惜しみない愛を注ぎ、そして注がれる人、中島健人。愛のプロフェッショナルともいえる彼のポジティブな言動からは、自分と他者を愛するヒントが見つかるはず。マキア読者からの“愛”にまつわる質問に、ケンティー節が炸裂します!

中島健人 インタビュー

尊く、儚く、そして温かい

中島健人
愛すること 愛されること。

愛されること

Q健人君は自分のことは好きですか?
自分自身を愛するのは大切なことですか?

A 「あなたは自分のことが好きですか?」と
聞かれたら僕はきっと「好き」と答えると思います。
でも、その答えは決して一人で手に入れたものではなくて、家族や友達や応援してくれるファンの皆……周りにいる人たちに沢山の言葉をもらったから。一人で生きていたら気づくことができなかった自分の良さや魅力を周りの人が教えてくれたからなんです。昔の僕は、あまり自分のことが好きではなかった。だからこそ、小さなことで凹んだり落ち込んだり。今でもよく覚えているのが毎日、帝国劇場の舞台に立っていた頃のこと。やっぱり、公演が続くと体力的にも精神的にも少し辛いと思ってしまう瞬間がやってくるんです。自分では全力で挑んでいるつもりでも何かが追いつかない。故に、自分を責めて落ち込んでしまう日もあったりして。そんなとき、僕に力をくれたのが公演後に読むファンレターでした。
自分では「上手くいかなかった」と思っていた芝居なのに「あのときの表情が忘れられない」「色気があった」観てくれた方の手紙にはそう綴られていたりして。その言葉に「大事なのは完璧かどうかじゃないんだ」と日々、生で変化する舞台の奥深さを教えてもらったりしてね。過去に比べると、だいぶ自分を好きになれたけど、今だって自分を愛せない瞬間は多々あります。「最悪だなオレ」「何やってんの」「なんでこんな失敗するの」そう思うこともしょっちゅうですから(笑)。でも、今はそんな自分も嫌いじゃないんです。
自分を好きになるのは大切なことだと思う。でも、無理に自分を愛する必要もないと思う。自分を愛するのが正しいと信じると愛せない自分のことがどんどん嫌いになる。愛したくて自分を過大評価してしまうと失敗したとき、上手くいかなかったとき、期待通りにならない自分に失望してしまうと思う。ときに「自分を愛さなきゃ」という思いはネガティブなプレッシャーになってしまうこともあるし。逆に自分を愛せないことを認めることでポジティブになれることだってあるしね。自分を好きになれないからこそ、ふと見つけた自分の良いところを凄く好きになれたり自分に期待してないからこそ、何かが上手くできたときに心から喜べたりさ。人の愛し方がそれぞれ違っていいように自分の愛し方もまた十人十色。「絶対に自分を好きにならなきゃいけない」そんなルールは存在しないわけだし。自分らしく、自分のやり方で、自分を愛せばいいんじゃないかな。


Q
“無償の愛”をもらっていると感じるときとは?
A 例えば、「誕生日おめでとう」のメール、プレゼントに添えられた手紙、仕事後の「おつかれさま」の一言......。
 “無償の愛"と大きく考えてしまうと難しいけど純粋に僕のことを思い考えてくれる小さな優しさや愛は日々、いろんな人から受け取っている気がします。


Q 健人君は「愛されたい」と思ったとき、
どのように行動しますか?

A 贈り物の千本桜、
ホスピタリティの千本桜、
やりすぎなくらい愛を届けます(笑)。
例えば、カルボナーラを作るならパルミジャーノ・レッジャーノの削る量を増やす。思い切り濃厚な味に仕上げる。旅行に行けばお土産を10個くらい買っちゃう。男女問わず“融和の印”として贈り物を捧げるこれはもう、僕の癖のようなもので。本当に仲良くなりたい人には薔薇の花束をプレゼントすることも多いんです。ちなみに、Netflix映画『桜のような僕の恋人』で共演した松本穂香さんの誕生日にも贈り物を。桜色のノートをプレゼントしました。「これからここに沢山の素敵な思い出を綴ってください」の思いを込めて。


Q
沢山の人から愛されることって?
健人君にとってファンは
どんな存在なのか教えてください!
A 聴いてくれる人がいるから楽曲を世に送り出せる
ライブ会場に来てくれる人がいるからステージに立てる
見てくれる人がいるから映画やドラマに主演できる
受け止めてくれる人がいるから思いを届けることができる
応援してくれるファンの皆さんは「自分はここにいていいんだ」「自分はここに立っていていいんだ」そう思わせてくれる存在。

Kento Nakajima

なかじま けんと

1994年3月13日生まれ。東京都出身。アイドルグループSexy Zoneのメンバーとして人気を博し、ドラマ、映画などでは俳優として大活躍。バラエティ番組での王子様発言も度々話題に。

Netfilx映画「桜のような僕の恋人」
ベストセラー恋愛小説(集英社文庫刊)が待望の映画化。カメラマンを目指す晴人(中島健人)と、人の何十倍も早く老いていくという難病を発症してしまう美咲(松本穂香)の切なくとも温かい恋物語。Netfilxにて全世界独占配信中。

MAQUIA 6月号
取材・文/石井美輪 構成/萩原有紀(MAQUIA)

MAQUIA書影

MAQUIA2024年9月21日発売号

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