナエ 構成/佐藤 陽(MAQUIA ONLINE)

公開日:

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