時を重ねるほど美しさに深みとコクを増す、今気になって仕方ない大人美の代表、俳優の松本若菜さん。役者としての姿勢、美容に対しての向き合い方についてお聞きしました。

松本若菜 インタビュー

今、このオトナ美が気になる!

ピュアと情熱。松本若菜、上り坂ビューティ

年齢のせいにするのをやめて夢と「好き」を追い続ける

「22歳でのデビューは芸能界では遅い方。年齢にキャリアが伴っていないのを負い目に感じて、周りの目が気になった時期も。でも、役者になるために上京したのだから“年齢のせいにしない”と覚悟を決めました。ファッションやメイクもそう。年齢を言い訳に諦めず、“好き”を基準に選んで、似合わせる工夫をすればいい。“好き”に囲まれていると内側から透明感が溢れてくるような気がするから」。30歳を過ぎて、地元の友人が結婚や出産をするなか、アルバイトしながら役者の仕事を続けた。「焦りはなかったけど、思うような仕事ができない苦しさは常にありました。転機は、映画『愚行録』(2017年)の演技で、映画祭の助演女優賞を頂いたこと。自信がついて視野が広がりました。自分の演技のことばかりでなく、他になにができるんだろうと作品全体に思いを巡らせる余裕が出ましたね。諦めなければ夢は叶うなんて軽いことは言えないけど、苦しい時期も含めて必ず糧になる。いま、39歳。高校生の役がきても80歳のおばあちゃんの役がきても、思い切り演じたい」

オフは0か100か。食料を買い込んで籠る

切り替えが上手いタイプだという松本さん。「“はいカット! お疲れ様です”の瞬間から、もうオフ。疲れて眠い時は、スイッチを入れるために“おはようございまーす!”と大きな声で挨拶をして入ります」。休日の過ごし方も、0か100か。「家に籠ると決めたら前日に食料を買い込んで一歩も出ません。郵便物すら取りに行きません(笑)。家が大好きだし、猫とも一緒にいたい! 役者は、フィクションとノンフィクションの狭間で脳を騙して感情をコントロールする職業だから、少なからぬストレスがかかっているんですよね。だから、ほら家に帰ってきたよ〜って、自分に言い聞かせて、緊張を溶かしてあげるのはとても大切。いちばんのリフレッシュはお風呂。寝る時間を30分短くしてでも絶対に湯船に浸かり、じんわり汗ばむくらいまで温まります」

10年前の自分に伝えたい日焼け止めの大切さ

透き通るような美肌の松本さんだが、10年前の自分に伝えたいのは、紫外線対策の大事さだという。「日焼け止めを何度も塗り直して、日差しを浴びた時の保湿もしっかりしてと、あの頃の自分にも、読者の皆様にも伝えたいです」
最近ハマっているのは、ファンデーションブラシ。「いつものファンデーションが、薄く均一に塗れて毛穴レスな仕上がりに。肌のクオリティが上がります」 
いつでもどこでもできる美容として、心がけているのは呼吸。
「吐く量が少ないと言われたことがあり、それ以来、気がついた時に大きく深呼吸をするようにしています。呼吸は自分で自律神経を整える貴重な手段。自律神経が整うと、身も心も満たされる気がします」

松本若菜

松本若菜

1984年鳥取県生まれ。『仮面ライダー電王』でデビュー。ドラマ『夕暮れに、手をつなぐ』 『エンジェルフライト 国際霊柩送還士』、映画『みんな生きている~二つ目の誕生日~』などに出演。フォトエッセイ『松の素』(KADOKAWA)では趣味のイラストも披露!

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撮影/吉田 崇 ヘア&メイク/George スタイリスト/後藤仁子 取材・文/長田杏奈 構成/山下弓子(MAQUIA)

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