神崎 恵流・美人唇のつくり方。まず足すべきは、ボリュームと立体感

唇の存在感を高めたい日、神崎さんが選ぶのは輝きを放つ艶リップ。さらに、上唇のヤマ部分と下唇中央のアウトラインに、ハイライトを仕込んで輪郭を際立たせれば、自信のもてる唇に。

唇こそが美人の象徴。ここ数年でこのことを改めて確信しています。思えば私たちは、「目が大きい＝可愛い」、「目の二重がくっきり大きい＝キレイ」といった印象が、いつの間にか染み込んでいたように感じます。顔の美醜を握るのは、目元だと、信じて疑わなかった。でも、実はそうではないこと、顔の下半分こそが顔の印象、美しさの精度を握っているのだということを、マスク生活という新たな時代を経て今、発見し、確信しているのです。
唇。ここには、その人を物語るさまざまな美しさが映し出されます。知性、品、色香、華、清潔感、やさしさ。唇の姿はもちろん、動き方や質感、全てがその人の印象に。そんな重要であるこのパーツを、改めて大切に磨いていきたい……今、そんな思いを込めながら、ケアやメイクに時間をかけるようになりました。ケアは目元と同じように、専用アイテムを使い、やさしくこまめにお手入れ。ただ保湿するだけではなく、唇用の美容液で美容成分をしっかりと届けることで、ふっくらとしたボリュームと弾力、色艶のいい唇を育むことができる。1日10回以上美容液を塗りケアをすることで、エイジングに負けない、ふくよかな美しさが育つことを実感しています。
合わせて、メイクでも工夫をすることで美しさが簡単に跳ね上がるのも唇メイクの面白さ。たった1ミリオーバーラインをとるだけで、生まれ変わったように顔が小さくみえたり、ドラマティックな華がわき立ったりするのは、顔の印象を力強く握る唇だからこそ。まず足すべきは、ボリュームと立体感。唇の魅力と存在感を引き出すには、これがなくては始まらない。上下の唇の真ん中の輪郭をハイライトではみ出しながら縁取り、その上にプランプ効果のあるリップカラーを同じく、1ミリはみ出すくらいオーバーラインをとって、塗り広げる。たったこれだけで、生まれ変わる顔立ち。今まであれこれと工夫し実践を重ねてきたアイラインやアイシャドウ、アイメイクと同じように、唇に情熱を注ぐことで、格別な美しさを手に入れた自分の顔に感動できるはずです。

MAQUIA 6月号
モデル・メイク・文／神崎 恵　撮影／魵澤和之〈まきうらオフィス〉　ヘア／shuco〈3rd〉　スタイリスト／松島 茜〈io〉　構成・文／若菜遊子（MAQUIA）
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