何歳までに結婚して出産して、家庭を守って——。画一的な大人のあり方が求められなくなった今、私たちが直面するのは自分の将来像を思い描く難しさ。“自分らしさ”は大切にしつつ、さてどう年齢を重ねていく?

「私たちは、どんな大人になりたいのか」読者アンケートの結果は? Threads連載で話題、龍淵絵美さんの特別寄稿も

多様化が進む一方、ロールモデル不在問題が勃発!
人生100年時代の私たちはどんな「大人」になりたいのか?

※2025年2月1日〜2月10日、インターネットを通じて読者761名から寄せられた回答をもとに作成

EVERY AGE IS GREAT!

Q 年齢を重ねることに対してネガティブなイメージがありますか?

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平均年齢38.1歳、最も多かったのは31〜35歳という読者層による結果がこちら。半数以上が加齢に対してマイナス感情を抱いている模様。

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Q 素敵に年齢を重ねていると思う有名人は?

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石田ゆり子さん
憧れる大人として一番多く声が上がったのが石田さん。その自然体な姿に共感が集まった。

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画像提供/第一三共ヘルスケア

天海祐希さん
カッコいい女性代表として君臨する天海さん。大人だからこそ醸せる圧倒的なオーラは憧れ。


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画像提供/ロート製薬

内田有紀さん
“いつまでも変わらない人”として注目を集めたのが内田さん。ハツラツとした笑顔は多幸感の印。

Q 年齢を重ねることで起こるエイジング現象で一番怖いと思うのは?

1位 たるみ
2位 ほうれい線
3位 シミ
加齢による身体変化で、特に恐れていることを聞くと、圧倒的に肌に関する回答が。美容誌読者ならではの美意識の高さがうかがえる。

Q 40代、50代、60代の女性で「素敵だな」と思うのはどんな人?

肌がきれい
自信がある
生き生きしている
清潔感がある
笑顔が素敵

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Q 40代、50代、60代の女性で「ここは真似したくない」と思う点は?

清潔感の欠如
年齢を理由に諦めること
不自然な若作り
ネガティブな発言や愚痴が多い
他人の批判や悪口が多い

Q 理想の年齢の重ね方をするために、大事だと思うことは?

1位 スキンケア
2位 運動
3位 食生活
未来の自分のためにできること=生活の基礎を丁寧に積み重ねる。そんな実直な姿勢が伝わってくる結果に。人生100年時代に向けて、日々コツコツと!

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Threadsでの連載が話題のAmyさん特別寄稿
個が輝く時代に見つけ出す、ロールモデルの意義とは?

龍淵絵美

ファッションディレクター

龍淵絵美さん

編集者歴30年。Amyの名で投稿しているThreads(@amy_tatsubuchi)での#モード編集者日記が話題となり『ファッションエディターだって風呂に入りたくない夜もある』(集英社インターナショナル)を出版。2人の娘を持つ母。

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社会では仕事の責任や結果を求められ、私生活では、結婚しなきゃ、子ども産まなきゃと苦しかった30代。私がエイジングを強く意識したのは、疲れと顔の寝跡が消えなくなった、37歳の出産後ではなかったでしょうか。とりあえず点滴やら、シミ取りやらスキンケアをグレードアップしてみたものの、いま振り返ってみると、本当に必要だったのはとってつけた若々しさよりも、生き方のビジョンでした。結婚するかしないか? このまま会社員を続けるの? 子どもは何人? お受験とか考える? 家って買ったほうがよいの? 人生の選択が押し寄せる30代は、自分らしく歩ける道をまず整備。必然の糸をたぐるように、選ぶ道によってなりたい自分の外見も変わります。そう、30代とはまだエイジングのプロローグにしかすぎず、いわば準備体操期。


個が輝く多様な価値観の時代に自分らしさを追求すると、ロールモデルはその時々で変化したり、項目ごとに違ったりする複合体になるかもしれません。「あのひと素敵!」をちょっとずつピックアップして、何が素敵とみえるポイントか考察してみるのもよいでしょう。ちなみに私、52歳の現在のロールモデルは、図々しくもジュリアン・ムーア64歳。挑戦し続ける仕事の姿勢、髪肌の艶、ボッテガ・ヴェネタやアライアをさらり着こなすモードコンサバ感、たおやかな喋り方も理想的。ちょっと前までは女性としての現役感ではJ.Lo、ビシバシ伝わる抱擁力はケイト・ブランシェット 、仕事と私生活の両立項目では遠藤美紀子さんという、自分の母親と同じ年齢のPRの女性、複合体エディットでした。


このようにロールモデルを考察していくと、エイジングとは外見的な美しさだけでなく、生き様ヒストリーともいい換えることができます。ロールモデルをいつもポジティブにフォローできればよいですが、羨ましくみえて辛い時は理想から距離を置くことも必要。映えない自分に向き合う時間も、過ぎてみれば悪くないのです。そうこうしていつか辿り着く“every age is great!”という境地、彼方前方にみえるこの最終目標に向け、理想と映えない現実、両方を抱きしめて歩んでまいりましょう♡

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MAQUIA 6月号
イラスト/ユリコフ・カワヒロ 構成・文/火箱奈央(MAQUIA)
※本記事掲載商品の価格は、税込み価格で表示しております。

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