人気コスメやブランドのヒットの理由を編集長が根掘り葉掘りする連載、「最新美容の裏側『ここだけの話』」。今回は、エスト ジェノリュクス クリームを深掘りします。します。

第25回 最新美容の裏側「ここだけの話」
入社以来12年non-no編集部に在籍し、2013年よりMAQUIA編集部に。「美のQOLが上がる」MAQUIAを読者に届けるべく奔走中。

花王スキンビューティ第1研究所
内田崇志さん
2002年入社。以来20年間、数々の製剤開発および皮膚科学研究に従事。スキンケア開発・経皮吸収のプロフェッショナルとして、肌の根幹技術に関する研究開発に力を入れている。
今月のPICKUP
エスト ジェノリュクス クリーム
花王の皮脂RNA研究×ファインファイバー技術搭載のクリームが誕生!
同じお手入れをしていても、美しさの現れ方には個人差がある——。その理由を、花王は独自の「皮脂RNA研究」で解き明かしてきました。そして今回、その研究データをベースに、肌の上に膜を作る「ファインファイバー技術」を応用したクリームがエストから誕生します。
これまでのスキンケアの概念にない、「ファイバーを肌に塗る」とはどういうことなのか? 開発をリードした内田さんに、じっくりお話を伺いました。
エスト ジェノリュクス クリーム

50g ¥14300
最先端技術を搭載し、塗るだけで肌上にまるで皮膚のような見えない膜を形成。美容成分をしっかりと肌へ補給するエイジングケアクリーム。肌の深層までアプローチし、潤いに満ちたなめらかなハリ肌へ導く。
【ここがすごい1】花王最先端の「皮脂RNA研究」に着目した新アプローチ
「エストは2024年から、肌解析をもとに個々に合わせた美容プログラムを提案する『エスト スキンアスリートジム』を展開しています。そこで気づいたのが、同じお手入れでも美しさの現れ方には個人差があること。それを突き詰めた結果、肌状態の環境を整える重要性に行き着きました」(内田さん・以下同)
この謎を解く鍵になったのが「皮脂RNAモニタリング技術®」。
「設計図であるDNAから必要な情報を転写し実行するのがRNA。環境で変化するため、その発現パターンが今の肌状態を左右します。そこで約1万種類のRNAを解析し、年齢印象の高い人と低い人で発現が異なる164のRNAを特定。
肌全体で働く、防御システムに関わる『生体防御』、皮膚が作られるためのやり取りを担う『皮膚形成』、潤いや恒常性を守る『バリア機能』、細胞内で働く、必要なタンパク質を正しく作る『スプライシング』、そのスイッチを入れる『リン酸化』の5つの“抗老化RNA群”に分類しました」
環境が整うと、5つのRNA群がまるごと働くようになるそう!
5つの抗老化RNA群※

※見た目年齢および肌状態との関連が認められたRNA群
【ここがすごい2】肌の上にバリア膜を作る⁉ まるで"第2の皮膚"な「膜」の秘密
角層の潤いを保つため応用されたのが、2018年に花王が開発した「ファインファイバー技術」。
「当初は専用機器で極細繊維を肌に直接吹きつけ膜を形成していました。この技術をクリームに配合できる形へと発展させるため『解砕型マイクロファイバー』を開発。旭化成との技術融合で生まれた植物由来の微細繊維で、綿実油を作る際の副産物が原料。生分解性が高く、環境にも配慮された素材です」
直径1μmの繊維を30μm程度の長さに解砕したもので、油剤と組み合わせることで、塗るだけで肌の上に自らネットワークを作って膜化するそう!
「水分閉塞性は維持しつつ、不要な水分は透過し、摩擦にも強い。塗布から6時間後も均一な膜が持続します」
とはいえ、繊維をクリームに入れるのは至難の業ですよね?
「繊維同士が集まって“よれ”になり、ポロポロしてしまうのが最大の課題でした。配合バランスを見極め、ようやくなめらかに肌へ塗布できるクリームになりました」

写真の左上から、1 綿花、2 種子、3 高純度セルロース原料となるコットンリンター、左下から、4 ベンベルグの繊維、5 解砕型マイクロファイバー。
綿実油の副産物を原料に、旭化成の紡糸技術で平均繊維径1μmのセルロース繊維を実現。それを30μmの長さにコントロールし、製剤中では安定分散、塗布後にネットワークを形成する技術を開発。
【ここがすごい3】まるで肌の「弱点」が改善されるよう! 一番「いいところ」を引き出すクリーム
この塗膜形成技術により美容成分がしっかりと届けられるのもこのクリームのもう1つの実力。
「気になる部分は人それぞれですが、肌のベースを底上げしてくれるのが最大の特徴です。そのため、モニターさんからは気になっていた肌不調が早い段階からよくなるという声を多くいただきました」
その美容成分も抜かりはなし。「ユーカリ葉エキスやアスナロ枝エキスに加え、ゲットウ葉エキス、ローヤルゼリーエキス、ショウガ根エキスなど厳選された美容成分を組み合わせた『ジェノリュクサー』を配合しました」
さらに注目なのは、そのテクスチャー。手に取った瞬間はコクがあるのに、伸ばすとなめらかで軽い。ここに繊維が入っているなんてとても思えません!
「マイクロファイバーは肌あたりがさらっとするので、クリームとして大切な働きをするオイル成分をかなり配合してもベタつきを感じさせません」
ベタついたり、ポロポロすることがなく、日に日に肌状態が整っていく感じがあります。

コクがありながらもベタつかずにピタッと肌に密着。繊維をいっさい感じさせないなめらかなテクスチャーで使いやすい。

角層の潤い環境をサポートする美容成分「ジェノリュクサー」。表皮代謝正常化、微弱炎症抑制、コラーゲン産生促進、ヒアルロン酸産生促進、エラスチン分解抑制を目指す。
【取材を終えて】"塗る繊維"の発想にとにかく驚きました

皮脂のRNAから、生きている肌の今がわかるなんて本当に驚き! しかもその知見を“塗る繊維”という発想でクリームに落とし込んでしまう花王の底力たるや。朝に使うと、その日一日の肌の心強さが、まるで違うんです。
MAQUIA 2026年10月号
撮影/土佐麻理子 取材・文/藤井優美〈dis-moi〉 構成/木下理恵(MAQUIA) 資料提供/花王





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