「MAQUIA」9月号では、免疫力を高める100のアイデアをご紹介。免疫システムをよい状態にするにはちょっとした心がけの継続が大事。今回は、心と体を機嫌よく保つおすすめの習慣をご紹介します。
夏疲れにもストレスにもウイルスにも負けない
肌·体·心 免疫力アップの裏技
タフな体と心を保つ生活習慣
免疫力アップの養生術
医師・医学博士
根来秀行先生
ハーバード大学医学部客員教授。内科学、抗加齢医学などを専門とし、免疫に詳しい。近著に『病まないための細胞呼吸レッスン』(集英社)。
管理栄養士
前田あきこさん
女性ライフクリニック銀座・新宿のダイエット外来にて、栄養や運動、睡眠などの生活習慣改善について指導。
ヒーリングサロン「SOMI」オーナー
生田和余さん
そのゴッドハンドと穏やかな人柄、豊富な経験と知識に、多くの美容関係者が信頼を寄せるセラピーの求道者。
睡眠コンサルタント
友野なおさん
睡眠のプロとして、メディアでの発信や講演活動、商品開発など幅広く活躍。著書は海外でも翻訳され発売中。
01
笑顔を作ってセロトニンを分泌
「ストレスで表情が硬くなっているとき、口角を上げて笑顔を作るだけでも筋肉が緩み、副交感神経のスイッチが入りやすくなります。笑うことで免疫物質が増えたり、がん細胞を攻撃するナチュラルキラー細胞が活性化するという報告も。作り笑いでもセロトニンが分泌されるので、毎日笑顔で過ごしましょう」(根来先生)
02
日記で気持ちを整理。
「今日あったいいこと」を声に出す
「ネガティブな感情が引っかかっていると無意識に体が緊張し、自律神経が不安定に。書き出して感情を整理するのがおすすめ」(生田さん)。「反省点よりよかったことにフォーカス。いいことをなるべく多く声に出してみると、思ったより満たされていることに気づけます」(友野さん)
03
朝決まった時間に起床して
体内時計をリセット
「朝起きて目に朝日が入ると、体内時計がリセットされるとともに、夜に睡眠ホルモンのメラトニンが分泌されるよう体内で設定されます。多少無理をしても決まった時間に起きることで生活リズムが整います」(根来先生)
04
起きがけの1杯は常温の水
「2〜3口飲んだら朝の支度をし、また2〜3口飲んで、とコップ1杯を間隔を空けながらゆっくり飲みましょう。コーヒーやお茶は水分にカウントしません。常温の水か炭酸水を」(前田さん)
05
アロマを取り入れる
「ラベンダーなど免疫を助ける精油は多くありますが、種類にこだわらず心地いいと感じるアロマが最適。精油は情動や本能を司る脳の領域に作用し、自律神経にも働きかけます。アロマで自分の感覚を確かめることで、体と心を整えていけます」(生田さん)
ドロップタイプはティッシュに数滴垂らして嗅ぐのが手軽。A 陰陽五行思想がベース。全5種。アロマパシィー ロールオン アロマ 10ml ¥3800/スパホリデーズ B 体と心を調和させるブレンド。体に直接塗れる。ボディー・マインド・スピリット 15ml ¥6000/SHIGETA C 気分をすっきり落ち着かせる。デ・マミエール アルティチュードオイル 10ml ¥6500/キャンドルウィック
06
部屋に花を飾る
「花を見るだけで副交感神経が優位になるという報告が。香りも体と心に働きかけます。自分のために美しいよいものを選び、自尊感情を高めることは免疫的にも有意義です」(生田さん)
07
寝る30分前には
スマホを手放す
スマホを駆使して就寝直前まで仕事をする人も少なくない。「眠る直前に仕事関係のメールを読むと、エスプレッソ2杯と同じレベルで脳が覚醒するといわれます。ブルーライトの刺激も悪影響。最低でも就寝30分前には手放して」(友野さん)
08
好きな音楽を聴く
「音楽と脳の関係やそのメカニズムは研究途中にありますが、実際にさまざまな音楽療法が世界中で行われています。メロディーラインと呼吸を組み合わせて自律神経を整えるメソッドも開発中です」(根来先生)
09
腸活を日常的に行う
外界からの異物を選りわけ、栄養を吸収する腸管は免疫の最前線。また『第二の脳』と呼ばれるほど脳と密接な関係が。「自律神経に関わるセロトニンも95%が腸で作られ、腸内細菌の助けが必須なのです。腸活は免疫力アップの基本」(根来先生)
10
1口30回以上噛む
「咀嚼の効用は実にたくさんありますが、その1つがセロトニン分泌を助けること。1口30回を目安に、一定のリズムを刻みながらよく噛んでゆっくり食べましょう。唾液腺が活性化して胃腸の負担も減らされます」(根来先生)
11
地面を感じて無心で
ウォーキング
ストレスをためやすい人は頭で考えすぎるので、体を動かしながらの瞑想をおすすめ。「足の動きと地面の感触に集中し、何も考えずに無心で歩くのです。雑念が浮かんでも焦らず、足裏にそっと意識を戻すのがコツ。5分以上行うと脳がリラックス状態に」(根来先生)
12
肌ざわりのよい
タオルや下着、化粧品を使う
「なめらかなもの、もふもふしたものに触れると愛情ホルモンと呼ばれるオキシトシンが分泌。オキシトシンはストレス抵抗力を高めてくれます」(生田さん)。肌に触れるものを心地いいものに変えることは、QOL的にも免疫的にも◎。
13
好きなメイクを楽しむ
ポーラの研究によると、メイクをすることで唾液中の免疫物質の量がアップ。ポイントは、好きなメイク、気に入るメイクをすること。秋新色の季節、在宅ワークで誰にも会わないときも、自分のためにメイクアップ!
参考/「化粧品の精神神経免疫学的ベネフィットに関する研究」ポーラ化成工業 横浜研究所肌科学研究室 菅 千帆子、木村知史
MAQUIA 9月号
撮影/熊谷勇樹(モデル) Kevin Chan(物) ヘア&メイク/北原 果〈KiKi inc.〉 スタイリスト/黒崎 彩〈Linx〉 モデル/鈴木えみ(マキアミューズ) イラスト/Uca こさかいずみ 構成・文/小田ユイコ 柏谷麻夕子 関本陽子 企画/髙橋美智子(MAQUIA)
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