飛ぶ鳥を落とす勢いのSHIRO。何が人々の心を掴むのか?「MAQUIA」4月号では、SHIROの生き字引とまで言われるブランドのキーパーソンに、リニューアルした旗艦店でお話を伺いました。
![誠実な製品作りを通して人を笑顔に、世の中を幸せに【イトーーク 第19回 SHIRO】_1](https://img-maquia.hpplus.jp/o/common/large/image/49/49e35f88-cc1f-4a14-9219-060ab08d4486.jpg)
インタビュー歴25年 マキア編集長・伊藤責任編集
最新美容の真相、ズバリ聞いトク!?
イトーーク
![SHIRO/誠実な製品作りを通して人を笑顔に、世の中を幸せに](https://img-maquia.hpplus.jp/o/common/large/image/e3/e3d31653-f6fa-4457-abab-c748527ab8b0.jpg)
![マキア編集長 伊藤かおり](https://img-maquia.hpplus.jp/o/common/large/image/b8/b81cf5fa-7df6-4436-a7d6-1a7108ffa6bc.jpg)
マキア編集長
伊藤かおり
non-no、MORE編集部を経て’08年からマキアへ。入社以来人物インタビューを中心に取材してきた経験を活かし、“美容=人生”を誌面づくりのモットーに。
![SHIRO マーケティンググループ 兼企画開発グループ マネジャー 梅津和佳奈さん](https://img-maquia.hpplus.jp/o/common/large/image/0d/0de6381a-c94b-4829-b2ee-674ca480aacc.jpg)
SHIRO マーケティンググループ
兼企画開発グループ マネジャー
梅津和佳奈さん
2006年に前身のローレルに入社。企画営業や製造管理を経て、現在マーケティング部門にて販促・PRを中心に、ブランド全般を見る業務を担当。
現地に赴き、素材を知る。
これがSHIROの原点
伊藤 昨年の12月に、リニューアルオープンした「SHIRO 表参道本店」。人気のスキンケアやメイクアイテム、フレグランスが揃う中、入店してまず目に飛び込んでくるのが自然素材が並べられたディスプレイ。まるで素材のミュージアムのよう! これは製品に使われている素材なのですか?
梅津 そうなんです。表参道本店は、SHIROのフラッグシップショップだからこそ、SHIROが一番大切にしていることをコンセプトにしたかったのです。SHIROが大切にしていること、それは“素材”。ならばこれを前面に見せようと。お店にいらっしゃったお客様がこれを見て、触れて、知っていただければと思い、このような店舗にしました。
伊藤 まさに原点回帰。実際いらしたお客様からの反応はいかがですか?
梅津 一見インスタ映えを意識したようなディスプレイですが、がごめ昆布にも、アロエにも触れられるし、皆さん、それぞれの素材に添えられた説明文を真剣に読み込んでいて。ご自分が使っている製品の素材や工程を知るきっかけになっていると思います。
伊藤 私たちにとってSHIROはスタイリッシュなイメージですが、店内にはがごめ昆布やらアロエがあり、「これがあの製品に生かされているんだ」とリアルに感じることができる。これってすごくいい体験ですよね。
梅津 製品の背景に納得して使っていただけるのが一番うれしいです。
伊藤 素材にこだわっているのは、創業以来ずっと?
梅津 一昨年SHIROは10周年を迎えたのですが、創業時から素材の生産者さんに会うために現地へ足を運び、土を見て、直接お話をして、製品を開発しています。それは今も変わりません。SHIROは、最初に「ローレル」という名で始まり、その後、小文字の「shiro」、そして大文字の「SHIRO」へ変化してきています。見た目は変わっても、素材を大切にするのはブランドの哲学。これがSHIROらしいところだと思っています。
伊藤 以前「素材選びの基準は口に入れておいしいこと」とも。
梅津 一番は生産者さんの“熱意”です。SHIROの製品開発は仕入れから始まるので、生産者さんと直接お話をし、その時々の素材の状況などを伺いながら製品開発へとつなげていきます。
伊藤 オーナーシェフのレストランみたい(笑)。確か、タマヌも沖縄の熱心な生産者さんと出会えたんですよね?
梅津 ほとんどの生産者さんは問い合わせた時に「その素材で化粧品を作りたいんです」とアポイントを取ると、「何言っているんだ」というところから始まります(笑)。でも、私たちはその素材のことをいろいろ知りたい。さらに、畑でよけられているものに目をつけたり、廃棄されるものにまで注目し、これらを北海道にある自社研究室に送り、どんな化粧品が作れるか試作を始めます。
伊藤 そこもシェフっぽい。
梅津 この製品開発をしている研究者がすごいんです! 20年来ずっと一人でスキンケアの処方設計を行っているのですが、“素材を生かすこと”に情熱を注いでいて。素材の成分の配合量と感触、肌効果など、とにかく探索するんです。たとえば、がごめ昆布のとろみをなくさず製品化するには?とか、かゆみがでないよう表面を拭く回数を模索したり。
伊藤 それを一人で行ってきたとは驚きです。でも、化粧品開発って同時進行で何品も行わないといけないですよね?
