「MAQUIA」11月号掲載中の『今最高の化粧水100図鑑』より、日本の化粧水の利点や歴史をご紹介します。

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We love 化粧水♡

ニッポンの化粧水がスゴイ理由

どこの国よりも、化粧水愛が止まらない私たち日本人女性。それはいったいなぜなのか?日本に「水の美容」文化が根づいた背景や、日本で人気の多様な化粧水の利点を、まずあらためておさらい!


伺ったのは…

資生堂 客員研究員

石田かおりさん

被服環境学博士。駒沢女子大学准教授。美容の背景にある美意識の「なぜ」を哲学から追求。


ランコム マーケティングプロダクト マネージャー

松岡采子さん

UVエクスペールやブラン エクスペールをはじめ、スキンケアのマーケティングを担当。


化粧水は日本独自の美容文化?

清らかな水に恵まれた
日本ならではの「水の美容」

化粧水の使用率が約9割に達するほど、化粧水好きな日本人女性。「河川の流れが速いため、水が澄んでいる日本。日本人にとって水は穢れを流すイメージで、『美』とも結びつきやすい。降水量も多く、水の恵みを享受してきた歴史があるから、水の美容を好むといえます」(石田さん)


「油の美容」が主流のヨーロッパ。
理由は気候と水質にある

「ヨーロッパの水質は、ミネラル分が多く含まれる硬水。肌を乾燥させるもの、というイメージがあり、美容に水の使用を避ける傾向があります。年間を通じて大気も乾燥しているので、保湿ケアにはクリームなどの『油の美容』が主流。化粧水はトナータイプが一般的です」(松岡さん)


キメ細かな美肌を育むために、
化粧水にしかできないこと

「肌の角層細胞を包む外壁で、バリア機能の要となるCEが成熟していれば、肌内部に水分をキープし、潤いや柔軟性が保てます。化粧水の役割はCEの成熟を促し、天然保湿成分NMF産生のための最適な保水環境を整えること。そして次に使うアイテムの浸透を助けること。水は水でも、肌のための特別な水なのです」(資生堂PR清水沙耶花さん)


日本女性の肌を見つめた
外資系ブランドの化粧水開発

外資系ブランドからも、数多くの名品化粧水が誕生。「ランコムは外資系ブランドの中でも、いち早く日本に研究所を設立し、アジア人の肌を研究。日本女性の美容意識の高さは本社も理解しており、そのニーズや好みに合うよう、世界有数の研究開発力を誇るラボと、日本市場を熟知した製品担当が連携して処方を開発しています」(松岡さん)

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日本の伝統が息づく化粧水

01 資生堂 オイデルミン 200ml ¥500

明治30(1897)年、化粧品事業に進出した資生堂が発表。西洋薬学に基づく科学的な処方の「皮膚を艶美滑沢ならしむる」化粧水。「資生堂の赤い水」として親しまれ、その後処方の改善がなされながら、今も愛用されている超ロングセラーに。さっぱりとした使用感のふきとり用化粧水。


ヨーロッパ発・日本の肌を見つめた化粧水

02 ランコム ヴィジョネア Cx ローション 200ml ¥7000

植物の、自らを守り修復する力に着目して、2011年に誕生したヴィジョネアは、先鋭分子 [LR2412] が話題に。その後進化を遂げ、ヒアルロン酸を生み出す力を高めて、毛穴の目立たないつるんとした肌に導く。みずみずしくもまろやかなテクスチャー、リッチな潤い感が日本人女性好み。


《《【次のページをチェック!】化粧水の歴史や役割を知るQ&Aはこちら! 》》

化粧水の歴史や役割を紐解くQ&A

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Q1 日本の化粧水の歴史はいつ頃から始まったの?

A. 江戸時代には、すでに大ヒット化粧水が存在したらしい

本格的に化粧水が使われるようになったのは、素肌美に対する意識が芽生えた江戸時代。もっとも一般的だったのは、肌の色を白くする効果もあり「美人水」とも呼ばれたヘチマ水だった。

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ヘチマコロンの誕生は大正時代。アミノ酸やビタミンC、酵素などを豊富に含む植物コスメの「元祖」は、みずみずしくなめらかな肌に整える化粧水として、今も人気。

ヘチマコロン ヘチマコロンの化粧水 230ml ¥900


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高級化粧品ラインとして、1932年に誕生したドルックス。ロングセラーの化粧水は、穏やかな感触で肌に潤いを与え、しなやかな肌に

資生堂 ドルックスオードルックス(ノーマル)N 150ml ¥600


Q2 ヨーロッパの温泉水はなぜ肌にいいの?何をしてくれるの?

A. 悩みを抱えた肌を、本来の健康な状態に整えます

ミネラル豊富な複雑な地層に浸透した雨水が、やがて温泉水として湧きあがり、その治癒力により、皮膚疾患など肌トラブルを改善する施設でも活用されるように。そんな水をピュアなままボトリングしたアイテムは、肌本来の機能を健やかに整え、敏感な肌の救世主に。

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フランス中西部の特別な地層から、1700年かけてにじみ出た水は、肌への有用性で研究が進んでいるセレンを含み、肌をやわらげバリア機能をサポート。

ラ ロッシュ ポゼ ターマルウォーター 150g ¥2200

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アベンヌ温泉水はミネラルのほか、強くなめらかなツヤ肌に導くペプチドやアミノ酸、糖類も豊富という新たな発見が。

ピエールファーブルジャポン アベンヌウオーター 150g ¥1500(編集部調べ)


Q3 植物由来の化粧水は、肌へのやさしさが魅力?

A. 溶け込んでいるのは、やさしいだけじゃない植物のパワー

厳しい環境下に生育する植物には、その地で生き抜くための力が秘められている。植物由来のコスメは、まさにそんな植物の生命力をいただくようなもの。

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精油を抽出する際にできる蒸留水をベースに、ダマスクバラ花水とダマスクバラ花油、大豆由来のヒアルロン酸など、エイジングケア成分を配合。肌が潤いを巡らせる力もアップ。

メルヴィータジャポン メルヴィータ フラワーブーケフェーストナーローズ 100ml ¥2200

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古来、薬としても用いられてきたマシュマロー。強い日差しにも負けずに咲く、この植物の水分を溜め込む力を生かし、多彩な植物エキスとのブレンドで、潤いを逃さない肌に導く化粧水。

ジュリーク・ジャパン ジュリークハイドレーティングウォーターエッセンス 150ml ¥6900


Q4 そもそも化粧水の役割は、肌に水分を与えるだけ?

A. 最新テクノロジーを搭載した化粧水には、さまざまな可能性が!

テクノロジーの目覚ましい進化により、本来水とはなじまない成分や、化粧水としての使用感を損なうような成分も、配合できるように。もはや「潤す」だけではない、美容液並みの高機能化粧水が、次々と誕生している! 再生医療研究から生まれた、ステムサイエンスシリーズの化粧水もそんなひとつ。線維芽細胞と同じようにコラーゲンを生み出すという、脂肪幹細胞を真皮に遊走させ、増殖させる画期的な成分「ステムSコンプレックス」を配合。肌に瞬時に浸透して、ハリと潤いにあふれた上向きの肌に導く。

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ロート製薬 エピステーム ステムサイエンスローション 150ml ¥15000


MAQUIA11月号

撮影/五十嵐 真(物) 押尾健太郎(モデル) ヘア&メイク/榛沢麻衣(モデル) スタイリスト/西野メンコ モデル/泉 里香 取材・文/巽 香 関本陽子 構成/髙橋美智子(MAQUIA)


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MAQUIA書影

MAQUIA2024年11月21日発売号

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