感覚派に見えて、実は理論派のイガリさん。立体的に顔を捉え、錯視効果も計算に入れてイメージした顔に近づけていく。その組み立て方を参考にしてみよう。
進化メイクの「可視化」のヒントを公開
イガリさんが考えていること、のぞき見させて!
パウダリーファンデ+ハイライトでピンポイントのツヤが生きる肌に
「ツヤ肌って実はバランスをとるのがすごく難しい。パウダリーで肌を作ると、欲しいところにツヤをハイライトで足すことができて、狙い通りの効果が得られる!」(イガリさん・以下同)
溶け込み感が半端ない。ツヤ感もフォギー感も叶える。シルキーマット。タンプードルエクラⅡ SPF25・PA++ 全6色 各¥17050(セット価格)/クレ・ド・ポー ボーテ
メイクに必須なのは、ズバリ色気!
「どんなメイクをする時も絶対に忘れないのが“色気”! 色っぽさがあるだけで可愛くも美人ぽくも見えるから、必ずまぶしたいスパイス♡」
首長ーく、見せよう!
「首を長く見せることで、圧倒的に若見え&服が似合う顔になる。そのためには顔を“軽く見せる”ことが大切なので、ラベンダー系のベースを仕込んで顔とフェイスラインに抜け感を。軽やかな皮膚&軽やかな顔に見え、自然と首がすーっと長く見えるんです」
透明感とツヤを叶える。ルナソル カラーオイルセラム EX01 SPF25・PA++ 25ml ¥7700/カネボウ化粧品(9/6限定発売)
“時代の顔”はひとつ、顔はパズルのピース
「顔をパズルに見立ててメイクするのがイガリ流。時代によってパズルのピースの区切りや、カウントの仕方は違うんだけど、今はイラストのようにダイヤ型に顔のパーツがおさまる感じを目指して。ダイヤの外側は日焼け止めは塗るけど、メイクの色をのせると顔が大きく見えちゃうゾーン。赤い点の部分もかなり大事。同じ距離の中でも点がたくさん打ってあると距離が短く見えるの。だから、メイクするときにこの点にハイライトやシェーディングを置いたり、チークやアイシャドウの始点や終点がこの点に重なるように意識して入れると顔を小さく見せられるんだよ〜!」
まずは黒目と鼻を見る
「黒目と鼻は、顔の中で立体的に前に出ていて、メイク全体のバランスに関わってくるパーツ。黒目がぽこんと前に出てくるようにメイクすると、生き生きとした印象に。鼻は鼻筋の太さや長さによって全く違う顔になるけど、メイクでどうとでも変えられるんです」
おでこを1とするとその下を1.3のバランスで仕上げるのが可愛い♡
「おでことおでこより下の比率がメイクした状態で1:1.3を目指したい! パーツが顔の下の方にあると、可愛らしさが出てくるの。その中でも唇の存在が際立っていて、おでこが広い感じが今ドキの可愛さなんだよね」
口のゾーンはきれいにして〜〜〜
「その人を語っているパーツって、唇だと思うんだよね。そこを綺麗に見せたいから、口の周りのゾーンは整えたいところ。レモンイエローのコントロールベースを口周りに仕込めば、他のパーツとのバランスも取りやすい」
肌をカバーしつつ、レモン色で透明感。インテグレート うるピュアベース レモン SPF50+・PA+++ 30g ¥1430(編集部調べ)/資生堂
メイクは逆算
「使いたいリップがあったら、それが引き立つように他のパーツはどうするかを考えてメイクを組み立てるイメージ。あれもこれもと欲張らないこと!」
パールはピンポイントでON
「パールは狙ったところにポイントで使うのが今っぽい時代。そういう使い方ができるグリッターや、パールのみのアイテムでピンポイントで攻め込めば、質感のコントラストが生きる」
(右から)光に当たると様々な表情を見せる4種のグリッター。どんなメイクにもマッチ。ティントリーアイパレット 01 ¥1400/colorgram みっちり輝く輝きペンシル。ウォンジョンヨ メタルシャワーペンシル 01 ¥1650/Rainmakers
ハイライト→チークで頬にボリュームを
「少し前は影色で前に出ないチークが旬だったけど今はその逆。チークを入れる前にハイライトを必ず仕込むことで頬をふっくら見せられるし、自然と透明感も。紫やピンク系のハイライトが◎」
パールピンクと輝くラメパープルのマーブルハイライター。しっとりなのに肌にのせるとさらり。時間がたってもくすまない輝きが優秀。フーミー パウダリームグロウ ロシアンパープル ¥2200/Nuzzle
カラーメイクのポイントはひとつだけ!
「カラーメイクのコツはポイントをひとつにしぼること。人の目に映る顔は、実は“顔+髪”なわけで、ヘアスタイルでポイントがひとつ既にある状態。たくさんポイントがあると目立つブロックがどんどん大きくなって顔が大きく見えちゃう。一番使いたいコスメを王様、あとは家臣ときっちりわけて考えて。ちなみに、ワントーンの場合はまとめてポイントひとつと考えて◎。」
なりたい顔をきっちり思い描けばどんな顔にもなれるのがメイク♡
「私は漫画や小説を読むときに結末から読むタイプ。そんな性格がメイクをするときにも反映されていて、最終的に行き着く顔をしっかりイメージしてからメイクをする派。そのイメージを実現するためには、使いたい色やアイテムを好き放題に使うのではなく、顔の中をパズルのように区切ってそのピースの働きを考えながら組み立てていくこと。主役と脇役という主従関係をはっきりと意識しながら、肌作りや使う色のバランスを調整するのが大事。ゴールを定めた逆算の理論でメイクすることで、思った通りの顔が自由自在に作れるって知ってほしい!」
by Igari Shinobu
MAQUIA 9月号
撮影/橋口恵佑 イラスト/宮島亜希 取材・文/通山奈津子 構成/横山由佳(MAQUIA)
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