梅津 そうなんですが、とてもスピーディなんです。気になる素材を北海道に送ると、数日で素材の可能性を東京に返してくれる。そこが自社研究室を持っている強みでもあると思います。
ブランドのこだわりを見て、知って
感じられるSHIRO 表参道本店
![SHIRO 表参道本店のエントランスに立つと、目の前には色とりどりの素材がズラリと陳列](https://img-maquia.hpplus.jp/o/common/large/image/45/458208a6-4858-4a34-8c18-3b5b5d63848c.jpg)
SHIRO 表参道本店のエントランスに立つと、目の前には色とりどりの素材がズラリと陳列。気づけばまずその棚に足が引き寄せられ、時間をかけて見たくなる。
![すべてSHIRO製品に使われている素材。その下には、それらが配合されているコスメが。製品と素材が自然とリンクする仕組み](https://img-maquia.hpplus.jp/o/common/large/image/ba/ba681a83-71e9-4c8e-b1bb-cba1dc234f7a.jpg)
すべてSHIRO製品に使われている素材。その下には、それらが配合されているコスメが。製品と素材が自然とリンクする仕組み。
![SHIROを象徴する素材といえば、北海道産のがごめ昆布](https://img-maquia.hpplus.jp/o/common/large/image/9b/9b07f67d-5a9f-466d-b8ab-4c455cdd8b3f.jpg)
SHIROを象徴する素材といえば、北海道産のがごめ昆布。とろみを生かしながら、最大の保湿効果を発揮できるよう苦労したそう。
今、必要としているものを
作るのがSHIRO
伊藤 素材とお客様のニーズはどうやって一致させているのですか?
梅津 SHIROの開発の基本は「自分たちが毎日使いたいものをつくる」。保湿アイテムからスタートし、自分たちの年齢が上がるとともに欲しいものがアップデートされていく。「流行っているから」という理由ではなく、「これが欲しい=求められている」という思いだけでゼロから創造。このワクワク感がお客様にも伝わっているのだと思います。
伊藤 メイクアイテムの開発は?
梅津 同じです。SHIROは1年先まで計画して実現するのではなく、即座に製品に反映させながら開発しています。
伊藤 この10年、美容の価値観が大きく変化していますが、今後の展望は?
梅津 私たちはこうと思ったらこれまでのものを壊してゼロにし、新たに創ることを厭いません。素材の大切さを守りつつ、もっと好きになってもらえるよう本当に欲しいものだけを作っていきます。
![(右)ほんのり色つき。バター 9C01、(左)夜用唇美容液オイル。オイル 各¥3200/SHIRO](https://img-maquia.hpplus.jp/o/common/large/image/f7/f71bd7bf-b361-447f-acbb-7e4d12b50455.jpg)
大人気の
エッセンスリップオイルの原料は...
保湿成分としてガーナの未精製シアバターを配合。(右)ほんのり色つき。バター 9C01、(左)夜用唇美容液オイル。オイル 各¥3200/SHIRO
![(右)ニーム頭皮クレンジングオイル ¥5500、(左)ニーム頭皮セラム ¥6800/SHIRO](https://img-maquia.hpplus.jp/o/common/large/image/20/20e602fc-6528-4eae-9cbe-250eaa2734e7.jpg)
エイジング効果の高い
「ニーム」でヘアケア
(右)毛穴汚れや詰まりをオフ。ニーム頭皮クレンジングオイル ¥5500、(左)頭皮専用の美容液で血行促進。顔色も明るく。ニーム頭皮セラム ¥6800/SHIRO
![誠実な製品作りを通して人を笑顔に、世の中を幸せに【イトーーク 第19回 SHIRO】_10](https://img-maquia.hpplus.jp/o/common/large/image/8d/8d28af12-0baa-4978-9181-c2758f74bd63.jpg)
![これも聞いトク!?](https://img-maquia.hpplus.jp/o/common/large/image/87/8777e4cc-87ed-4f29-8b71-43df6f490878.jpg)
もし新製品が売れなかったら?
「何度も試行錯誤を繰り返した納得のいく製品ばかりですから、動きが悪いということはその良さがお客様に伝わっていないサイン。そこで、店舗スタッフにお客様の声を拾ってもらい、インスタライブなどでお客様が知りたいことや疑問を即座に解決しています。製品について伝えたいことは溢れるほどありますからね」
MAQUIA 4月号
撮影/土佐麻理子 取材・文/藤井優美〈dis-moi〉
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