神崎流テクが満載！ 気分を前向きにするメイク＆ファッションの秘訣

「MAQUIA」5月号で連載中の『神崎 恵の恋させる瞬間 美容劇場』。いろんな制限がある中で気分が落ち込みがちな今、ポジティブな自分になれるメイク＆ファッションのコツを神崎さんがアドバイス！

神崎 恵 Megumi Kanzaki
1975年生まれ。美容家であり、3人の息子をもつ母。ひとりひとりに合わせたメイクやビューティスタイルを提案するアトリエ「mnuit」を主宰し、美容誌をはじめ、各女性誌で連載を持つ他、コスメブランドのアドバイザーを務め、女性を美しく導く製品の開発、プロデュースなど活動の幅を広げている。書籍の累計発行部数は144万部を超え、最新刊『神崎CARE』（ワニブックス）が話題に。


SCENE：ポジティブな自分になりたいとき
気分を晴らす、日差しに似合うオレンジリップメイク
10代や20代の頃より、気分のムラがなくなったように思う。わくわくする日もあれば、憂鬱な日もあるのが普通だけれど、雨の日やだるい日、疲れや悩み、不安が心に混じる日には、このまま家に閉じこもっていたいと本気で思うほど、全てが面倒になる。でも年々、そんな日が少なくなってきているのを感じているから面白い。体力的には右肩下がりなはずなのに、若い頃よりずっと、気分がくもる日が少ない。気分は常に明るさとやわらかさをフラットに保てていて、これにとても生きやすさを感じている。それはたぶん、気分を晴らす方法を手に入れられたことが大きな理由だと思う。

例えば、雨の日の憂鬱さ。気持ちがくもる理由は足元の不自由さ、服や髪が決まらないこと、肌が濁って見えることが大きい。気圧というどうにもならないことはあるけれど、外見に対する気落ちは工夫でどうにかなるものだ。肌のにごりは淡い色のパウダーチークを広めにのせることで透明感が出せるし、決まらない髪は、カチューシャやまとめ髪で湿気に負けない形をつくる。服は黒か淡いブルー系の色を選び、さらに肌を透けて見せ、足元はお気に入りの雨用の靴を履く。これだけで、雨が連れてくる憂鬱さが消えていく。

日々の憂鬱さを晴れやかにする方法をいくつも揃えておきたい。理由があるかないかにかかわらず、自分の気分を上げる方法は持っていると生きやすい。気持ちを前向きにしたいとき、一番効くのはやはりメイクと服だ。朝、目覚めたときから憂鬱なら、まずは気持ちに新鮮さをくれる色の服を選ぶようにしている。黄色やグリーン、白やブルー、その色を見るだけで、清々しい気持ちになれる色がいい。そして顔の上にも、血色感をあげながらフレッシュな空気をくれる色を纏う。
中でも試してほしいのが、ジューシーなオレンジのリップ。顔の中で肌と並んでその質感が心に響くパーツである唇にこの色を。それだけで気分が晴れていくこの気持ち良さを体験してもらいたい。

顔、体、マインドがゆるっと開放的になれることが大切
ポジティブでいたいとき、わたしの鉄板はイエローのワンピースに、オレンジメイクの組み合わせだ。ワンピースは体にぴたりとするものではなく、服の中で体が自由に泳ぐような、生地多めのゆったりとしたラインのもの。体を自由に動かせて、その心地よさで気持ちまで軽やかにしてくれるものを選ぶ。髪もゆるっと巻くかまとめるかのどちらか。これもゆるさがポイントで、頭の感覚も気持ちに響くものだから、「ゆるさ」を体から気持ちに届けてあげたい。
メイクはみずみずしいオレンジ。アイカラーも艶がみずみずしいもの、透明感を感じるもの。唇には鮮度を感じさせるオレンジを。顔の上、そして全身で開放感を感じることを大切にしている。


神崎流・美人レシピ

MAQUIA 5月号
モデル・メイク・文／神崎 恵　撮影／天日恵美子　ヘア／津村佳奈〈Un ami omotesando〉　スタイリスト／松島 茜〈io〉　構成・文／若菜遊子（MAQUIA）

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