「MAQUIA」10月号では、夏に崩れやすい自律神経の整え方をご紹介。普段のちょっとした生活習慣や食べ物などのコツを知って、夏の後半戦を乗り切ろう!

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教えてくれたのは…

池谷医院院長 池谷敏郎先生
医学博士。血管力を高める生活習慣の指導が人気。著書『内臓脂肪を落とす最強メソッド』(東洋経済新報社)も話題。


夏は特にバランスが乱れがち!
自律神経

Q 自律神経が乱れていないのに疲れるとしたら原因は? 

A.貧血の可能性あり
「疲れる場合、自律神経の乱れ以外に考えられる原因が鉄欠乏性貧血。肉や赤身の魚に含まれるヘム鉄や、緑黄色野菜や海藻に多い非ヘム鉄の補給を」(池谷先生)

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「鉄分は、その吸収を高めるビタミンCとともにとるのが効果的。肉や魚を緑黄色野菜とともにとれるレバニラ炒めや、ほうれん草のツナ和えなどの料理がおすすめです」(池谷先生)

Q イライラする夜におすすめの夕食って? 

A.トマトパッツァ
「イライラしたらリラックス効果のあるGABAを含むトマトを。心を安定させるDHAを含む魚介類もとれるトマトパッツァなら効果抜群」(池谷先生)

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トマトソースに、タコやエビなどの魚介類や、パプリカ、玉ねぎなどを加えて煮込んだトマトパッツァ。


Q 腸と自律神経の関係とは? 

A.腸の動きをコントロールしているのは自律神経
「腸の動きをコントロールしているのが自律神経。自律神経のバランスが乱れると腸の動きも悪くなり、自律神経が整えば腸の働きも良好に」(池谷先生)


Q リラックスするのが難しい。いい方法ある?

A.筋弛緩法を試してみて
「リラックスしたいときは、筋肉に力を入れ、一気に緩める“筋弛緩法”を。緊張と緩和を繰り返すと副交感神経が優位になりリラックスします」(池谷先生)

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「肩をグーッと上に上げて、ストンと落としたり、手をギューッと握ってからパッと開くなど、緊張と緩和を繰り返すのが筋弛緩法。緊張感が続いたときなどに実践を」(池谷先生)


Q 自律神経を乱す食品ってある?

A.塩分や糖分が多いもの
「塩分を多くとると血管の筋肉にナトリウムが入り込み交感神経が刺激され自律神経を乱す元に。高糖質のものも血糖値を乱高下させ自律神経を乱します」(池谷先生)


Q 自律神経を整えるのに効果的な入浴法は?

A.就寝2時間前に38〜41度のお湯で入浴
「42度以上のお湯は交感神経が優位になりNG。就寝2時間前に38〜41度のぬるめのお湯に入ると副交感神経が優位になり自律神経が整い、熟睡できます」(池谷先生)


Q 眠れないときに自律神経を整えるには?

A.ホットトマトジュースを飲んだ後、「寂しん坊体操」を
「眠気は深部体温が下がったときに訪れるので、いったん体温を上げると体温が下がりやすくなり寝つきもスムーズに。ホットトマトジュースを飲んでから“寂しん坊体操”をしてみて」(池谷先生)

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トマトジュースを温めたホットトマトジュースは、心を落ち着かせるGABAがとれるうえ、体も温まる。


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寂しん坊体操
体育座りをして両手で膝を抱え、ギュッと全身を丸めて30秒キープしたら、力を抜いて大の字に寝転び、手足をぶらぶら揺らす。これを寝る前に行うと手足が温まって熱が逃げ、深部体温が効果的に下がって眠りにつきやすくなる。


Q 甘いものばかり食べていると自律神経が乱れるってホント?

A.ホント
「糖質が多いものをとると血糖値が急上昇し、その後、急激に下がります。すると交感神経が緊張し、自律神経が乱れます。甘いもののとり過ぎは避けて」(池谷先生)


Q 今すぐ自律神経を整えたいときは? 

A.吐く息を長くする呼吸を
「鼻から息を吸って、その2倍の時間をかけて息を吐く呼吸をしましょう。交感神経の過剰な緊張がとれ、自律神経のバランスが整います」(池谷先生)

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「4秒で息を吸ったら、8秒かけて口から息を吐くというように、息を吸った時間の2倍の時間で息を吐く呼吸を繰り返すと、呼吸が深くなり自律神経の調整に」(池谷先生)


Q 夏風邪を引きやすいのも自律神経に関係ある?

A.あります
「ストレスなどにより交感神経が過剰に優位になると免疫のバランスが乱れることがわかっています。これが夏風邪を引きおこす一因に」(池谷先生)


Q 免疫力が下がったときとるとよい栄養素とは?

A.ビタミンAやアリシン
「喉や鼻の粘膜を丈夫にするビタミンA(レバーやうなぎ、緑黄色野菜などに含有)、免疫細胞を増やすとされるアリシンを含むにんにくなどを」(池谷先生)


Q 自律神経を整えるには1日何食がベスト?

A.3食規則正しくとって
「1日3回決まった時間に食事をとるようにすると体内時計のリズムが整い、その結果、自律神経のバランスも整うので1日3食が理想的」(池谷先生)


Q 自律神経の働きは加齢とともに衰える?

A.衰えます
「自律神経は加齢とともに衰え、交感神経は30歳以降、副交感神経は40代以降に機能が落ちていきます。意識的に整えていきましょう」(池谷先生)



MAQUIA10月号

撮影/岩谷優一〈vale.〉(モデル) 天日恵美子 橋口恵佑(物) ヘア&メイク/yumi〈Three PEACE〉 古本和重〈&'s management〉 スタイリスト/金山礼子 加藤万紀子 モデル/辻元 舞 イラスト/ Takako 取材・文/摩文仁こずえ 和田美穂 構成/山下弓子(MAQUIA)


【MAQUIA10月号☆好評発売中】

最終更新日:

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