唯一無二の存在感を放ち、日本のみならず世界を股にかけて活躍する渡辺直美さんが、普段から心がけている「自分らしくあるということ」「人との向き合い方」など、ポジティブに人生をサバイブするための処世術について語ってくれました。

渡辺直美さん

渡辺直美さん

1987年10月23日、台湾生まれ、茨城県育ち。ピン芸人として活躍する一方、唯一無二のキャラクターが支持されテレビやラジオ、舞台、CMなど幅広く活躍。ミュージカル『ヘアスプレー』(10月2日まで東京公演上演中)では初の主演を務めている。

【渡辺直美さん】私の人生は、私が主人公。ポジティブ思考のその先

ニューヨークを拠点とし、日本と行き来しながら世界各地で仕事をこなす渡辺直美さん。スーパーポジティブな言動と人一倍強いサービス精神で周囲を照らし、自身のビジュアル同様にビビッドに輝く人生をクリエイトする。そんな渡辺直美さんに「ありのままの自分」とは何かを聞いた。

【渡辺直美さんインタビュー】私の人生は、私が主人公。ポジティブ思考のその先

人を尊重しつつ、自分を大事にしている。
それが私の思う「ありのままの自分」

“ありのままの自分”って自分を全てさらけ出すことではなくて、みんなの理解してほしい部分を尊重した上で、自分の意見や行動をどう表現するかが大事だと思うんです。例えば、家で膝を立ててごはんを食べているからって、大勢で食事をする時にもやる必要はないですよね(笑)。そこじゃなくて、“あれも食べたいって言うと図々しいかな……”とか遠慮せずに「これも頼んでいいですか?」と気持ちを伝える。日頃から相手の意見を聞く姿勢があれば、自分の思いもしっかり伝えられる気がします。表では「いいっスね」と言いながら、裏で「あれヤバいよね」とかコソコソ言ってるのも人生のムダだし。今の世の中って、“ありのまま”とか“多様性”とか、いろんな言葉が溢れているじゃないですか。そういった言葉に縛られるのもしんどいので、ただ目の前にいる人とどうコミュニケーションをとってどう分かち合うのかに意識を向ける。第三者が何を言おうが、一対一で作る信頼関係があればそれでいいし、きちんとコミュニケーションがとれればいい関係が作れるんじゃないかな。

YouTubeやインスタでのライブは完全フリートーク。
私のテリトリーだから、気ままに喋らせてもらってます

ライブ配信は、私のテリトリーにみんなに遊びに来てもらっている感覚。コメントに答えることもあるけれど、基本気ままに喋ってるだけですね。私がみんなの要望をいっぱい聞いちゃうと、自分の場所じゃなくなっちゃうんで。人の家に遊びに行く時って、その家のルールで過ごすじゃないですか。「スリッパ使ってね」って言われたら、自分の家では裸足でもちゃんと履くし(笑)。それこそ“ありのまま”を履き違えた人は「私、スリッパ履かない人なんで〜」とか言っちゃいそうだけど、相手のルールを守るのはその人を尊重するってこと。そうやってお互いに理解し合うことが、みんなが本当の意味で自分らしくいるためには必要なんだと思うんですよ。それは恋愛も同じ。昔は相手のことが理解できずに“なんだよコイツ”って腹を立てていたけれど、今は“向こうのペースに合わせてあげよう”と考えるように。もちろん、自分がナシと思う相手なら合わせなくていいんですよ。でも、自分のエゴとかワガママで食い違っちゃうともったいないから、お互いを受け入れられるような関係性を作っていきたいなって思いますね。

【渡辺直美さんインタビュー】人を尊重しつつ、自分を大事にしている。 それが私の思う「ありのままの自分」

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私はかなり自由なので、勘違いされることも。
バイト先の店長や芸人の先輩にも、最初は
「何だよアイツ!」ってすごく嫌われてました(笑)

