美容成分からコスメを選びたくなったら始めどき。おなじみの成分から話題の新成分まで、正しい知識を#美容成分辞典でディープに楽しく学んでいきましょう。ここでは、「ライスパワー®No.11」の特徴や働きについてコンパクトに解説。
医師が回答するMAQUIA公式ブロガー・美容ライターなど美容に関心の高い方からのさらに踏み込んだQ&Aも掲載しているので、美容成分について、もう一歩深く知りたい方にお勧めです。
- 「ライスパワー®No.11」その原料と特徴は?
- 美容成分「ライスパワー」の誕生エピソード
- 「ライスパワー®No.11」配合スキンケアコスメの効果は?
- 「ライスパワー®No.11」はデリケート肌にも安心!
- 医師が回答! 美容成分「ライスパワー®No.11のここが知りたい 」
≫日本発! お米生まれの保湿成分「ライスパワー®No.11」で肌の潤いUP!
「ライスパワー®No.11」その原料と特徴は?
「ライスパワー®No.11」はお米を原料とし、酵母や乳酸菌、麹菌などを加えて発酵、熟成させて得られるエキスの1種です。アミノ酸やペプチド、糖類を豊富に含んでおり、同じものを合成で作ることは難しいとされています。お米にどういった菌をどれくらい加えて発酵させるか、どれだけの期間熟成させるかによって得られるエキスが変化するため、たくさんの種類が生み出されています。その中で「ライスパワー®No.11」は、水分保持能を改善すると認められ、多くのスキンケアコスメに活用されている美容成分です。
※イメージ図
美容成分「ライスパワー」の誕生エピソード
「ライスパワー」は、お米の総合利用研究が進められる中で生まれた成分です。日本の発酵技術をもとに新たな効能を持つ成分を作り出そうという試みが功を奏し、1970年代にそれまでのお米由来の成分とは違う機能のライスパワーエキスが生まれました。
お米と微生物をどう組み合わせるかという研究が進むうちに見出された効能の異なる「ライスパワー」エキスは、今では実に36種類にも上ります。スキンケアコスメはもちろんですが、入浴剤や内用剤などさまざまな形で応用されています。
「ライスパワー®No.11」配合スキンケアコスメの効果は?
「ライスパワー」エキスは何種類もありますが、そのうちの1つ、「ライスパワー®No.11」は、「肌が潤いを保つ力」そのものに働きかける成分です。よく角層の細胞をレンガ、その間を埋める細胞間脂質がモルタルに例えられますが、「ライスパワー®No.11」は細胞間脂質の重要な構成成分であるセラミドを増やす働きがあるのです。
そんな「水分保持能を改善する」効果が評価され、医薬部外品の有効成分として認可されたほど。肌表面に油分の膜を張るのではなく、肌の内側で「潤いを抱え込む成分」が増えるように導くので、乾燥肌、敏感肌のケアには特におすすめ。また、年齢を重ねて生じるくすみやハリ感のなさも内側から潤すことができるため、エイジングに悩む肌のお手入れにもぴったりです。
「ライスパワー®No.11」はデリケート肌にも安心!
天然由来成分にはアレルギーを引き起こすものもありますが、「ライスパワー®No.11」は現在のところ、皮膚刺激や皮膚感作、光毒性にまつわる報告はなく、リスクは極めて低いと考えられています。
≫美容成分Q&A
医師が回答! 美容成分「ライスパワー®No.11のここが知りたい 」
美容に関心の高い方から募った「ライスパワー®No.11」についての疑問を、医師・友利新先生に伺いました。
内科・皮膚科医
友利 新先生
医師(内科・皮膚科)、日本内科学会会員、日本糖尿病学会会員、日本皮膚科学会会員、日本抗加齢医学会会員。東京女子医科大学卒。同大学病院の内科勤務を経て皮膚科へ転科。「体で一番大きな臓器である肌を健やかに保つことは、健康を保つことにつながる」をポリシーに、見た目だけでなく心のQOL(生活の質)を上げていく丁寧な診察で人気に。現在都内クリニック勤務のかたわら、美容と健康のための正しい情報を発信する啓蒙活動を、マキアを始めとした雑誌やWEB媒体、テレビなどで多く手がける。2004年第36回準ミス日本。YouTubeやInstagramでの発信も好評。著書多数。最新刊は、YouTubeで紹介したトピックスを中心に美容知識と最新情報を盛り込んだ『女医が教えるキレイのとっておき 読む 友利新チャンネル』(飛鳥新社)。
Q.読み方を教えてください。また、数字の「11」は一体なんのことでしょうか?(MAQUIA公式ブロガー AYAさん)
A.「『ライスパワーじゅういち』と読みます。数字はおそらく、開発されて生み出されたたくさんのライスパワーエキスのうち、11番目に生まれたものという意味なのでしょうね。アミノ酸の1種で肌の水分保持能力を高めるという認証が下りている、刺激も少ない美容成分です」(友利先生)
取材・文/高見沢里子 イラスト/きくちりえ 構成/木崎ミドリ
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