年齢を重ねてボディのゆるみが気になるけれど、運動は苦手……という人のために、本当に手軽にできるエクササイズをご紹介。教えてくれたのは、ピラティス×バレエ×ストレッチの独自エクササイズ「エレコア」を考案したパーソナルトレーナー・SAKIさん。自宅で、道具なしですぐできる「これだけは」のちょこっとエクササイズ、ぜひお試しあれ。

- 同じ生活なのに太っていく! 40歳オーバーの体で何が起きてるの?
- 40代・50代におすすめのエクササイズ方法や注意すべきことは?
- 40代・50代のための痩せたいパーツ別エクササイズ
- 背中痩せエクササイズ
- 二の腕痩せエクササイズ
- 下腹部痩せエクササイズ
- お尻&太もも痩せエクササイズ

バレエやピラティス、トレーニング経験をもとに、エレガントで芯(コア)のある体をつくる独自のメソッド「エレコア」を提供。自身のバレエやトレーニング経験をもとにしたオリジナルメソッドが好評で2018年にパーソナルトレーニングスタジオ「Prima」をオープン。2024年に著書『やせる背骨しぼり』(サンマーク出版)を出版。
同じ生活なのに太っていく! 40歳オーバーの体で何が起きてるの?
30代後半から筋肉が激減。疲れるから動かない負のループに
食事内容は変わらないのに、なぜか太っていく……。そんな40代・50代の悲しい声に応えてくれたのは、自身も出産経験があり体型の戻しにくさを痛感しているというSAKIさん。
「筋肉量のピークは20代で、そこから減少し始めます。ただ、30代後半からは筋肉が衰えるスピードが加速し、放っておくとどんどん代謝が下がるんです。筋肉の支えが弱くなるから姿勢が悪くなるし、疲れやすいからさらに動くのが面倒になる、と悪循環に陥ります。その状態を放っておくと、体が硬くなって可動域が狭くなり、さらに消費カロリーが減ってしまうのです」(SAKIさん・以下同)
ここに、ホルモンバランスの変化やそれによる自律神経の乱れも加わるから、痩せにくさはさらに加速。20代・30代はちょっと食事に気をつければ落ちていた体重も、多少頑張ったくらいではビクともしなくなってしまいます。
40代・50代におすすめのエクササイズ方法や注意すべきことは?
まずは大きな筋肉から! 取り入れるタイミングを決めて継続
「痩せないループにハマってしまった40代・50代は、まずは体幹部の筋肉を動かしましょう。背骨の周りの筋肉を刺激すれば、姿勢を保つのに大切な筋肉がキープできるから体型が同じだとしてもすっきり若々しい印象に。特に、背中には広背筋など大きな筋肉がついているので、しっかり使うことができれば代謝が上がります。もし肩や腰などに痛みがある場合は無理をせず、痛くない範囲でゆるやかに動かす程度でOK」。
この時に気をつけるのは、しっかり深く呼吸をすること。頑張ってエクササイズしようと思うと息を止めてしまいがちだけれど、深呼吸をして行うと体がぽかぽかに温まるし、硬くなった筋肉もしなやかに。
「ちょこっとの時間でいいので、毎日行うのもポイント。自分にとっていつが習慣化しやすいか考えて、そのタイミングで行うと決めてしまうとラクです。朝すぐに行う気持ちよさが好き!とか、寝る前に行うとリラックスしてぐっすり眠れるなど、嬉しいタイミングを見つけてください」
40代・50代のための痩せたいパーツ別エクササイズ
背中痩せエクササイズ
広背筋や僧帽筋、菱形筋など姿勢を支える重要筋肉にアプローチできるのがこのエクササイズ。燃焼度が高く、深く呼吸しながら行えば気持ちまですっきり!

⒈ 両足を骨盤幅に開いて座る。両腕の手のひらを内側に向けて後ろに伸ばし、上半身をななめ前に倒す。この時に背中を丸めず、背中から頭まではすらりとまっすぐをキープすること。

⒉ 両手のひらを合わせるように近づける。この時に、両方の手のひらがつかなくてもOKなのでできる範囲で行うこと。パタパタと羽ばたくように15回×2セット行う。
二の腕痩せエクササイズ
半袖やノースリーブを着た時、自分の二の腕にぎょっとした経験は多くの大人世代がもっているはず。脂肪燃焼もさることながら、可動域が広がって“すらり印象”になるエクササイズはこちら!

⒈ 両足を骨盤幅に開いて座る。軽く肘を曲げ、両手を頭の上で重ねる。手のひらは天井に向け、肩が上がらないように注意すること。立った状態や膝立ちで行ってもOK。

⒉ 深く呼吸をしながら、羽ばたくように両手を体の横へとおろしていく。

⒊ 肩の高さまで腕をおろし、肘を伸ばす。肘を伸ばし切る時に手のひらを天井に向けると、腕のひねりも加わり二の腕にしっかり効かせられる。1~3を15回×2セット行う。
下腹部痩せエクササイズ
可動域が狭まってプヨプヨしてしまっているお腹に効かせるエクササイズ。一見シンプルな動きだけれど、下腹部が引き締まり、反り腰や猫背にも効果があるというから嬉しい!

⒈ 両足を骨盤幅に開いて座る。両手を頭上にまっすぐ上げて組み、たっぷり息を吸う。立った状態や膝立ちで行ってもOK。

⒉ 息を吐きながら、おへそをのぞきこむように丸くなる。腕につられるようにして、しっかり背中を丸くするのがポイント。おへそを背中に近づけるようイメージすると下腹部にきちんとアプローチできる。

⒊ 腕が床と平行になるところまで下がったら、息を吸いながらゆっくり上がる。1~3を15回×2セット行う。
これはNG!

腕を上げた時に、肩まで上がってしまうのはNG。肩の力ではなく、あくまでもお腹と背中という体幹部の筋肉を使うのが大切!
これもNG!

この動きは、しっかり丸くなるほうが効果がUP。視線は前ではなく、おへそをのぞきこむようにするのがポイント。
お尻&太もも痩せエクササイズ
お尻から太ももにかけては大臀筋やハムストリングなどの大きな筋肉があるから、燃焼効果大。負荷は高めだけれど短時間で鍛えられ、筋肉がついてくれば歩くのが億劫でなくなるはず。

⒈ 横向きに寝て、下側の手は頭の延長にまっすぐ伸ばす。深く息を吐きながら股関節とひざをそれぞれ90度に曲げ、かかとはつけたまま上の膝をパカッと開く。

⒉ 膝の位置はそのまま、上の脚を突き出すように伸ばす。この時肩や腕には力を入れず、背中におへそを近づけるようイメージすること。お腹に力が入ってダイエット効果がUPするし、反り腰も予防できる。

⒊ 息を吸いながら、伸ばした脚をもとの1の位置へ戻す。

⒋ 息を吸いながら上の脚を下の脚に重ねる。1~4を10回×2セット行う。
撮影/坂本よう子 ヘア&メイク/森谷日世里〈ROBBY〉 モデル/noa(マキアインフルエンサー) 取材・文/ 高見沢さとこ 企画・構成/有住美慧(MAQUIA)
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