昔は自由すぎて、年上の人から嫌われがちでした(笑)。楽しくお喋りしたいだけなのに、なぜか「こいつナメてんのか」と勘違いされちゃうんです。時が経つと「あれ、ただの明るいヤツやん」って気づいてもらえるんですけど。今も世間からいろいろとカテゴライズされて、“小さいことを気にしなそう”とか“超気が強そう”とか思われているんですけど、そのどれでもないとも言えるし、逆に全部が混ざっている部分も。私に限らず、人間っていろんな要素があるじゃないですか。なので、見た目で判断せずフラットに接することが大事。ただ、個人的には偏見ってこの世で一番面白いものと感じてもいるんです。カテゴライズをあえて誇張して“こういうタイプってこういうことしがち”みたいなあるあるをネタにするのは、ある意味クリエイティブなんじゃないかなって。めちゃくちゃマウントとってくる失礼なヤツの場合は、マウント返しを駆使して相手の感情をコントロールしますけどね。“より鋭利な角度で追い込んでやる”っていうゲーム感覚でかなり燃えます(笑)。

偏見ってこの世で一番面白いものだと思うんです。
めっちゃ失礼な人に出会った時は
“どこまでこいつをコントロールできるか”ゲームを勝手に開催します(笑)

【渡辺直美さんインタビュー】みんなの人生、自分が主人公! 自分軸で考えられる人は、人にも優しくなれる

若い頃は人目も気にしていたけど
意外に人のことって「へぇ~」で終わるって気づいて。
他人にそんなに興味なくないですか?

人目を気にした時期もあったし、今も“眉ブリーチ、みんな驚いただろうな〜”とか思ったりもします。でも、意外と誰も人のことに興味なくないですか? 一瞬驚いても、「へぇ〜」で終わる。だったら、自分の好きなことをやった方が楽しいじゃないですか。なので、“迷惑さえかけなきゃよくね?”と自分を持っている人を見ると“いいね〜”って共感しちゃいます。あと私が魅力的だなと感じるのは、自分の短所を理解している人。今ってみんな、人にも自分にも完璧を求めすぎていると思うんです。一人一人が自分の人生の主人公なんだけど、そのせいか“主人公の私がミスをするはずない”と自分の弱みから目を逸らしちゃう。でも、アニメの主人公で完璧なキャラって見たことないでしょ? 足りない部分があるからこそ仲間ができて、それぞれの長所で補い合うことで敵に立ち向かえるんです。そうやって主役目線で考えると、自分の足りない部分を補ってくれる存在に感謝するようになるし、人の短所ではなく長所に目を向けるようになる。そして自分が主役という軸がしっかりある人ほど、周りを俯瞰して人のために動けるようになる気がします。

みんなの人生、自分が主人公!
自分軸で考えられる人は、人にも優しくなれる

【渡辺直美さんインタビュー】ヘアメイクはどんどん挑戦する主義。 いろんな自分の歴史を残しておきたいんです

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ヘアメイクはどんどん挑戦する主義。
いろんな自分の歴史を残しておきたいんです

久々に髪を染めたんですが、気分転換になってめっちゃイイ。髪型もメイクも常に新しいことに挑戦して、いろんな歴史を残したいんです。昔の写真を見ると極太眉の時もあればハイライトで顔中がテッカテカの時代もあり(笑)、そうやってトレンドを追っかけ続けた方が振り返った時に面白いと思うんですよ。私、自分が一番似合っていた髪型やメイクに留まるのがすごく嫌で。年を重ねると結局合わなくなって、時代遅れになっちゃう。なので、トレンドをチェックしつつ年相応な“はっちゃけ”を続けていきたいと思ってます。最近は目元がちょっとたるんできたせいか、パキッとしたシャドウを目頭から入れても強くなりすぎないので、濃いめのアイメイクにハマってます。体づくりに関しては、筋肉の重要性を年々実感。仕事に追われて日々ギリギリだけど、休みの日もダラダラせず運動してます。生活リズムを調整した方が、翌日スッキリして楽なんですよ。ニューヨークにいる時は坂がなくて歩きやすいから、ご飯を食べた後は余裕で3キロくらい歩いて帰ることも。ケンドリック・ラマーのアルバムとか好きなYouTuberさんのトークを聴きながら歩くとクリエイティブなアイディアが浮かんでくるので、散歩はすごく好きな時間ですね。

どんな人でもその人だけの魅力がある。
瞬時にパッと「長所短所はこれだ!」と見抜いたら、長所にだけ向き合う



マキア公式インスタグラムでは誌面で採用されなかったアザーカットも掲載






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