みなさんから届いた質問やお悩みに、えみが真正面から向き合う大人気連載。一人の人として、母として、生きる上で若い世代に伝えたいメッセージとは。

鈴木えみ

えみはどう考えて、どう思う?
EMI SAYS...,

Q.
若い世代にアドバイスをください!

A.
失敗を恐れていたら、
景色は何も変わらないよ

自分の若い頃を思い出すと
よく生きてたなって(笑)
高校二年生の頃から一人暮らしを始めて、良くも悪くも本当に好きなことをやって生きてきたんです。親の目も届きにくかったしね。私が10代や20代前半の頃はSNSの無い時代だったし、今みたいに周囲の目や反応を気にする必要もなくて。好き放題してたから、むしろやめといた方がよかったかもって思うような、ここには書けないハチャメチャなこともしていたかも! 今思い返しても、よく生きてたな……って(笑)。でも、何一つ後悔はしてません。だって、その時の経験の全てが今の自分の糧になってるって思えるから。あっ、ただもうちょっとクラブに行きたかったな、っていう気持ちは少しだけあるかも。大人になってお付き合いした人たちが嫌がったりして、なかなか行けなくなっちゃって。だから、もっと早めにたくさん行っとけば良かったなぁ。でも、それ以外は本当にやり残したことはないって思えるくらい、毎日がいろんな意味で充実してました。

鈴木えみ2

動画サイトで見て
知った気になるのは勿体ない
最近若い人たちを見ていて思うのが、どんなことでも“置き”に行っちゃう人が多いのかなって。今っていろんな情報が雑多に溢れかえっていて、「これが正解!」って提示されすぎてると思うんです。答えの許容範囲はどんどん広がっていくけど、なんとなく失敗しない所で良しとするというか、半径1m以内で物事を完結させちゃう人が多い印象を受けるかな。YouTubeを開けばいろんなことを知れるけど、それで分かった気持ちになってちゃ勿体ない! どんな事でも自分の足やカラダを使って、“失敗してこそ”だと私は思っています。もちろんむやみやたらに失敗しようってことじゃなくて。不安に囚われて足踏みしても前に進めないし、景色だって何も変わらない。失敗して一歩下がってもいいから、動き出さないと! 特に社会人になる前までは失敗したときのリスクは少ないし、やり直しはいくらでも利くし。とはいえ、犯罪はダメよ!(笑)

鈴木えみ3

勉強することの意味も、
大人になった今なら分かる
学校の授業で習ったことって、普段の生活で必要なシーンってほとんど無いと思うの。当時も「これ何のためにやってんの⁉」って思ってたけど、子育てを通じてその理由が分かったんです。方程式を覚えたり、鉄棒を回れる技術を習得するのが目的なんじゃなくて、そこで生まれる感情とか人とのコミュニケーションが重要なんだなって。苦手なものに対しても、どう向き合ってモチベーションを高めていくのかとか、そういう同時に生まれる副産物の方が大事なんだなって感じてます。
人間関係については、人脈を作ろうとするんじゃなくていろんな人がいるなぁって広く見るくらいでいいと思う。合う合わないもあるしね。素直な気持ちと真心を持って接すれば、自然と必要なつながりは生まれていくはずだから。


MAQUIA 4月号
撮影/池満広大〈bNm〉(モデル) ヘア/Waka Adachi メイク/Juri Yamanaka スタイリスト/柴原コトミ モデル/鈴木えみ(マキアミューズ) 構成・文/森山和子 企画/吉田百合(MAQUIA)

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