ワンホンメイクの中でも注目が集まっている「白湯メイク」。儚げなのに盛れると話題のメイクのポイントを、メイクアップアーティストのギュテさんに教えてもらいました。そのテクニックのスゴさを中国コスメの沼にどっぷりハマっているマキアエディター・奈良がモデルとして体感！
衣装すべてスタイリスト私物
マキアエディター
入社４年目を迎えた若手エディター。生粋のメイク好きで、アーティストへの取材やSNSからニッチな情報をキャッチアップするのが得意。最近はワンホンメイクに夢中で、中国コスメをネットで探してはポチっている。ギュテさんの投稿や配信も欠かさずチェックしているため、今回の企画はかなり前のめりに参加。
白湯メイクって何？
白湯メイクとは、その名の通り色味を感じさせない透明感のあるメイクのこと。「僕が持つ白湯メイクのイメージは、『病弱な令嬢』。わざと少し顔色を悪く見せるんだけど、肌全体を青くしてしまうと本当に具合が悪く見えてしまうので、ハイライトを仕込みつつ目周りを中心に影を作るのがポイント。リップに血色と艶を与えることで、令嬢感のある上品さと肌の透明感を演出します。メイクをシンプルな仕上がりにしているので、顔周りに大きめのアクセを合わせると華やかさがプラスできますよ」（ギュテさん）
白湯メイクの作り方
（ギュテさん）衣装全て本人私物 （奈良）衣装全てスタイリスト私物
すっぴんからスタート！
下地にハイライトを仕込んで立体感と透明感を演出
A肌に潤いを与えつつ、色斑や凹凸をカバー。光を美しく反射し、肌の立体感をキワ立てる。アンリミテッド ブロック：ブースター スミレモーヴ SPF50+・PA+++ 30ml ￥5280／シュウ ウエムラ Bヌーディでありながら肌のアラはパーフェクトにカバー。パリュール ゴールド スキン フルイド マット SPF15・PA+++ 全10色 各￥13200／ゲラン C繊細なパールと血色感のあるピンクでやわらかな肌印象に。フェイスパウダー 80 ￥5500／コスメデコルテ
奈良「白湯メイク、自分でも挑戦してみたことがあるのですが、ただの血色の悪い人になってしまって…」ギュテ「それは多分引き算しすぎだから。白湯メイクといえど、最低限の生命感は欲しいから、ラベンダーカラーの下地Aを額や頬骨部分、鼻筋、顎に仕込んで立体感を作り、肌自体のハリ感をさりげなく主張させるのがポイント」奈良「確かに。マットで平面的に仕上げるよりも生命感が出ますね」ギュテ「その上にマットなファンデーションBを薄めに重ね、ラメ入りのフェイスパウダーで仕上げれば儚げだけど繊細で品のある肌に仕上がります。目元は影感を残したいので、あえて下まぶたは避けて」
下がり眉で儚い雰囲気を纏わせる
D黒髪にマッチするグレイッシュカラーをチョイス。エクセル パウダー＆ペンシル アイブロウEX PD05 ￥1595／常盤薬品工業
ギュテ「白湯メイクは眉も重要」奈良「薄くするんですか？」ギュテ「薄くするのではなく、ちょっとだけ下げるように並行気味に描いて、少し気弱な雰囲気にするんです。眉がかっちりしているとメイク感が出て表情が強く見えるので、眉は隙間を埋めつつ眉山を緩やかにする程度でおさめてみて」
目元は影色だけで若干のくすみ感をプラス
E涙や皮脂にもにじみにくいウォータープルーフ処方。シピシピ ポイントコンシーラー ライトベージュ ￥1100／Clue Fソフトマット質感がベースメイクとなじむ。ウォンジョンヨ W デイリームードアップパレット 01 ￥2420／Rainmakers G細筆で狙ったところにのせられる。シピシピ グリッターイルミネーションライナー R 05 ￥1320／Clue H透け感グレーで繊細なまつ毛が完成。ウォンジョンヨ ヌードアイラッシュ 03 ￥1430／Rainmakers Iどんなに短いまつ毛もしっかりキャッチ。デジャヴュ ラッシュアップE ブラック ￥1320／イミュ Jどんなラインも自在に描ける楕円芯。デジャヴュ ラスティンファインE クリームペンシル ダークブラウン ￥1320／イミュ
ギュテ「白湯メイクで一番重要なのはアイメイク。やっていないように見えて実はすごく作り込んでいます（笑）」奈良「私もアイメイクはマスカラぐらいかな？と思ったのですが、使用アイテムが多くてびっくり！ ヌードカラーを駆使して絶妙な影を作ってもらいました」ギュテ「まず下まぶたのキワ全体にEを引いて涙袋を作ります」奈良「ベースメイクを塗らなかった下まぶたのくすみが陰影になって、コンシーラーを引くだけで立体感が出ますね！」ギュテ「でしょ？ アイシャドウは二重幅より少し広めにFのaをのせたら、そのまま下まぶたの目尻から目頭にかけて同じ色を広げて。この時、目尻側を広めに入れることで自然なシャドウに。黒目下にGをポイントのせすると、涙目っぽいうるみが宿ります」奈良「アイラインもさりげないですよね」ギュテ「ラインはJで上まぶたの黒目外側から目尻の先3ミリ程度まで細く入れます。Fのb&cを混ぜたチップでラインをぼかすようになぞり、瞳のフレームを軽く主張させるだけでOK。あと、まつ毛の繊細さも令嬢感の鍵。まつ毛はあまりカールをつけすぎず、上から押さえつけるようにHを。下まつ毛はしっかり目にIを塗り、束間を作って」
下唇に血色を仕込んで表情に生気を与える
Kどんな肌トーンにもなじみ、素の唇の色をブラッシュアップ。ディオール アディクト リップ マキシマイザー 014 ￥4620／パルファン・クリスチャン・ディオール Lとろけて密着するから、グロスに重ねても発色が続く。ウォンジョンヨ リップステッカー アンティークピンク ￥1430／Rainmakers
奈良「リップもマットがいいのかと思ったら、意外にもうるプルでしたね」ギュテ「全部マットにすると淋しく見えてしまうので、唇だけはウルッとさせて可愛げを出してみました。先にグロッシーなKを全体にのせ、下唇の中央にLを重ねてにじむような血色感を演出します。もしもう少し血色感が欲しいなら、Fのd&eをブレンドして頬に薄くプラスしてもOK」
ナチュラルなのに盛れました！（エディター奈良）
撮影／tAIki（モデル）
ヘア／神谷真帆
メイク／ギュテ
スタイリスト／平田雅子
モデル／奈良彩花(MAQUIAエディター)
取材・文／野崎千衣子 企画・構成／横山由佳〈MAQUIA〉
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