“食”で疲れにくいからだを作るためのポイントを、疲労のスペシャリストが解説。朝&昼の食事を意識すると、抗疲労効果がアップ!

疲れにくいからだを作る食事のキーワード。栄養ドリンクに疲労回復効果はほぼなし!_1

老け印象を寄せ付けない!
疲れにくいからだを作る生活

教えてくださったのは…
梶本修身先生

東京疲労・睡眠クリニック院長

梶本修身先生

医学博士。『「疲れないからだ」になれる本』(三笠書房)など著書多数。疲労回復専門医としての分かりやすい医学解説にも定評あり。

食事を整える

【STEP2】
毎日、コツコツ摂って疲労ケア
<食事>を整える

Q 疲れにくい食事の摂り方って?

A 抗酸化効果のある食材を意識し、朝と昼はしっかり食べる!


「活性酸素に負けないためには抗酸化食材が必須。特に『イミダペプチド』『クエン酸』『コエンザイムQ10』は、抗疲労効果が認められています。また、炭水化物も自律神経を調整するセロトニン合成に欠かせない食材。残念ながら、スタミナ料理や栄養ドリンクに疲労回復効果はほぼありません」

\疲れにくいからだを作る/
食事のキーワード

朝食

起床後1時間以内に朝食を摂ると、自律神経のバランスが整いやすくなるのだそう。逆に、空腹のままだと交感神経が昂ってしまうので、食欲がない人も白湯や豆乳などを摂って。朝に抗疲労効果のある食材を積極的に食べておくことで、効率よく疲労を抑制・軽減!

ゆっくり噛む

消化活動を司るのは副交感神経なので、時間に追われた早食い、スマホやゲーム片手の“ながら食べ”はNG。「噛むという動作は、自律神経を安定させる神経伝達物質セロトニンの分泌を促す他、消化酵素も分泌されやすくなり胃への負担がかかりにくくなります」

コエンザイムQ10

イミダペプチドやクエン酸ほどではないものの、美容成分で知られるコエンザイムQ10にも抗酸化作用あり。さらに、体内のすべての細胞内でエネルギーを作り出す「補酵素」の役割を持っているので、クエン酸回路の働きをサポートするという点からもおすすめ。

クエン酸

柑橘類や黒酢、梅干しなどに豊富に含まれ、疲労回復効果があることで知られる。体内の「クエン酸回路」と呼ばれるエネルギー生産工場の動きを短時間で活発化させる働きがあり、細胞にかかる負担を軽減できる。イミダペプチドと一緒に摂るとより高い効果を発揮する。

イミダペプチド

抗酸化力を長時間発揮する成分で、鶏むね肉やカツオ、豚ロースなどに含まれる。疲れを感じる前の朝〜昼までに摂取しておくのがおすすめで、2週間程度、毎日摂取すると効果を実感しやすい。機能性表示食品のドリンクやサプリもあり。1日の理想摂取量は200mg。

こんな食材がオススメ

色の濃さが抗酸化成分の証!

緑黄色野菜

緑黄色野菜
抗酸化物質はほとんどの野菜に含まれるが、中でもニンジン、ブロッコリー、ほうれん草、かぼちゃ、トマト、ピーマンといった色の濃い緑黄色野菜や果物は特におすすめ。

ストックしておきたい食材

梅干し

梅干し
すっぱいものの代表といえば梅干し。クエン酸は一度に大量摂取するより、日頃から少しずつ摂ることで日々の疲れを軽くする予防ケアになるそう。目安は1日2個程度。

サラダチキンも手軽でおすすめ

鶏むね肉

鶏むね肉
イミダペプチドは、動物の最もよく動く=疲れやすい部分に多く、鳥の場合は羽の付け根にあたるむね肉に多い。1日の摂取量から考えると、100gを摂取するのが理想的。

美容にも嬉しい成分が摂れる♡

青魚

青魚
イワシ、サバ、カツオなどの青魚は、中性脂肪値やコレステロール値を改善するEPA、DHAなど良質の必須脂肪酸に加えて美容&抗疲労成分であるコエンザイムQ10も豊富。

定番の調味料としてフル活用

 酢


梅干しが苦手な人は、お酢や黒酢でクエン酸をチャージ。イミダペプチドと一緒に摂ると抗疲労効果が高まるので、調味料として積極的に活用を。摂取量の目安は1日に大さじ1杯程度。

MAQUIA6月号
イラスト/二階堂ちはる 取材・文/国分美由紀 企画・構成/横山由佳(MAQUIA)

最終更新日:

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