人には言えない過去を抱え、時代や慣習に翻弄されるヒロインたちの運命の恋を引き寄せるたくましさを描いた作品をご紹介。フィクションだからこそ描くことができたロマンチックなストーリー、そして美しい世界観にも注目です!


17世紀フランスの華麗な

世界を背景に描いた

勇敢なヒロインの現代的な恋

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★今回のおすすめ新作映画★

『ヴェルサイユの宮廷庭師』

監督/アラン・カミング 出演/ケイト・ウィンスレット、マティアス・スーナールツ、スタンリー・トゥッチ、ヘレン・マックロリー、ジェニファー・イーリー、アラン・カミング 公開/10月10日(土)より角川シネマ有楽町、Bunkamura ル・シネマほか全国ロードショー  配給:KADOKAWA ©BRITISH BROADCASTING CORPORATION, LITTLE CHAOS LIMITED, 2014.

<ストーリー>

舞台は1982年のフランス。過去に傷を負いひとりで暮らすサビーヌ・ド・バラ(ケイト・ウィンスレット)は、造園家という天職を得て日々を送っていた。ある日国王ルイ14世(アラン・リックマン)が造営するヴェルサイユ王宮の庭園建設への参加を求める書状を受け取った彼女は、庭園建設の責任者ル・ノートル(マティアス・スーナールツ)の面談へと向かう。


斬新なアイデアから

生まれた

働く女性のドラマ

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【松山 梢の女子ツボPOINT!】

現在もヴェルサイユ宮殿に実在する“舞踏の間”が、「実は女性造園家によって作られたものだとしたら…?」という斬新なアイデアをベースに、庭園の設計に携わった名もなき庭師の奮闘と愛を描いたドラマです。師匠にその才能を見いだされ、宮廷に生きる女性たちや国王ルイ14世までをも魅了し、身分を越えて信頼を勝ち取っていくヒロインのドラマは、まるで現代女性の生き様を見ているよう! 男性ばかりが集るコンペでなめられないようド派手な帽子を被って武装する姿は、働く女性なら誰もがクスッと笑い、共感してしまうはずです。


ヒロインが教えてくれる

男社会で生き抜く術とは?>>

男社会で働く

ヒロインの

悲劇的な過去とは!?

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さらに泥だらけになりながらも常にコルセットを巻いたスカート姿で木を引っこ抜き、露骨な性差別を受けながらも女性らしさを失わずにいた姿はチャーミングです。そもそもヒロインがなぜそこまでして働くのかというと、ある過去の悲劇的な出来事が原因。あまりに辛い過去を思い出さないよう、懸命に仕事して気を紛らす様子も共感できます。そして、失敗すれば死刑になる厳しい仕事と知りながらも生活のために男の世界に飛び込み、周囲の価値観をも変えるクリエイティブな発想を武器に邁進する姿こそ、彼女の運命を変える恋を引き寄せる最大のポイント。


異性を惹きつける

女性の最大の武器って?>>

思いやりと強さ、

知性と好奇心こそ

女性を彩る武器

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バラのように美しく居続けることを求められ、宮殿内に閉じ込められて暇を持て余す貴族の女性がほとんどだった時代に、お互いに高め合える対等な男女関係性を築く展開は、まさに現代だからこそ描けた歴史ドラマ。

美しい美術や衣装もうっとりさせられますが、思いやりと恐れを知らない強さ、そして知性と好奇心こそ、ヒロインを魅力的にみせる一番の武器だったのです。ちなみに男社会で働くヒロインの最大の敵は実は男性ではなく、彼女を妬む女性だったという展開もなんともリアル…。背筋の凍る女同士のドラマも必見です。



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〈映画ライター/松山 梢〉

映画のヒロインに感情移入することでかろうじて「女」であることを維持している、三十路まっただ中のライター松山 梢です。自分に足りない女っぷりを向上すべく、そして美意識の高いマキアオンライン読者の女っぷりをさらにアップさせるべく、愛すべき女子向け映画&ドラマを紹介していきます!


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