自分に当てはまる症状はない?「MAQUIA」12月号では、30歳前後から増えるという婦人科系の病気をドクターが詳細に解説します。
うまく付き合えば不調がおさまる!
キレイになる! 女性ホルモン100問100答
生理周期にともなって定期的にやってくるカラダの不調。いつものことだと思っていたら病気のサインのことも……。何十年も続くことだからこそ、正しい知識を身につけよう。
教えてくれたのは…
産婦人科医
遠見才希子先生
対馬ルリ子 女性ライフクリニック新宿にて診察。その一方で子どもの性教育にも力を入れ、積極的に講演活動を行っている。
産婦人科医
池下育子先生
いけした女性クリニック銀座院長。患者の8割が働く女性。婦人科系のほか、メンタルなど女性の悩み全般をサポートする。
クリニック&病気編
何となくハードルが高い婦人科。一旦、扉を開けば、身近で心強い存在に。
Q 妊娠・出産しないと婦人科系の
病気のリスクは高くなるの?
A 高くなる場合も
「女性ホルモンが毎月アップダウンし、月経を繰り返すことで子宮筋腫や子宮内膜症などになりやすくなったり、進行しやすくなります。また毎月の排卵で卵巣も疲弊しますが、低用量ピルで卵巣を休めたり、ホルモンの安定をはかることができます」(池下先生)
Q 婦人科系の病気は遺伝するの?
A しません
「基本的には遺伝しませんが食生活や生活様式が似ているので体質が似て、同じ病気になることも。ただし、女性に多い乳がんだけは遺伝します」(池下先生)
Q 乳がん検査も婦人科でできる?
A 乳腺科の医師のいる病院へ
「視触診だけではなく、マンモグラフィーやエコーによる画像検査が必要。その専門知識が必要とされるので乳腺科など専門医のいる病院での検査がおすすめです」(遠見先生)
《女性が受けたいがん検診》
乳がん検診
40代以上に多いがんで20〜30代は必須ではない。乳首からの出血、しこりなど気になることがあれば年齢に関係なく検査を。
子宮頸がん検診
性経験があるなら1年に一度、必ず検査を。腟鏡を通して綿棒で子宮頸部をこすり、分泌物や細胞を採取して顕微鏡で調べる。
Q セックスの経験がないので
婦人科検診が怖い
A 膣からではなく、
お腹の表面からでも対応可
「お腹の表面のほか、肛門からのエコーでも子宮や卵巣を見ることができます。性経験がなくても月経の異常やカラダの不調など気になることがあれば受診を」(遠見先生)
Q 予定はなくても、将来妊娠や出産に
備えてやっておいたほうがいいことは?
A 年1回の婦人科検診
「20代後半で初めて検診を受けた人の中に、チョコレート嚢胞や子宮筋腫で手術が必要なケースが多々あります。妊娠したい時に初めて病気が発覚すると、その治療に時間を取られることが多いので検診は必須です」(池下先生)
Q 卵子って凍結しておいておけるの?
A できます
「以前は子どもを望むのに病気で卵巣を取らなければいけない場合などに利用されていました。しかし、今は健康な人が将来のために凍結するケースも。対応施設は限られており、費用面、倫理面などの問題もあります」(池下先生)
Q 卵子も年齢とともに老化するの?
A します
「卵子の数も年齢とともに減っていきます。生殖に関わるホルモンを見るAMH検査という血液検査がありますが、卵子の残存数の目安を見るもので、質などがわかるものではありません」(遠見先生)
MAQUIA12月号
撮影/天日恵美子 ヘア&メイク/甲斐美穂〈ROI〉 スタイリスト/福永いずみ モデル/里海 イラスト/きくちりえ〈Softdesign〉 取材・文/中木純〈デジタルライツ〉 国分美由紀 構成/木下理恵(MAQUIA)
【MAQUIA12月号☆好評発売中】